スウェード王国設立武術・魔法学園(5)
そして次の日。学園の正門で配られていたクラス表を見ながら、
「俺のクラスは1-D組か。一体どんなクラスなんだろう。」
と呟いていた。楽しいクラスだといいんだけどなぁ。教室はここか。
ガラガラガラガラ
ドアを開け、教室に入ると、昔からの付き合いなのか、ペチャクチャと話しているグループがいくつかあった。黒板には席は自由!と大きく書いてあった。
「ほぉ、席は自由なのか。」
まぁ1番隅でいいか。ドサッと荷物を下ろし、椅子に座り、教室の全体を見回しながら、この世界に来てからの出来事を思い返していた。この3ヶ月程度で色々あったなぁ。戦争に駆り出されそうになったし、拉致されてスウェード王国に来たり、学園生活送ったり……などと考えているうちに、隣の席に人が来た。
「隣の席、座ってもいいかい?」
隣では、爽やかな笑みがこちらを見つめていた。その笑みの持ち主は、その爽やかさを助長するかのような、雰囲気を纏っていた。
「どうぞ。気にしないので座ってください。」
「ありがとう。」
そう言ってにこやかに微笑んだ。その笑みで何人の女を落としてきたことか。
「俺はタングル。君はどこ出身なんだい?黒髪とは珍しいね。」
そうか、黒髪…。周りを見ても金髪とかばっかりだからな。
「俺は優、まぁ、強いて言うなれば東の一番端と呼ばれる島国ですかね。」
「そうか、話には聞いたことがあるね。その国では何やらカタナとかいう武器を使うとかなんとか。」
カタナがあるのか?少し気になるな。今度気が向いたら行ってみようかな。
ガラガラガラガラドーン
勢いよくドアが開けられ、ふんぞり返った生意気そうなチビが入ってきた。
それを見るやいなや教室がシンと静まり返り、コソコソと話し始めた。
「どけぃ。セイラーン伯爵家の御子息であるシエン様のお通りだ!」
うわぁ、こういう貴族もいるんだなぁ。俺は隣に座っているタングルに耳打ちをした。
「セイラーン伯爵家ってなんなんですか?」
それを聞いたタングルが驚いたように、こちらを見た。
「えっ、セイラーン伯爵家を知らないのかい?この王国で1、2位を争うほどの大貴族だぞ?しかもあのシエンってやつは今回の入試首席なんだぞ。」
えー、そんな大貴族がなんでこんなところにいるんだよ……。あと貴族が強いっていうジンクスはどこも変わらないんだな……。
ツカツカと今度は先生が入って来た。
「皆席につけー。」
その一言で、皆、そそくさと自分の席につく。先生が皆、席に着いたのを確認すると、
「皆さん、入学おめでとう。早速だが、まず自己紹介といこうか。」
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皆が一通り自己紹介を終えると、今度は魔力伝導率を量りにいく、と大きなホールへ移動させられた。ホールに着いてもなお、俺の隣には、タングルがいた。
「魔力伝導率の計測か。楽しみだね。魔力伝導率で強さが決まると言っても過言ではないからね。」
タングル曰く、魔力伝導率の色は七段階あり、下から順に、黒、紫、青、緑、赤、オレンジ、黄色らしい。因みにもう俺は自分のを知っているから何も面白くない。
その時おぉーと歓声が起こった。そちらの方を見ると、シエンの水晶が赤色に光り輝いていた。先生も、
「これはすごい!10年に一度くらいの逸材じゃないか!」
と言った。
「ふっふっふっ、見たか、我の水晶を!この学校で我に勝てるものは居らぬ!」
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