プチざまぁしたと思ったのに
「うわああぁあ、死ぬうぅううぅ!」
辺りは突如として闇に包まれ、降り注ぐ隕石群の1つが俺めがけて降ってきた。当たる瞬間まで俺は口を大きく開けて叫んでいた。
バクンッ──
☆☆☆☆☆
隕石が降り終わり、あたり一面が粉塵まみれになっていたが、視界がだんだんと晴れてくる。
──そこが森だったと気づくことができないほど荒れ果てていた。
その瓦礫の中をアタシは満足気に歩いていた。
──ふふ、マスターもバカだなぁ。アタシが気づいていないとでも思ったのかな。マスターが岩の陰に隠れていたのは、サーチ魔法は使っていたから知ってたんだよー。その後テレポートして1番近い町へ飛んだと見せかけ、驚かすために戻ってきたんだよー。
「マスター?いるかーい?あれれ、死んじゃったかなぁ」
闇と土の融合大魔法、驚かすにしてはさすがにやりすぎたか。というか死んじゃったかな、なんかゴミスキルあたったって言ってたし
「暗黒隕石」
「ん?」
──次の瞬間、周囲に隕石群が降り注いだ。
隕石の1つが私のそばに落ち、アタシはその衝撃で吹っ飛んだ。
☆☆☆☆☆
「──なに?アタシはいったい誰にやられたの」
「お目覚めか?」
クレアに馬乗りになり、首元に鋭利な石をあてて俺は冷淡に囁いた。
「ひっ!」
クレアの顔が一瞬で恐怖に歪む。目の前にいる俺は今、一体どんな表情をしているんだろう──
「悪いな、お前のスキルはもらったぜ!」予想通り、いやそれ以上の効果がこの拾い食いスキルにはあった。スキル効果の一部でも口に入れて消化すればそのスキルが使えるようになるようだ。これは夢が広がる。
「スキルブックを出せ」俺はワクワクしながらクレアのスキルブックを要求した。こいつを食えば載っているスキルをまとめて頂くことができるかもしれないからだ。
「ひいい、許して。アタシちょっと調子に乗ってみたかったんだよ〜。前世では荷物持ちや倉庫番代わりにされてばっかりで、もうたくさんだったんだよー!戦闘能力でビリだったからドロップの売上をピンハネして稼ぐことしかできなかったんだから」
「聞いてねえよそんなこと、スキルブックを出せ」
「スキルブック!」
クレアがそう呟くと右手に分厚い本が現れた。
「なんて分厚いスキルブックだよ!」
これだよ、これ。やっぱりたんまりとスキルを持ってやがったな。
「な、何をする気?マスター、アタシのスキルブックを」
俺はスキルブックを持っているクレアの右手を顔に引き寄せると、
「へっへっへ、いただきま~す!」
ムシャムシャムシャムシャ──
「えええええぇ!ちょっとおおお!アタシのおぉ!」
ふう、食いごたえがあった!これで俺のもんだ。
「ひ、ひどいよおお!スキルブックが無くなったあ!」
「お前のスキルブックの力は俺が全て食って頂いた!ごちそーさん!」
「はあああ?なにそれえぇ、まだ全部把握してなかったのに!」
クレアは発狂して叫んでいた。
俺は早速自分のスキルブックを取り出し中身を見た。なんと何も変わってなかった。
「あれ?スキルが増えてねえ……」
──なぜだ?泣きたいのはこっちだった。
アリサ【姫ヒーラー】
性格はあざとい
多数の男性に貢がせ、レア装備やSSスキルを取りまくった悪女
「──どこかで会ったらよろしくね〜」




