19. 〖鋼化〗の欠点
前話の経験値計算が間違っていたので、8/4に修正しました。もうちょっとサクサクレベル上がります。
天井に張り付いた俺はすぐさま〖浮沈術〗を解除して、代わりに〖鋼化〗を発動する。
「ゲコッ!」
すぐさま俺の体を小さな衝撃が襲った。
下に目線を向けると、無数のポイズンフロッグが口を開けて上を向いていた。
うえぇ……思った以上に気持ち悪い光景に思わず吐き気がした。
げんなりしているうちに、再度衝撃が俺を襲う。
衝撃が襲うたびに、ポイズンフロッグが口を開けたり閉じたりと小さく動きを見せる。
ポイズンフロッグのスキル、〖舌撃〗だろうな。だが、ポイズンフロッグのステータスは攻撃よりも魔力に寄っている。俺の〖鋼化〗を貫くほどの威力ではない。
……それより、俺の真下は危険だぞ?
〖浮沈術〗を再度発動、〖鋼化〗状態のため激上した俺の体重が、掴んでいた岩を砕き、豪速で落下し始める。
もはやおなじみ、〖浮沈術〗と〖鋼化〗を合わせた〖流れ星〗だ。
豪速で飛来する塊になった俺は〖舌撃〗のために俺の足元に集っていたポイズンフロッグたちへと落下する。
そういや、〖鋼化〗のレベルが3に上がってから〖流れ星〗をやるのは初めてだな。
これまでよりも一段上の豪速で地面へと向かっていく。
「ゲコォッ!?」
密集していたポイズンフロッグたちはろくに回避行動をとれずに〖流れ星〗の直撃を喰らうこととなった。
あまりの威力に、地面が割れ、岩が飛び散る。
直撃を喰らった蛙たちが肉塊へと変りはてる。
運よく直撃から逃れた個体も、割れた地面にはさまれ、飛来した岩に押しつぶされる。
え、えげつねぇ……
思ったより威力も跳ね上がってんな。
[経験値を606獲得しました]
[〖アセナ〗のLvが13から18へと上がりました]
大量の経験値が流れ込んできた。
この経験値量から察するに、だいたい10体くらいは仕留めたか?
無事にレベルも上がったし、少々無茶をしたかいはあっただろう。さて、生き残りにとどめを刺すか。
そう思って〖鋼化〗を解除しようとした瞬間、全身に激痛が走った。
な、なんだ、これっ!?
俺は今〖鋼化〗中だぞ? ポイズンフロッグには、[防御:348(4)]の俺にダメージ通すほどの攻撃力はないはずなのにっ!?
なんだかわからんが、この場にとどまるのはまずい!
俺は慌てて〖鋼化〗を解除して天井へと跳び上がり、ぶら下がった状態で再度〖鋼化〗を施した。
[耐性スキル〖毒耐性〗のLvが2から3へと上がりました]
毒耐性が上がったってことは、この痛みは毒なのか!?
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種族:アセナ(D)
状態:鋼化Lv.3、猛毒
Lv:18/30
HP:36/83
MP:45/85
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[状態:猛毒]! 間違いない! 毒喰らってんだ!
なんで……いや、まさか〖鋼化〗では状態異常は防げないのか!
って、そんな場合じゃない。
さっきは[HP:36/83]だったが、この一瞬で[HP:32/83]になっている。
毎秒HP1減っている。このままじゃあと30秒で死んでしまう!
ヒ、〖ヒール〗!
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種族:アセナ(D)
状態:鋼化Lv.3、猛毒
Lv:18/30
HP:62/83
MP:38/85
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HPは回復したが、毎秒HPが1減っているのは変わらない。ど、毒ってどうやって治すんだ?
もっかい〖ヒール〗を使ってみるか?
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種族:アセナ(D)
状態:鋼化Lv.3、毒
Lv:18/30
HP:83/83
MP:31/85
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よ、よし! 状態異常が猛毒から毒へと変わった。多少は状態が改善されているはずだ。
[耐性スキル〖毒耐性〗のLvが3から4へと上がりました]
タイミングよく耐性も上がってくれた。毎秒1減っていたHPも、その速度が5分の1くらいに落ち着いている。
これなら何とかなりそうだ。よし、とっととこんな毒塗れの沼から離れてしまおう。
「ゲコォッ!」
「ゲコッゲコゲコッ!」
天井にいる俺めがけて生き残ったポイズンフロッグ達が鳴き声を上げる。
仲間を大量に殺されて、怒っているんだろう。とはいえ、さっきの〖流れ星〗を警戒しているのか、真下に詰めてくる事はなさそうだ。
「ゲコッ!」
「ゲコッゲコッ!」
うるせえっ! 今お前らにかまってる暇なんてないんだよっ!
俺は〖流れ星〗によって落下し、地面を大きく揺らす。直撃したポイズンフロッグこそいなかったものの、余波に巻き込まれた2,3匹分の経験値が入った。
そして、生き残ったポイズンフロッグたちがひるんだ隙に、俺は全速力で毒の沼から抜け出した。
無事脱出した俺は、岩陰に潜んで解毒に専念した。
どうやら、HPが最大状態で〖ヒール〗を使えば、状態異常を緩和できるらしい。かなりMPを無駄にしているようだが、まあ仕方ない。
〖毒耐性〗のレベルが5へと上がり、〖ヒール〗のレベルが4へと上がったころ、ようやく[状態:毒(小)]へと落ち着いた。
完全に解毒できたわけではないが、もうMPがつきそうだ。これくらいであれば自然治癒に任せても大丈夫だろう。
はぁ~
軽い気持ちで行った戦いが、とんでもなく疲れた。
危うく死ぬところだったな。まさか〖鋼化〗で毒は防げないとは。
シェン・アラーニャの〖麻痺噛み〗のスキルは防げてたから、てっきり大丈夫だと思っていた。あれが効かなかったのは牙が体内に食い込んでいないと効果を発揮しないスキルだからだろう。
だが、ポイズンフロッグの毒は粘液に含まれている。降りかかるだけで毒状態になるから、体を硬くしても意味がなかったんだろうな。
思わぬ〖鋼化〗の欠点が判明した。
〖鋼化〗で状態異常は防げない。
これは覚えておかないといけないな。
そのまま岩陰でじっと休んでHPMPの回復を待った。
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種族:アセナ(D)
状態:鋼化Lv.3
Lv:18/30
HP:83/83
MP:69/85
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よし、もう十分だろう。
一度、人間たちと戦った場所に戻ってみよう。
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次は8月15日の12時ごろに投稿する予定です。あまり書き進められていない状態なので多分としか言えませんが……。
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