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九章 姫、美醜を考える
「姫よ、先の話について考えを聞きたい。」
長の言う先の話とは、美男美女という言葉が世にあるが、美醜の別はいかに生まれるか、というものである。
姫は答える。
星を読んだところ、美醜の別が無ければ子はよく生まれるが、子の見た目が千差万別になることで、国がまとまりにくくなると知ったこと。
よって、美醜の別は人為的に作られるため、住む地によって少しずつ見た目に違いが現れるとも考えられること。
大国の脅威を考えるならば、国としてまとまるため、この国らしさの美醜の別を見直すことも大事であると、姫は言う。
「狐族の長よ、美醜の別がどうなろうとも、そなたの眼差しが好きである。」
長は口をパクパクさせるが、頭をかいてごまかすのであった。




