なんでも食えるって幸せなことだ
「うおおお! クセエエエェ、吐きそうだ」
まさかこの俺が、ゴミ山でゴミを食うことになるとは、人生何が起こるかわからねえ!俺の異世界転移プランはこんなはずじゃなかったのに──
俺はゴミが何か確認することなく(というか確認したくなかったが)ひたすら食いながらゴミ山の中を進んだ。
「ボオウエエエェェェ、吐きそうだ、だが食う!」
これまでの拾い食いの経験でわかったことが2つあった。
それは魔法で出た隕石を食べたときにわかったことだが、物が口に触れれば体積や質量に関係なく、口に吸い込まれるように入っていくこと。
そして意識しなければ味覚をあんまり感じずに食べられること。
なので吐きそうになりながらも、なんとかよくわからないゴミを食べまくることができた。
──1時間後。
「おなかすいたよー、マスター何やってるの?」
「おーい、わりいわりい、戻ったぞ」
「ギャアアア、メチャクチャ汚れてるじゃーん!ちょークサイよ?」
「とりあえずゴミをひたすら食ってみたが、疲れたから戻ってきた。どうだ?ゴミ山少しは減ったかな?」
「そんなに変わってないよ、だってすごい量だもん。それよりなんかいい物あった?能力とか、スキル増えたの?」
「いや、それがあんまり……スキルも特に増えてねえな……」
「え……じゃあただひたすらゴミ食ってただけ?」
「まあ、そうゆうことだ。なんか生ゴミとか燃えるゴミはそんなに重要じゃないかもしれない。ちょっと向こうの燃えないゴミのほうを食ってみる」
「えー! まだやるのー?」
クレアは頬を膨らませて怒っている。俺は無視して鉄クズや折れた剣などを食べ始めた。硬いものでも問題なく食える。自分でも気持ち悪いくらいだ。
「マスター、アタシお腹空いたよー、自分ばっかりずるいよー」
「食うか?」
そう言って俺は剣の柄の部分を突きだす。
「そんなの食えないよ!」
なんか鉄クズや金属を食べたことで、体が硬くなってきた気がするが気のせいかもしれない。
「うぅわあー、マジで金属でも食えるんだ、ヤバいね」
とりあえず折れた剣、斧、ナイフなどを合わせて20本くらい食った。
「お前らそこで何している!?」
「げ!」
「やば!見つかったよ!」
遠くから作業員の声がした。複数の駆け寄ってくる足音が聞こえる。俺たちはとっさに逃げようとしたが。四人の男に取り囲まれてしまった。
ドワーフ族
背は低く小人のような体型で、筋肉質であり、かなりの力持ち。
山に暮らし鉱石などを採掘して暮らしている。
戦闘においては斧や槌を好んで使用する。




