表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/16

スライムって意外とイケるな

 俺は森の中を歩きながら唯一持っているスキルの確認を行ってみた。



        【拾い食い】

        パッシブスキル

拾った物をなんでも食うことできる体になる。



 なんだろう、説明文が簡素すぎて使ってみないことにはよくわからないな。


 辺りを見ると初心者の冒険者たちがスライムを倒している。ご苦労さん。


 スライムにやられてケガをしているやつまでいる。なんて健気なヤツなんだ。冒険者の鏡だな。


 俺は試しにそこらにいるスライムの残骸を食べてみた。スライムは前世でも食材としてよく食していたので、抵抗なく食べることができる。


「スライムゼリーやスライムのあんかけ焼きそばが懐かしいな」


 モニュモニュ──と口の中で味わうと、味付けも何もされてないスライムの残骸は、美味くはなく食感だけが口の中にある状態は不気味だったが、すんなりと飲み込んだ。


『ピロン!』


「おや、経験値が入ったみたいだな、1か。まあスライムならこんなもんか」


 なるほどなるほど、物を拾って食べることによって何かしらの効果があるスキルか。空腹にも困ることは無さそうだし。完全なゴミスキルってわけではなさそうだな。


「これ、何でも食えるのかな」


 その辺の草花をテキトーに拾って食ってみることにした。たいてい苦かったり青臭かっただけで、体に何の変化も起きなかったし、経験値にもならなかった。


「ムシャムシャ──不味い草ばっかりだな」


 でも食えるな。本来こんな草花など食える代物じゃないはずだが、どうやら体が変化して食わず嫌いになったみたいだ。なんでも食えるようになり、尚かつ強くなれるパッシブスキルといったところか。


「あれ、いつの間にかヒールが使えるようになってる──」


 知らないうち薬草を食ってたみたいだ。これはラッキーだ。


「あ、そうだ!」


 俺はさっきのケガ人たちに駆け寄りヒールをかけてやった。しかし、最大MPがなさすぎて完全には回復させてやれなかった。


「ありがとう、少し楽になったよ……」


「ちょっと待っててくれ、また来るから」


 とにかくステータスが低すぎてまともに魔法を使えない。

 そうだ!確かさっき──


 クレアがさっき暴れていた場所に戻ってみると、そこには色んなモンスターの残骸やアイテムが放置されていた。あいつ拾わなかったんだよな。まあ確かに初期モンスターのドロップアイテムなんてゴミなんだけど。


「これはウッドモンキーの皮、モグモグ、ピロン!体力アップかな?マンドラゴラの根、ドリアードの蔓、お!これが最大MP増加!ムシャムシャ──」


 普通なら無視するモンスターの残骸だが問題なく食える。本当に何でも食えるみたいだ。

 そして早速体に変化が起こる。貧弱だった体が少しだけ締まり、明らかにエネルギーがみなぎってくる。ステータスを確認するとやはりアップしていた。


 俺は増えたMP分でケガ人の初心者たちを、ヒールで完全に直してやった。その後別れた。あんまりいっしょにいると情が移ってしまうのを恐れた。


 俺には本当の仲間がいるんだ、探さないとな。あいつら……みんな神スキルを手に入れたからって調子に乗りやがって!思い出すと腹が立ってきた。


「ちくしょー!このスキルで強くなってやる!あいつらに会った時にドヤ顔してやるぜ!待ってろよー!」


暗黒隕石(ダークネス・メテオラ)


「え?」


 息巻いて走り出そうとした俺の頭上から突如として隕石が降りそそぐ。


 あれ、俺死んだ──





        【拾い食い】

        パッシブスキル

拾った物をなんでも食うことできる体になる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ