スウェード王国設立武術・魔法学園(6)
「ふっふっふっ、見たか、我の水晶を!この学校で我を超えるものはない!」
そんなに凄いのか?赤色って。
「なぁ、タングル。あの赤色ってそんなに凄いのか?」
タングルは今日二度目の驚きを見せ、
「凄いなんてもんじゃないぞ。この世界で、指を折るほどしかいないぞ。」
赤でそんなもんなのかよ……。黄色なんか見たらみんな気絶するんじゃないのか?
タングルが大きな声で騒いでいたので、シエンがこちらを睨みながら歩いて来た。
「お主は我の強さがわからんのか?まぁお主みたいな平民にはわからんだろう。平民はせいぜい青が限界だからな。お主が何色になるか見守ってあげようじゃないか!」
横を見ると、スゥーッと逃げている。目が合うと、面倒くさいのに絡まれたなと哀れみを含んだ目を向けて来た。………さっきまでずっと横にいたくせにめんどくさい時は逃げやがって。あとで折檻してやろう。周りの人たちも憐れみの目で見ている。因みに水晶だけでなくこの目も二回目である。そうカイルと戦った時である。
ついに俺の番か。
「ついにお前の番だな。青になったら誉めてやろうじゃないか。」
俺はシエンの方へ向くと、
「ふっ、まぁ見てろよ」
と鼻で笑ってやった。そんな俺の態度にシエンが、
「キィィ、なんだあいつは!あいつ鼻で笑ったぞ!あとで父様に言い付けてやる!」
そんなシエンの言葉を聞き流し、スタスタと水晶の前まで歩くと、先生が、
「次はスグルか、別に緊張しなくてもいいぞ。じゃあ水晶に手を置いてくれ。」
その言葉を聞いて、ふぅと一回深呼吸をし、水晶に両手を置いた。
パァァァっと水晶が、黄色に染まり上がる。うん、予想通り。
「な、な、黄色だとぉぉ!?」
先生がまるでこの世にはないものを皆ような目で水晶を見ている。周りの生徒は、何が起きたかわかってないのか、シンとしている。そして先生がハッとしたようにこちら来て、
「お前……。あとで職員室に来い!」
そう言ってホールから出て行ってしまった。シエンはどうなったかというと、
「これは何かの間違いだ……。やり直し、やり直しをしろぉ!」
と喚いていた。そして俺の隣が定位置と化したタングルは、
「凄いじゃないか!さすが俺が見込んだだけはあるね!」
と、さっきシエンに絡まれてた時、逃げたくせに、生意気なことを言っているので、羽交い締めにした。そんな俺たちを見て、他の人たちもギャアギャア騒ぎ始めた。
「ねぇ。」
タングルが、悲し身の目で、
「俺は?」
と聞いた。そうか、こいつ俺の後ろだった。もう先生も行っちゃったし。
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