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セカンドハーフ~夢の後半戦~  作者: ふぉるせ
5章

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27 駒野場高校 1:2 陽光白崎高校

 ハーフタイム終了間際。駒野場ロッカールームには、神宮司じんぐうじを食い止めるべく作戦を話し合うが、未だ重苦しい空気が漂う中、先に涼宮透すずみやとおるが帰って来た。


「監督」


 度會わたらいが腕を組んで悩む鷲田わしだに解決策を求める。

 そんな鷲田は、戻って来た透をちらりと見た。


「御子柴は戻ってきてくれそうかい?」


 透は心配するメンバー全員を見渡してから、うんと頷いた。


「戻ってきます。絶対に」

「そっか。このゲームに勝つには、彼の力が必要だ。それならよかった」


 ほどなくして、達樹がトイレから戻って来て、ロッカールームに入るなり、深く頭を下げだす。


「すみませんでした。チームの輪を乱すような真似をして」


 そして申し訳なさそうな表情で、まず三國を見た達樹であったが、三國はいつも通りの無表情で、特段気にもしていなかったようであり。


「全然、いいんじゃないか、あれくらい」

「え……でも俺、先輩に生意気なこと……」


 むしろ、と言ってベンチから立ち上がったのは度會だった。


「俺こそ悪かった。せっかく先制点決めてくれたのに、守り切れなくてな。リードした時どうするか、前もってちゃんと意志共有できなかったのも俺のミスだ」


 まぁ、と今度はどこか茶化すような笑みを見せ、鷲田を見るのだが。


「監督にはもう少し大きな声で指示が欲しかったですけどね?」

「えー!? ここで俺のせいになっちゃう!? 俺めっちゃ頑張って指示出してたよ!?」


 オーバーリアクションで思わず飛びのく鷲田に、駒野場サッカー部員がどっと笑いだし、神楽坂も口元を隠して笑っていた。


「ははは……」


 達樹もまた、思わず微笑んでしまう。

 

「でも、ここだったら今はみんなの声が聴けるし、顔もよく見える。邪魔するものはないんだ。後半の指示をお願いします、監督」


 度會が全員を見渡してから、鷲田に問う。

 待ってました、と言わんばかりに、鷲田は得意げに笑みを見せる。


「後半メンバーを入れかえる。まずSBに雪乃ゆきの

「はい!」

「ウイングには蓮見だ。あれ、蓮見は?」

「トイレです」


 透がぼそりと告げる。どうやら、みんなには内緒で彼はトイレまで追ってきていたらしい……。アイツも案外、素直ではないらしい。


「お、おうそうか。じゃあ戻ってきたら伝えてくれ」


 鷲田はこほんと咳ばらいをして、最後に透を見た。


「トップ下、シャドウに涼宮。頼んだぞ」

「……はい」


 出番を命じられた透は、ふと達樹を見る。


「……」


 達樹もこちらを見て、小さくだが、力強く、頷いていた。

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