第4章:とうとうなれる?冒険者ギルドへ010
ひー!忙しい忙しい!
そしてブックマークが欲しくて欲しくて仕方がないのです。
第4章:とうとうなれる?冒険者ギルドへ010
翌日。いや、翌早朝。兵舎を訪れた俺達4人は行動を開始する。起床の鐘をリリィが打ち鳴らし、バリアルの怒号が響き渡る。それでも起きないような者にはシェーラが冷えた井戸水をぶっかけていく。
「な、なんだなんだ!?敵か、敵なのか!?」
「急いで訓練場まで集合だ!装備を忘れるな!お前たち、40秒で準備しな!」
朝からテンション上げる為とはいえ、ついつい名セリフが出てしまった。まぁご愛嬌だな。知ってる奴もいないだろう。
訓練場で待つことゆうに15分、ようやく全員がそろったが装備はちぐはぐ、足甲もつけてないわ、鎧の留め具は片方外れてるわ、酷いな。
「お前ら、周りを見て見ろ。何から誰を守るつもりだ?そんなことで防衛が出来るつもりだったのか?」
周りを見渡す兵士に思わず笑いが漏れる。
「笑ったやつ、お前のような奴から真っ先に死ぬぞ。仲間を巻き込んでな。」
そんな言葉に押し黙る。襲撃からまだ1週間ほどで弛んだ雰囲気を吹き飛ばさないとな。これで襲撃が終わったって確証はないんだから。
「正直、こんな有様で街を、人を守るなんて何かの冗談にしか思えん。15分やる、演習に行く装備を整えろ。」
「こんな早朝から?」
思わず漏れたであろう、呟きを聞き逃さず答えてやる。
「奇襲があるのは深夜か夜明け前が定石だろう?それに素早く対応出来ないとそこで終わるぞ?」
そんなこと、こっちの世界でも常識だろうけどそれを訓練に取り入れたりはしてないみたいだったから実戦形式の訓練をやると言った以上、それに添ってやるつもりだ。
「それに昨日言ったはずだ。“これから訓練をする”ってな。」
そう、文字通りの意味だ。あの時から訓練は始まっていたのだ。それを聞いた兵たちが青ざめる。気が休まる時がないと言われているようなものだからだ。
「で、いいのか?残り10分ほどだぞ?」
それを聞いて慌てて兵舎に戻る兵士達。最初が肝心だとは思うが、教官って柄じゃないんだよね。癒しを求めてリリィの頭を撫でる。尻尾がパタパタと揺れて少し顔が赤い、癒されるわぁ。
「ほら、シャンとしなさい。そんなとこ、兵士たちに見せらんないでしょ?」
「分かってるさ。」
今度は10分かからずに戻ってきたな。やればできるのにやらないっていうのはある意味平和ボケだな。今まで、大きな襲撃が無かったから仕方ないとも言えなくもないいけど、もう油断は出来ないんだから、しっかりしてもらわないと。
「集まったな、ならミリア隊長の指示に従い街道沿いの平原に集合だ。先に行っている、オリエンテーションを受けたらすぐに行動に移れ。」
それだけ、言い残し俺達は移動を開始する。腑に落ちない顔をしながらシェーラが声をかけてくる。
「どうして、急に厳しくなったの?昨日の最初は丁寧だったのに。」
「あんまり舐めた奴が多かったからな、まずは実力を分からせて何が足りてないかを自覚してもらう必要があった・・・甘さより、厳しさだよ。」
「新兵の訓練では有効だと思いますよ。」
「バリアルにはお見通しか、どこかの将軍でもしてたのか?」
「・・・・ぬ・・い、一般常識ですよ。」
「ふー・・ん。」
ガチャガチャと装備や携帯食料の入ったバックパックを担いで集合してきた。数はおよそ40名、残り20名は警らで居残りだ。募集した新兵はまだ基礎訓練というのを受けてから参加するらしい。全員で80名らしいが戦闘が出来るのは今のとこ60名ってとこらしい。
「よし、集まったな!まずは携帯食料をすべて出せ。これから朝昼兼用の飯の準備に取り掛かってもらうが・・・この平原には碌な獲物がいない。そこであそこに見えている森に入って狩りをしてもらう。」
「は?あ、あの!演習じゃないんですか?」
「演習だよ。街が攻撃されたら外部から食料の供給が止まる。特に交易都市なんて食料自給率は低いだろう。近くに農場なんて見当たらないしな。・・・じゃぁ、どうするか。戦える者が食べられるものを手に入れるしかない。それが出来なければ暴動も起こるし、最悪飢えて戦えないまま殺されるぞ?」
「食料・・自給・・?」
「攻撃されてる街に行商なんかこないってことだ!」
理解をしていない兵士に向かってミリア隊長が補足を入れてくれる。もっとかみ砕かないとダメか?リリィはキョトンとしている、こりゃ分かってない顔・・・か?あっ目が合ったら反らされた。分かってなかったな。あとで特別授業だな。シェーラは大丈夫そうだな、流石に学があるか。
「そういうことだ。じゃーまずは4.5人の班に別れること。メンバーはしっかり考えてな。獲物が取れない班は食事抜きは当然だが、帰ったら筋トレを行ってもらうからな。独り一匹の獲物が取れれば取り合えずここに戻ってくること。」
「よし、では解散!!」
「さすがに優秀ですね。」
「我々は沿線に出ることは少なかったが、後方支援や遠征に行くことも多かったからな。狩りをして食料の確保なんかいつものことだ。こんなことが訓練になるのか?」
「そうだぜ、出来て当たり前なんじゃないか?」
「そうでも、ないと・・・思う。むしろ、すぐに帰って来るくらいならこんな演習組まないですよ。」
「じゃ、この間に・・・アザレア。符術を教えてもらえるかな?」
「構いませんよ、でも食事の準備もありますし。」
「それは我々でやっておくさ。符術を教えるのも報酬なんだ、気にするな。」
ミリア隊は1時間で、俺のパーティは2時間で戻ってきた。俺の分も取って来てくれてたみたいで少し遅かったらしい。タイムアタックじゃないから獲物が取れればいいんだけどね。
「ほら、ロッカクの分も取ってきたから後で食べましょ。」
「獲物はホーンラビット人数分とレッドボアが一頭です。これでしばらく食事に肉は困りませんな。」
「200㎏越えだな、このサイズ・・・なかなかの大物を獲ったじゃないか。」
「ん、向かってきたところを、剣で一撃だった。」
「凄かったのよ、バリアルって狩りも出来るし。」
しばらく待ったが太陽が正午を示す位置にまで来たが、誰も戻ってこない。これ以上待つこともないだろうと食事を摂ることにする。そこから各々訓練に入りミリア隊と俺は兵士たちの様子を見に森へ入ることにした。
兵士達の狩りの様子
「いいか?獲物を見つけたら、教えろ。弓で仕留めてやるよ。」
「分かった、皆の分もサクサク獲って飯にしよう。」
「俺も腹減ったぜー・・・頼むわぁ。」
ガチャガチャガチャガチャ
「あれー?どこにいるんだよ?動物なんていないぞ?」
グリャ~~~!!
「なぁ、今の声ってなんだろ?」
「予想だけどさ・・・あくまで予想だけどさ・・・火熊じゃないか?」
「この辺りじゃ、高レベルに位置する魔物じゃん。食べれるらしいけど俺達には無理じゃない?」
「なぁなぁ・・・この爪跡って縄張りなんじゃないか?」
「・・・グルルルルァァ~!!」
「ひ、ひぃぃぃぃ!逃げろ逃げろー!!」




