第1章:まずはどこへ行こうか?
今日で連休は終わりです。かといってはなしが進むことはありません、すいません。人間ドックに行ったり休みだけど職場に行ったりなんやかんやと忙しかったです。皆さんもご自愛ください。
あーくそ、目印なんてあるわけねーよな。俺は悪態を付きながら森の中を進む。背の高い木々に覆われたその森は昼にも関わらず陽の光が差し揉む事は滅多になく、薄暗く陰鬱としていた。さすが魔王の領地にあるだけある。人の大きさもありそうな肉食植物が蔦をしならせ餌を待ってたり、ノエルが瀕死にして狩ってきた甲殻類や魔物がウロウロしていた。レベルが上がっていることもあり難なく倒せてはいるが、レベルが低いうちにこの森に入ると速攻で死ぬな。
名前:ロッカク
性別:男
Lv:42
HP:1800(+2000)
MP:3000(※※※※)
スキル:鑑定LvMax リスニングLvMax 隠蔽lv7 水魔法Lv6 土魔法Lv7 暗黒魔法Lv5 光魔法Lv7 雷魔法Lv1
痛み耐性Lv5 不屈Lv5 魔力変換Lv3 自己再生Lv2 怪力Lv5
称号:ぼっち魔王(発動中) 角なし魔王 憤怒の魔王
今の俺のスペックだけどこれが高いのかどうかよく分からん。ただスキルはいつの間にか身に付いてたようだ。レベルが上がったなんてアナウンス聞いてないけど、それどころじゃなかったから仕方ない・・・のかな。それにしてもHPが2000増えてる。なんでだ?称号が発動中になってるってことはこの効果か?
どうやら暗黒魔法は闇魔法の上位互換らしい。影の中で必死で使ってたら上がったようだ。地味に隠蔽も上がってるな。お陰で見つからずに済んだんだろう。痛みにも強くなってるし自己再生って回復力が高まるみたいだ。魔力変換は魔力で身体欠損で修復していたからそれで覚えたと思う。正直必死過ぎで何がなにやら。これは他の人にも使えるのかな??あとは怪力か、ノエルとスキル共有したから覚えてたんだろう。前の時はそこまで確認してなかったはずかだからな。
称号もぼっちに戻ってる本格的に裏切られてたようだ。今だに信じられん。・・・いやいや現実をちゃんと見ないとな。はぁ。
「それにしても・・・妖魔族が森に住んでるんじゃないのかよ。それらしいもん何処にもないぞ。」
思わず呟きが漏れる。影から出た俺は魔王城を早々に後にしていた。通ってきた道には兵士はいなかったが、見つかっていいことなどない。なら、さっさと城を出るに限る。影にしまっていた魔導書や武器の無名を持ってそっと抜け出したはいいが、当てにしていた妖魔の村に辿り着けずにいた。
ぐおおおぉぉぉおぉぉぉ!!
「そーーーい!!」
無名の武器である柄方向に刃の長いハルバートを力任せに横薙ぎにし襲いかかってきたダークグリズリーの首を刎ね飛ばす。正直、鍛えてて良かったと本気で思うわ、これが真っさらな時だと一撃死だな。
ダークグリズリー
Lv:40
HP:0/800
MP:200
スキル:怪力Lv2 暴食Lv1 闘争本能Lv1
魔王直轄領という瘴気濃度の高い土地に生息する熊が魔物化したもの。立ち上がれば3m程の体軀に旺盛な食欲と激しい闘争本能で獲物が逃げても執拗に追い詰め喰らう。雑食で植物・動物好き嫌いはない。見かけによらず素早く出会ったら逃げるのをオススメする。ただ逃げられればの話である。
っていう素敵な鑑定結果が出たがとりあえずは問題なく倒せているな。これがチートか?って魔王なんだから自分の領地の野生生物に負けるってのは無いな。そんなわけで、熊肉はかなりの量が手に入ってる。ただ、そんまんま影に放り込んでるから食べれるのか怪しい。手っ取り早く村で食べ物を分けてもらいたいわ。
しばらく歩くと木が伐採されて開けた土地に出る。いや、違うな。直径2m程の大木が何本も切り倒され、その木の上の方には家がある。これはここに、村があった跡だ。切られた木は火がかけられたようで炭化している。こんな大木を何本も炭化させるほどの火力。恐らく勇者か軍が行ったんだろう。となると、根絶やしにされたんだろう。
ここに居たのは力の弱い者だったってことだし、酷いことしやがる。
ガサッ
「!!」
その場を飛び退き辺りを警戒する。
「脅かしてすまんなぁ。人の気配がしたもんでなぁ。」
そう言いながら、現れたのはずんぐりむっくりした体型の所謂ドワーフだった。ドワーフは槌を担いで木の杭を積んだソリを引いている。生き残り、かな?
「こちらこそ、勝手に立ち入ってすみません。」
「ん?いいだよ。どうせ誰もいないんだしな。」
「ここでいったい何があったんですか?」
「ここは・・・村が、あっただが人間に焼かれてしまっただ。」
村の方に目をやりながら、諦めたように呟く。
「敵対したんですか?」
「敵対?まさか!おら達に戦う力なんてほどんどないような老いぼれしかいない村だ。最初から敵うわけなんてねーだよ。黙って通り過ぎるのを待ってただけだ。」
悔しそうにドワーフの老人は続ける。
「でも、人間にはそんなの関係なかったみたいだ。背後から騙し討ちでもされたら堪らんとか言って、木を倒し無情にも火を放って行っただ。おらは木の上じゃないくて洞窟に住んでたから見つからずに済んだけど他のみんなは木の上だったから・・・。」
「そう、ですか。」
「せめて、魔王様には仇を討って欲しかったけど、魔王様も殺られたみたいだ。」
「そうですね。魔王を恨んでますか?」
「恨む?別に魔王様だって殺られてるし恨みはねーなぁ。おらが墓でも作って差し上げるかな。それにしても坊主は何でこっただとこいるだ?」
ん?坊主?俺はジジイの姿のはずだけど??
「村があるって聞いてたから食べ物を分けてもらいたいってのと山越えの道を教えて欲しくて・・・。」
「はー!そんな若いのに大変だべな。」
「若い?俺が?」
「他に誰がいるよー?」
ジジイのはずだけど、どうなってる?そうだ、鑑定!もっと詳しく鑑定すれば分かるかも!
名前:ロッカク
性別:男
Lv:42
HP:1800(+2000)
MP:3000(※※※※)
スキル:鑑定LvMax リスニングLvMax 隠蔽lv7 水魔法Lv6 土魔法Lv7 暗黒魔法Lv5 光魔法Lv7 雷魔法Lv1
痛み耐性Lv5 不屈Lv5 魔力変換Lv3 自己再生Lv2 怪力Lv5
称号:ぼっち魔王(発動中) 角なし魔王 憤怒の魔王
異世界より魔王の身代わりとして召喚されてた代替魔王。勇者により打ち取られ魔核を奪われることで力の継承を本体に行うことが出来る。スキルは鑑定とリスニングのみセットされている。身体スペックは有り合わせの為不明。ハイブリット個体の為、成長限界は不明。魔王の種はあるが芽吹く可能性はなし。
更新情報:魔核に込められていた魔力と経験は吸収されている為、現在オリジナル魔王との繋がりは切断されている。それにより、召喚前の姿に近づいている。
「お、おぉぉぉ!じじい卒業!」
「ど、どうしただ?じじい卒業って死ぬんじゃないだか?」
ドワーフのツッコミは無視して若返ったことへの感動で胸がいっぱいになるわぁ!いやぁ、若いっていいね!道理で膝や腰の痛みがないと思ってた。魔導書読んでもピントが合わないってことないし!
「なんだか、忙しいやつだべな。」
「あぁ、悪い悪い!ちょっと感動して。そうだ、食料とかあるかな?あと魔王城の人間がどうしたか何か知ってる?」
「とりあえず、オラの仕事が済んでからでもいいか?皆の墓作ってるだよ。」
「え?・・・そうか・・・・・・・・はしゃいで申し訳ない。なら、俺も手伝うよ。」
「お?そうか?それは助かるだ!あとは盛り上がってる土の所に杭を刺していくだけだから。」
「よしきた。」




