身についていたスキル
俺たちはその後、地下のアジトから地上に出た。
リーダーのエルガンドさんがメンバーの実力を測るためのテストをすると言うのでいっしょに町の外へ向かった。
町の近くの荒野についた俺たちは、エルガンドさんに言われそれぞれの得意分野のスキルを披露することになった。
「君たちが何が出来るのかある程度把握しておきたい。サイクロプスに有効なスキルや能力を持ってるなら惜しみなく披露して欲しい」
「それじゃ、私からやろう」
そう言って各メンバーが順番に剣技や体術を披露していった。そして俺の番が来た。
「じゃあ次は君の番だ。大魔法が使えると言っていたね。使って見せてほしい」
「いいけど。ビビんなよ?少し離れててくれ」
俺はそう言って大魔法を唱えた。
「暗黒隕石!!!」
少し離れた場所に無数の邪悪な隕石が降り注ぐ。
そして辺りには爆音が鳴り響き爆風が吹き荒れた。
「な、なんだこの魔法は……」
エルガンドさんがそう呟いたのを聞き、よし! と俺は息巻いた。
残りのメンバーももはや空いた口が塞がらないようで、俺とクレア以外の6人全員が驚愕していた。
「君は一体……我々と格が違い過ぎる。こんな大魔法を使う者にこの町で出会ったことは無い」
「いやあ、すいません、なんかやり過ぎちゃったみたいで、ハハハ」俺はまんざらでもない表情を浮かべていた。
「ちょっとマスター! 何イキり散らしてんのよ!」クレアに耳を引っ張られ、激痛が走る。
「イテテテテテ! 何しやがるんだ!」
「目立ちすぎなのよ! だいたいそのスキルは私が使ってたやつでしょうが!」
「あの、そちらの女性も大魔法が使えるのか?」エルガンドさんがクレアに尋ねる。
どうする。クレアのスキルブックは俺が食っちまったせいでスキルは使えないんだよな。
「えっと、私は…… 」クレアはあたふたしながら呟いている。
「君も彼と同じような大魔法が使えるんじゃないのか?」
エルガンドさん、ムチャぶりし過ぎなんだけど。
「いやー、暗黒隕石は元々私が持ってたスキルなんだけど、今は使えないっていうかー」
「まさか!何か使えるだろう、とにかく見せてみてくれ」
「うーん、じゃあ、ファイアボール!」
するとボワっと、クレアの手のひらから火の玉が放出された。
「あれ? 使えた。それじゃ暗黒隕石!」
──その時、空から無数の隕石が降り注いだ。
「「「「ええええええええ!!」」」」
「バリア!」
クレアがとっさに放った防御型魔法が皆を包み込み隕石の衝突と爆風から守ってくれた。
「あぶねー! 何してんだ!てか魔法使えるじゃねえか!」
俺はバリアに身を守られながらも生きた心地がしなかった。
「本当だ。使えるみたい。マスターにスキルブック食べられちゃったけど、習得してたスキル自体は消えてなかったんだ」
クレアはそう言うと、喜んで覚えている限りの魔法を放って確認をしている。
「き、君たちは一体!」
エルガンドさんが驚愕の表情を浮かべて俺たちを見ていた。まあそうなるよな。




