第3章:交易都市in魔王01
追記等、入れていたら中々投稿できませんでしたが、ようやく新章です。少しは話が動くはず。
第3章:交易都市in魔王01
「ただいま、シェーラいるか?」
「おかえりなさい。もう私のことはシエスタですってば!」
「いや、でもほら・・・今までそう呼んでたし。」
「シェーラと呼ばれてもピンときません!それより!!」
ずずいと前のめりになりながら、迫ってくる。
「ど、どうした??」
「一体どういうことですか!私の私物って渡された荷物ですけど、全部・・ぜーんぶ!服のサイズが大きい
んです!これ本当に私のですか!?」
「サイズ?あぁ、そうか小さくなったもんな。」
そう言ってつい胸のほうを見る。その視線に気が付いたのかシェーラの顔が真っ赤になっていく。鑑定で見て見ようかな。
名前;(仮)シェーラ(シエスタ・レ・カストル)
性別:女性
年齢:15
職業:無職(盗賊)
Lv:10
HP:120
MP:80
スキル:体術Lv3 短剣Lv1 火魔法Lv2 風魔法Lv2 礼儀作法Lv3 隠密Lv1 索敵Lv1
称号:お人好し 不幸招来
B:84(-10) W:55(-4) H:80
ん?あれ?レベル下がってる?スキルも礼儀作法とかなかったやつだし・・・これは詐称のスキルで隠してたのか?それにしてもバストがー10cmか、15歳にしては今でも十分なものだろうけど前を知ってるだけに迫力に欠ける気がするな。
「な、な、な、何の話をしているんですか!?私の胸はこれからです!」
「そうだな、これからだな。知ってる。」
「知ってる!?知ってるって・・・私の?え?見られるようなことを・・・した?・・・。」
何かショックだったようで、座り込みながらプルプルと震えている。なんなんだよもう。
「えっと・・・服の上からでもわかるくらい大きかったんだよ。服だって見たらわかるだろ?俺の知ってるシェーラはそんくらいあったの!」
「本当なんですか!?こんなサイズにまでなるんですか!?私!やったー!っていうか・・・・・・胸のサイズをそこまで知ってるなんて・・・恋人・・・とかだったんですか?」
「忙しい奴だなぁ。帰りの道中でも説明したけどパーティ組んでたんだよ。」
「パーティ・・・。」
「はぁ。それよりこの街を出ることになると思うから、そのつもりでいてくれよ。」
「え?街を?何か不都合でも?」
「シェーラのことを診れる医者も探さないといけないからな。」
「私の為・・ですか?」
「それもあるが、俺も他のところを見て回りたいからな。今回のことで軍とギルドから少しまとまった金も
でたことだし、いい機会だ。」
「そうですか、それは・・・ご迷惑をおかけしてすいません。」
なんだろう、今までタメ口で散々騒がれてたのに急にしおらしくされると戸惑う。っていうか、これが素なのか?あとミリアたちが調べてくれたことを要点だけ話した。
「魔王に私の経験を・・・それで若返った・・・。」
「なぁ、俺はたぶん15・6歳くらいの見た目だけど・・それでもシェーラは同い年か少し下に見えるシェーラは自分を体感で何歳だと感じてる?」
「私は自分の事、15歳だと思ってました。・・・先日私が30歳手前・・・しかも行き遅れの上に冒険者になってるなんて聞いて・・・考えただけでも泣けてきます。」
「つまり、年齢的には半分・・・人生の半分の経験と年齢を失ったわけか。巨乳が未来に消えたのか。」
「最後聞こえませんでしたけど、なんです?」
「いや、何でもない。それにしても俺が保護者をかって出たが良かったのか?ハッキリ言ってこんな仮面つけた怪しいって言葉しか出てこない身なりしてるのに。」
「・・・んーそうですね、とっても信頼していたってことは覚えて、いえ今も信頼は心の奥にしっかり残ってます。今の気持ちを言葉に直すとそうですね、兄・・・が一番しっくりきます。正直、前の自分と今の自分は同じようにも別人のようにも感じます。でももう一人の私が訴えかけてきてるんです、この人は信頼できるって。」
「そうか、そんなに信頼してくれてたんだな。シェーラ。」
「そんなに微笑まれると何かあったんじゃないかと邪推しますね。」
「何もなかったよ、胸を揉みし抱く約束はしたけど。」
「ひぇ!?・・・だ、だ、だ、だめですよ!?それは前の私で今は無効です!大体、前の私はショタコンなわけがありません!!生粋の年上好きだったんですから!」
「お、落ち着けよ!冗談だって!それにしても兄か、前はシェーラのほうが姉っていうほうがぴったりなんだがなぁ。」
「そうなんですか、でも自分で言うのもなんですが世間知らずです。お力にはなれないです。」
「分かってるよ、ただでさえ病み上がりだしな。どうにかしないといけないな。あ、それから一旦、シエスタという名は忘れろ。」
「な、なぜですか?私は家名に誇りを持ってるんです!」
「そう、それだ。・・・家名に誇りがあるにも関わらず、それを名乗っていなかった。いや、名乗れなかったのかもしれない。なんにせよ、家名を捨てて生きていくことを選択する出来事があったはずだ。それが分からないまま名を名乗り続けるのは得策じゃないだろ?」
「確かに・・・わかりました。ただ名乗りはしませんが、捨てるつもりはありません。今でも家名は誇りですから。」
「名乗らなけりゃいいさ。それより、ここじゃシェーラの治療は満足に出来ないから、別のところに移ろうと思う。」
「ここは大きい街だと思ったんですが、それでも出来ないんですか?」
「難しいだろうな。この街は確かに大きいが、人族にはとても優しいだろうしまっとうな仕事してる奴には住みやすいだろう。だけど、俺たちは盗賊ギルドの所属だし、俺に至っては顔も隠してる怪しさは絶賛天元突破中だ。獣人や正規ギルドとはいえ盗賊には優しくない街なんだよ。」
おろおろとした様子で、シェーラは口を挟んでくる。
「あの、私も盗賊ギルドなんですか?冒険者ギルドの間違いじゃ?」
「?いや、正真正銘の盗賊ギルド所属だぞ?」
「そ、そんな・・・犯罪者ギルドに入ってるなんて・・・いったい、いったいどういうことなんですか!?」
服の襟首を掴み前後左右に振り回しながら問いかけて、いや詰問してくる。苦しいです、息できない。
「ちょっと、落ち着・・落ち着いて・・落ち着けぃ!」
「あう!」
とりあえず脳天にチョップ叩き込んで黙らせる。暴力的な片鱗は15歳のころから現われてたのね。
「うぅ・・だって・・・だって・・・。」
「なんか事情があるんだろ?俺だって入りたくて入ってるわけじゃないし、おおかた冒険者ギルドから拒否されて巡り巡ってってとこじゃないのか?俺も詳しくは知らん。」
「・・・そうですか・・・きっと事情があるんです。そうに違いないです。」
「とにかく、そこに所属している人間もいるんだし、先入観で毛嫌いするのは止めとけ。俺もそこ所属だ。もちろん、お前もな。あと、シェーラは不幸に巻き込まれるっていうか、付いてないなーって思うこと多かったりするか?」
「??・・・今まさにそうですけど。」
「ですよねー。」
スキル:不幸招来のことは今はいいか。これ以上パニックはこっちの身が持たん。とにかく近々、この街を出る。これは決定だ。ぼちぼち準備をしていく必要があるな。それまであんまりシェーラが出歩かないようにしないとな。今は悪目立ちしそうだ。
「とにかく治療をするにしてもここを一旦出る必要がある。で、次の目的地なんだけどハッキリ言って俺はこの辺に詳しくない。シェーラはどうだ?」
「え、えぇ!?私ですか?この街のことは名前くらいしか知らないです。大きい街ってことくらいしか・・・。それも15年くらい前の知識ってことなので自信ないです。それに私、あんまり自分の街から出たことなかったので、他は本や話で聞いたことがあるくらいです。・・・すいません。」
「謝ることないさ。なら・・・知ってそうな奴に聞いてみるから、待っててくれ。知らない場所と同じなんだから出歩くなよ。」
「分かりました。私も知らないとこは怖いから待ってます。」
「じゃー行ってくる。」
シェーラを宿に残して、再び盗賊ギルドのキルトのところへ足を運ぶ。まだ混む時間ではないのか人はまばらだ。
「あれ?ロッカクさん、忘れものですか?」
「いや、ちょっと聞きたいことがあって戻ってきたんだ。この辺でこの街より医療や魔術が発達した街ってあるか?」
「医療?この辺りでは、この街が一番大きくて医療も魔術も進んでると思いますけど。どうかしました?も
しかしてシェーラさんケガでもしましたか?」
さすがに五体満足な俺がそんなことを聞きにきたら、シェーラに何かあったって思うわな。
「まぁな、ちょっと厄介なことになってて。命に別条があるわけじゃないから心配いらないぞ。ただ、この
街だと治療って受けずらいからさ、俺が連れていくのも難しいだろ?」
コンコンと顔の仮面を叩きながら、愛想を振りまく。
「そうですね、この街は異端を嫌いますから。」
うんざりしながら、返事を返してくれる。異端を嫌うか、俺がその最たるものかもな。なんせ魔王って肩書持ってるし、言ってみりゃ人類の天敵ってことか。それなのに魔王信奉者に絡まれるなんて、訳がわからないよな。
「では、ここよりはいくらか医療レベルが落ちると思いますが、北西に馬車で1週間ほど行ったところにシャン・フレーシュという交易都市があります。そこなら獣人やうちみたいなギルドにも当りが強くないと思いますから、治療も進むんじゃないでしょうか。」
「そんなところがあったのか、知らなかった。」
「え?そうなんですか?」
「あ、あぁ。世間知らずだからな。でもこの国でそんな差別がないとかあり得るんだな。この街なんか最悪なのに。」
「あぁ、すいません。全くないとは言わないですけど、ここみたいに歩く道まで分けられてるわけじゃない
ですよ。あとこの街も王都に比べたらまだマシかもしれません。」
「ここより酷い?はん、そんなとこには近づかないさ。」
「それが賢明でしょうね。あっ交易都市まではいくつかルートがあるので知ってる人がいれば一緒に行ったほうがいいでしょう。」
「知り合いにそういうのがいない場合はどうしたらいい?」
「即答ですか。そうですね、案内してくれる人なんてそうそう現れないでしょうし・・・現実的なのはそこまでのルートを知ってる奴隷を買うってことでしょうか。」
うわー・・・異世界っぽいな。獣人や亜人がいることにも驚いたけど、奴隷制度も当たり前のようにあるんだね。でもこれはあれだな、奴隷ハーレムルートもあるってわけか?猫耳少女を購入可能なわけですか?耳や尻尾をもふもふし放題なわけで?
「ッカクさん、ロッカクさん!」
「うわぉ!はい?なになに?」
「それはこっちのセリフですよ!ぼーっとしてどうしたんですか?」
「いやいや、ロマンについて考えてただけだ。」
「ロマン・・・ですか。」
ジト目で見てんじゃねーよ。こいつ見透かしてやがる。
「最初に言っておきますけど、若い女性は高いですからね。あと、奴隷だからって無理やりに性交渉は出来ませんよ。そういうのは犯罪です。もちろん奴隷にもよりますが。」
がっつり見透かされてますね、さすがですよ。キルトさん。
「つまり同意ならいいと?」
「それはそうです。あとは犯罪奴隷とかなら要求に制限はないはずですよ。値段はピンキリですけどね。まぁ、正直今回の報酬だけで奴隷を買うのは出来ます。ただし、若い女性は無理でしょうね。若い女性っていうのはそれだけ需要があるものですから。もちろん戦闘能力も求めようと思ったらどんどん値が上がります。そこは財布とよく相談してください。」
「キルト君、君は本当に優秀だね。私の知りたい情報をどんどん出してくれる。」
「え?あ、ありがとうございます。」
「ただ、夢を壊すのはいただけない。私の・・・俺の夢は今、木っ端みじんに砕かれたのだよ。」
「気持ちのいいくらいの下衆い妄想があったんですね、大げさな例えから本気度が伺えてちょっとドン引きですよ。」
「だけど、ありがとう。道案内を雇うって思えばいいわけか。今の所持金でも買えるってことが分かっただけでも十分だ。」
「いえいえ、あぁそれと奴隷の主は毎年税金を納めないといけないので、そのことも頭に入れておいてください。」
「分かった、じゃちょっと買ってくる。」
「ちょっ!ちょっと待って!待って!」
「どうしたん?」
「うちのギルドの名前で紹介状出すので待っててください。一応、多少信用度があがるとは思いますから。ただでさえ、仮面で怪しい人物なんですからあって困ることはないはずです。」
「軽く心の傷を抉ってくれるけど、助かる。」
なんだかんだで結構な時間をキルトと過ごし、そろそろ夕方になろうかという頃、こんな時間から奴隷商のところへ行くのはとても悪いことをしに行くようで気が引けたために明日に回して今日はシェーラのところへ帰ることにした。言いつけを守っていれば今頃、部屋で寝てるかもな。前のシェーラだったら酒でも飲みに行ってそうだけど。
いや、どっちも同じシェーラか。今のシェーラも時間が経てば前のシェーラに近づいていくんだろうか?
ちなみに前は馬小屋で寝泊まりしていたが、ミリア隊が礼だと言って宿を用意してくれた。お陰で馬糞の匂いで起こされることはなくなったし、馬並みという言葉を自分と比べてみてちょっと悲しい気持ちになったりもなくなった。いや、馬のアソコってデカすぎでしょ。
ようやく、ここまで書きましたが稚拙遅筆でご迷惑をおかけしてます。
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