スウェード王国(2)
扉の先には、まだ30代前半の若々しい男性がいた。
「お待ちしておりました。私は、このスウェード王国の王、エル・グロッグです。 さぁどうぞ、こちらへおかけください。」
若々しいな。俺はてっきり50代ぐらいのオッサンだと思っていたよ。俺は勧められた椅子に腰をかけると、その座り心地のよさに、驚嘆せざるを得なかった。
「どうです?とても座り心地がいいでしょう?うちで作ってる自慢の品の一つです。後でお一つ差し上げましょうか?」
これはありがたい。こっちにきてから、椅子は全部木造りだったからな。けつがとても痛い。やっとフカフカの椅子に座れる。
「では、本題に入りましょうか。」
「…………。」
「あなたは近頃、あいつに召喚されたお方で間違いないですかね?」
「はぁ、そうですけど……。」
それを聞き、あいつとはアンジェリアのことだろう。一国の王女をあいつ呼ばわりしている時点でとても仲が悪いことがわかる。
「それで、俺はどうしてここに連れてこられたんですか?」
「………ミシュルから、この国と仲は悪いということは聞いていますね?」
「聞いていますよ。そのために俺が連れてこられたんですよ。」
「そうです。今までは、あの国とこの国では戦力は同じくらいなので、被害が最小限に抑えられていました。しかし、そこにあなたが呼ばれたらどうなるでしょうか。」
なるほど、そういうことか。
「戦力に大きな差が出来てしまうと。」
「そうです。なので被害を小さくするためにも、しばらくの間ここに滞在して欲しいのです。悪いようにはしません。どうかお願いします。」
「まぁそれはいいんですけど、そもそも、もといた世界に戻すことは可能ですか?」
「無理ですね。あっちの世界線にいたものを切り取ってこちらの世界に貼り付けているので、あっちの世界ではもう、いないことになってます。」
マジか……。そこはctrl +xじゃなくて、ctrl +c にしとけよ……。母さん、父さん、俺はこっちで元気にやってるからね……。
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「「くしゅんっ!」」
「あら、風邪かしら?」
「最近寒くなってきたからなぁ。」
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帰ることが不可能となると、俺はこれからどうすればいいのだろう。
「この世界で暮らすにあたって、知識が必要でしょう?国が運営している学園があるので、そちらに通って欲しいと考えているのですが、どうでしょうか?」
どこかの誰かのせいで高校生活を送れなかった俺は、
「是非、行かしてください。」
と、答えた。
お読みいただきありがとうございました。
小説力が低いので、文章が下手かもしれないので、感想などを貰えると嬉しいです。




