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ドルガーの回想編

「お前に何がわかる!」

「解らへんから聞いてんねんやろ。俺はアンタやないしアンタは俺やない。けど寄り添う事はできるやろ。」

 その言葉を聞いてドルガーはハッとした。



 アレはいつの事だっただろうか……。

(あっ、これで回想語ってくれるんか)

 俺はツッコミそうになる気持ちを抑えて傾聴する。



 元々は生活ギルドのギルドマスターとして仕事をしていた私は貴族の元で介護をしていた。人手が足りないからと駆り出され、いくつもの現場を渡り歩き数々の闇を見てきた。

 権力に溺れ、上からの物言いに武勇伝を語り出す者。

 金に溺れ、少しでも豪遊しようとあれこれ注文の多い利用者の周りの者。

 責任者になればなるほど仲間の同期や先輩、後輩にも相談等出来ず、独りで抱え込んでいた。


 ある時、魔族の国に介護をしてほしいと依頼が届き、誰も行きたがらなかったので俺はギルドマスターを同期に任せてその依頼をこなしにいった。

 魔族の国はシンプルに弱肉強食の世界で暴力で全てが決まっていた。肉体的な力だけなく、魔族の特有だった魔法の威力、狡猾に出し抜く智力、あらゆる力を持つ者が頂点、魔王である。


 余談ではあるが人間も魔法を使っているがこれは実は種類が違う。同じ魔法でも人間はマナを利用し、魔族は魔素を利用する。なので人間は魔術士や魔導師のジョブはあるが魔法士(師)と呼ばれるジョブはなく、魔石も人にはなく魔族が魔素を取り込み、それが結石となり魔石と呼ばれる。

 魔王は元々は魔法の王であった。


 魔王は日々争いの果てに傷つき、娘も何かしらの障がいを持っていた。孤独の介助、支援で私にはどうする事も出来ず、力不足を感じそれと同時に魔王の強さに焦がれた。魔王に金は要らないから強さを求め、私は力を得たのだ。

 そして魔王の元に勇者が倒しに来るという情報を得た私は、魔族を引き連れここまで来たのだった。


「結局闇堕ちしただけやないかい!!」

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