俺の背中についてこい
「吸収したはずのスキルが使えねえ、なんでだよ?おい!」
俺は憤ってクレアの襟を掴み食ってかかった。
「ひいぃ、知らないよ! それどんなスキルなの?」
「拾い食いって言うんだよ! 拾って食った物の能力を自分の物にできるんだ。スキルでもアイテムでもな!」
「え、えっと……拾ってないじゃん。アタシの手から直接食べたよね?」
「へあ?」
そ、そういえば拾って食ってはいない。でも食ったんだぞ?そんなバカな!
「暗黒隕石」は隕石を食って使えるようになったのに!
スキルブックも食えば全部のスキルを吸収できるかと思ったんだが──
俺はスキルブックのスキルページを確認してみる。
【拾い食い】
パッシブスキル
拾った物をなんでも食うことができる体になる。
食べた物を吸収して自らの能力の糧にできる。
自然の物や、空中に浮いてる物や、水中にある物も同様に食べることで吸収できる
ただし、対象物が誰かの身体から離れていない状態で食べた場合、拾い食いとは見なされず吸収はされない。(食べることはできる)
「なんだよこれ、なんか書き足されてる」
俺の混乱をよそに、落ち着きを取り戻したクレアが得意げに説明する。
「スキルブックはスキルを使いこなしたり、スキルレベルが上がると追記されて全体像が見えてくるようになるんだよ?」
「知ってるわ! そんなこと。クソが、ミスっちまったなあ」
「マスター? アタシのスキルブックは?」
「ねえよ!食ったんだよ!俺の腹の中だ!悪かったな!でもお前が調子に乗ってるからこうなったんだぞ!」
「うわああわあ! どうしてくれんのよ! スキルブックなくなっちゃったらスキル使えないじゃん!」
まあ元々こいつが楽しそうにやってたところに、俺が勝手に嫉妬してわけわからんことをした俺が悪かったか。さすがにかわいそうなことをしたと思い始めた。
「落ち込んでてもしょうがねえ、とりあえず近くの町へ行って情報収集だ、まだこの世界のこと何にもわかんねえんだから!」
「もう、わかったよ! ちゃんと責任取ってアタシを守ってよね!」
「当たり前だ。仲間なんだからな。他のやつも探すぞ、ついてこい!」
こうして俺たち2人は、今後どうするかを話し合いながら始まりの町へと向かった。
「暗黒隕石」
暗黒のオーラを纏った隕石を呼び寄せ当たりを壊滅させる。魔法力が低くても甚大な威力が出る




