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セカンドハーフ~夢の後半戦~  作者: ふぉるせ
3章

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34/47

4

 地区大会トーナメント初戦の相手が決まった事を受け、駒野場高校サッカー部員たちは一同、屋内ミーティングルームに集められる。

 前面には巨大スクリーン装置があり、それを見下ろすように横長のテーブルが整列している作りのこの部屋は、さながら映画館のようだった。

 そしてそんな全面スクリーンを挟んで、鷲田わしだ監督と神楽坂かぐらざかマネージャーが立っている。

 向き合う駒野場サッカー部員は、度會恭介わたらいきょうすけキャプテンと三國颯太みくにそうた副キャプテンを先頭に、前方から2,3年生レギュラークラス、ベンチクラス、そして1年生が最後尾側と言う風に座っていた。


北平きただいら高校か……。初戦から厳しい相手と当たりましたね」


 先頭に座る度會が険しい表情で呟く。

 モニターには地区予選トーナメント表が投影されており、紛れもなく駒野場と北平が又別れの下で交差している。


「みんなも知っての通り、北平は一昨年の埼玉北部地区予選優勝校、昨年は準優勝だったが、十分と言っていいほど優勝候補の一角だ」


 鷲田が真剣な面持ちで言う。

 それを聞いた主に後方、1年生たちが、ざわざわとどよめき声を出していた。


「初戦から優勝候補……」

「しかも一昨年は優勝してるとか……」


 続けて、神楽坂が手元のタブレットを操作し、スクリーンに映る画像を北平高校の情報のものに変えつつ、解説する。


「昨年は惜しくも準優勝となりましたが、その実力は健在のはずです。むしろ、三年生キャプテンの土佐道春とさみちはるくんを始めとした組織的な守備力は、さらに磨きをかけています。直近の試合では連続無失点記録を継続して続けているチームでもあります」

「もちろん、攻撃力と走力、持久力も申し分ない。走攻守すべてが揃った隙の無いチームと言えるだろう」


 鷲田が付け足す。


「土佐道春か……」


 度會が腕を組んで呟く。


「知ってるのか、キャプテン?」


 チームメイトが尋ねる。


「去年の練習試合の時、ちょっとな」


 度會がどこか思わしくなさそうな、苦い表情を浮かべていた。

 一方で、視線を1年側に戻すと、うつらうつらと、今にも気絶しかけている蓮見翔はすみかけるがいた。初日の激しいトレーニングがよほど応えたらしい。


「う、やべ……めっちゃ、眠い……。寝ちゃ、ダメなのに……っ」


 さすがの彼でもここで寝るのはダメだと理性が分かっていても、身体がいう事を聞いてくれないようだ。

 そんな翔の隣に座るとおるは、必死に彼の肩をゆすって、彼の意識を下界へととどまらせていた。


「蓮見……ちゃんと起きていないとダメだ」


 透がぼそっと、耳元で囁くようにして言う。


「わかってるけど……身体が、いう事、聞かない……。むにゃあ……」


 ついには奮闘むなしく気絶してしまい、透は慌てて、翔が起きているように見せるべく、必死に彼の身体を机の下から支えてやっていた。


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