↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう魔王やめます。  作者: まさきえき
56/68

第3章:交易都市in魔王018

周りでインフルエンザが流行ってきました、恐ろしいことこの上ないです。

というわけで、毎度のことながらブックマークを宜しくお願いします。

第3章:交易都市in魔王018



 結局、リリィは宿に着くまでもたなかったので俺がおぶって連れていくことになった。バリアルも名乗り出てくれたが、久々の強敵との戦いで体にガタがきているようで腕が上がっていなかった。結果俺がおんぶというわけだ。



 シェーラがいいなぁとか呟いてたけど、歩けるやつには歩いてもらわんと。俺も疲れたんだし。



「でも、戦いはすぐに終わったじゃない?」


「いやいや、誰かを守りながらって結構精神的に大変なんだから。」


「ご、ごめん。」


「シェーラもリリィもきっとこれから強くなるんだから、今はまだいいさ。」


「これから・・・そうよね、これから強くなれるよね。」


「努力次第だよ、きっと。」


「その為にもきっちり鍛えんといけませんな。」



 そういってバリアルは笑ったが、バリアルって結構スパルタだからな。この数日結構無茶な特訓を道中させていた。まずはそれを乗り切るところからか。大猪を真正面から抑え込めと言われていた時は俺でもビビったくらいだからな。要求は恐ろしく高い。むっきむきの世紀末的なマッチョにならない方向で鍛えてほしいもんだ。



「俺もまだまだだしな。」



そう呟いた声は二人には届いていなかった。しばらく歩くと被害の少ない地域にその宿はあった。



「いらっしゃい、まだ片付けが終わってないんだけどいいかい?」


「ギルドの紹介で来たんですけど。」


「ギルドの?」



 出迎えたのは犬耳の女将さんだった。なかなか恰幅のいい人だ。まさに子沢山って感じだ。明けの帳亭の女将はトルテアと名乗ってくれた。



「それなら、今回の功労者ってところか。なら2階の奥に部屋があるからそこを好きに使って構わないよ。一応パーティ用の部屋だから4人くらいなら寝泊まりできるけど、嫌ならその手前の部屋も使ってくれていいよ。」


「そんなにいいんですか?」



 さすがにそれは悪いと思い声をかけるが、笑いながら



「どうせ、しばらく誰も泊りになんか来ないよ。皆街のことで精いっぱいだろうし、旅の連中だって復興途中の街より一般街のほうへ行くさ。悪いけど、荷物は自分で運んどくれ。夕飯は・・・今日はありもので簡単なやつしか出来ないがいいかい?」


「それでいいです。じゃ早速使わせてもらいます。」



 上に上がった部屋はベッド4台の寝室と広めの1室、いわゆる2Kの部屋だった。結構いい部類の部屋なんだろう。リリィをベッドに寝かせて一息つく。



 バリアルが水差しから水をついでくれる。



「ありがとう、とりあえずお疲れさまってところだな。」


「そうですな、今でも生きているのが信じられません。儂がゴブリンジェネラルを2匹も倒せるなど・・・。」


「あれは凄かったわね。バリアルが強いのはなんとなくわかるけどあんなにだとは思わなかったな。」


「いや、儂も全盛期でも2匹相手に勝てたとは思えぬ。ただ、この戦いの最中も力が溢れるような感じはあった。久しぶりの戦場で高揚しているものと思っていたがそれだけではないのかもな。」



 そんな二人の会話を聞きながら、ふと鑑定をしてみることに。そこで謎が解けることとなる。





名前;(仮)シェーラ(シエスタ・レ・カストル)

性別:女性

年齢:15

職業:無職(盗賊)

Lv:22

HP:280

MP:120

スキル:体術Lv3 短剣Lv1 火魔法Lv3 風魔法Lv3 礼儀作法Lv3 隠密Lv2 索敵Lv2 

固有スキル;不幸招来

称号:お人好し 不幸招来

B:84(-10) W:55(-4) H:80




名前:バリアル・クロール

性別:男

年齢:62

種族:人族

職業:騎士

Lv:88

HP:900

MP:450

称号:騎士(奴隷)

スキル:怪力Lv3 頑強Lv4 剣術Lv5 大剣術Lv6 体術Lv5 鉄壁Lv4 自己犠牲Lv3 統率Lv5 指揮Lv4 先読みLv4 火魔法Lv3 

武技:強打 大旋風 盾打 鉄壁 



名前:リリィ・リーズフェルト

性別:女性

年齢:12

種族:針狐人

職業:家事手伝い

Lv:17

HP:190

MP:120

称号:奴隷

スキル:忍び足Lv2 軽業Lv2 聞き耳Lv2 風魔法lv2

固有スキル;(針)防衛針Lv1



名前:ロッカク

性別:男性

年齢;15

種族;人族

職業;盗賊(ギルド所属)

名前:ロッカク

性別:男

Lv:44

種族;魔族

職業:盗賊

HP:2000

MP:3500(※※※※)

スキル:鑑定LvMAX リスニングLvMAX 隠蔽Lv7 詐称Lv4 体術Lv2 長斧Lv3 水魔法Lv6 土魔法Lv7 暗黒魔法Lv5 光魔法Lv7 雷魔法Lv1 物理魔法Lv5

痛み耐性(物理)Lv5 痛み耐性(精神)Lv2 不屈Lv5 魔力変換Lv3 自己再生Lv2 怪力Lv5 

称号:ぼっち魔王 角なし魔王 憤怒の魔王 職なし魔王



 なるほど、レベルアップを果たしていたことで力が溢れるような感じを受けていたわけだ。皆のレベルの上がり方がバラバラなのは種族や職業、それまでのレベルも関係あるんだろうな。みたところ高レベル程上がりにくいのはゲームと同じか。魔物を倒していないリリィまでレベルが上がったのはパーティを組んでいるからだろうな。



 見るとシェーラも眠そうだった。もしかするとレベルが一気に上がったことに体が追いついていないからか?レベルが高いバリアルはそれに対する耐性がある程度あったってことかな。



「シェーラも少し寝たらいい。ご飯が出来たら起こしてやるから。」


「ん、ありがとう。そうするね。」



 そのままベッドに倒れるように寝てしまった。結構無理してたんだろうな。いくら若返ったって言ってもそれまでの記憶や経験を失っているんなら、普通の15歳と同じだろう。そこまで気を遣えてなかったな。



 そこでじっと俺を見ているバリアルに気が付く。



「どうかした?」


「いえ、不遜なれどロッカク殿が何者なのか考えあぐねておりました。」


「何者・・・か。で、答えは出なかった。と?」


「はい。私が知る魔王というのは多かれ少なかれその力を使い他の勢力を支配しようとする者でした。それが同じ魔王を名乗る者でさえ。」



 他人から見たこの世界の魔王像か。それからすると俺はかけ離れている。異物、この世界では俺は異物なんだろうな。これまでに存在していなかった存在か。



「ロッカク殿は一体何を目指しているのでしょうか?他の魔王と同じように人族を支配しようと考えているのでしょうか?」


「そうだなぁ・・・正直に言うと・・・人っていう種は嫌いだ。なにせ、俺の話も聞かずに問答無用で角を折り殺そうとしたからな。」



 ごくりと唾をのみ込むバリアルの動きの隅々まで見ながら答える。バリアル抑えているであろう殺意まで感じることが出来る。こういう感じは他の者から今までにも感じたが意識してみるのは初めてだ。日本にいたら味わうことのできない緊迫した空気を、魔力を、殺気を感じる。



 そっと座っていたバリアルの肩に手を置く。



「だからって問答無用で殺戮をするつもりなんてないさ。実際にその力も角とともに失ったんだろうし。人は臆病で弱い。だが強くもある。集まったその力は侮れないし敵対するつもりもない。ま、全てに人種が良いやつだなんて思っちゃいない。敵対するなら容赦はしない。それが国だろうがな。現状、そんなのを相手どれやしないから逃げるだろうけど。」



 額に玉の汗をかいているバリアルを見下ろしながら、敵対したくないという思いを込めて見つめる。



「そうですか。人種のことをよく知っているのですね。確かに今日の守備隊長のように自分勝手な臆病者もおりますが、跳ね橋に残ったような勇気ある者もいるということを忘れないでいただきたい。」


「個人的にはあんな危ない場所には行きたくなかったんだけどな。あんな数の敵の前に行くとか怖いし。」



 そんなことを言うロッカクを信じられないという顔をして見返す。



「ご冗談を。むしろ儂たちが足を引っ張ったと思っているくらいです。」


「俺達の目的はこの街に入り、医者を探すこと。それ以外は正直、どうでも良かったんだ。たまたまミリア達がいた。ただそれだけだよ。可能ならミリア達だけ逃がすつもりだったんだからな。」



 そう言いながら、最後まで逃げることなく敵を撃退したロッカクをこれまで仕えた主とどうしても比べてしまっていた。守るべき民衆を盾に自分が一番に逃げ出した主、無謀で無意味な戦いに兵を巻き込み無駄に命を散らせた主、口では旨いことを言いながら最後には自分を物のように切り捨てた主。



 これまで3人の主に仕えてきたバリアルに取って主の命に従うのは自分の騎士道だった。しかし、3人目の主に手足を切り落とされた上に戦の責任を取らされた時に、騎士道を捨てていた。今、騎士のように振舞っているのはそれが長年培ってきたものであり、ただの癖だったといってもいい。もう4人目の主など必要ないとさえ思っていた。今、主と呼んでいるのもただ自分を奴隷として買った主としてのものだった。それが今日の戦いで自分の騎士道の疼きを感じた。真に主と呼ぶべき方なのではないかとさえ思える。その思いは口には出来なかったが。



「さて、俺達も少し休ませてもらおう。飯が出来たら女将が起こしてくれるだろうから。」


「そうですね。さすがに疲れました。」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。