表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セカンドハーフ~夢の後半戦~  作者: ふぉるせ
4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/99

5

 その日の放課後、駒野場高校サッカー部の全体練習の時間だ。

 昨日の実質の休養日を挟んだ本日は再び、ハードな練習が開始されていた。すべては週末の扇大高校との二回戦に臨むため。


「それじゃあ、鷲田わしだ監督も神楽坂かぐらざかマネージャーも、扇大高校の詳細はよくわからないと……」


 全体練習の途中、水分補給をしに給水器から水を飲みながら、度會わたらいが鷲田と神楽坂と会話をしていた。


「うーん……俺も出来る限りは調べたんだけどねぇ、これが一切情報ないわけよ」

「相手の高校のHPにも小さくサッカー部の概要だけが載っているだけでして、戦術や構成、フォーメーションまで全てが不明ですね」


 やはり謎に包まれている扇大高校。鷲田も神楽坂も険しい表情だ。


「悪いねぇ度會キャプテン。相手校がどんな戦術か不明な以上、対策特化の練習じゃなくて、基本メニューの底上げを重点的にやってほしい」


 鷲田もお手上げ、と言わんばかりに肩を竦めていたが、度會は構いませんと言っていた。


「いずれにしても、俺たちはやるべきことをやるだけです。相手がどんな戦い方をしてくるかわからないんであれば、こちらは最善を尽くすまでですから」

「さすがです、キャプテン。チーム得点王ですものね」

「たった1点、だけどな……」


 神楽坂がうんと頷いて褒めていたが、突如、鷲田が閃いたと言わんばかりに指を鳴らして眼鏡を怪しく光らす。


「な、なんですか……」


 くつくつと笑い出す鷲田に、度會がおっかなびっくりとなるが。


「いっそのこと調べに行っちゃえば良いじゃない! 名付けて、潜入スパイ工作!」

「かなりの犯罪です」


 何を言い出すかと思えば、と神楽坂がぴしゃりと食い止める。


「そこはお互いフェアプレーで行きましょう……」


 度會も肩を竦めていた。

 その一方、後方のピッチでは駒野場メンバーが全体練習を行っているわけだが。

 神楽坂が彼らをじっと見つめて、一言。


「今日は皆さん、動きが重そうですね」

「確かに。でもまぁ、北平高校との戦いでみんな全力出し切っちゃったんでしょ。今日もゆっくりペースで問題ないよ」


 鷲田もまた大きくその場で伸びをしながら、お気楽そうに言っていた。

 二人の言う通り、昨日の休養日を挟んでの本日であったが、みんな動きが重たそうで、精彩を欠いたプレーが目立つ。決して練習に身が入っていないわけではなく、真面目に取り組んでいるのだが、細かい所でのミスが目立つ印象だ。


「すいません……そうします。俺もさすがにまだ全快したとは言い難いですからね」


 度會もいまだに傷だらけの足を引きずっているようで、北平との激闘で消耗した体力も戻しきれていないようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ