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第20話 アイワナ・ビー・ユア・マン

遊び疲れた後、2人は夜空を眺めていた。


健司「ところで、フィクシングなのにもう下が見えないけど…ここが最終地点?」


ロベリア「いいえ。まだ下はあるわ」


健司は地面を見た。明らかに地べたしか見えない。本当にこの下もあるのだろうか?健司は疑問に思った。


ロベリア「その顔、私のことを信じてないわね?」


健司「まぁそりゃそうだよ。だってないじゃん、続きがさぁ」


ロベリア「まだまだあるんだよ?まさか、1番下までいくの!?」


健司「あぁ」


健司は即答した。


健司「俺の…いや、俺達の目標だからな」


ロベリアは一度下を見つめ、健司の目を見て答えた。


ロベリア「それじゃ、下のこと。教えようか?」


健司は一瞬思考が止まった。彼女が答えを知っている。もしかすると亡きマッケンジー神父よりも詳しいのかもしれない。健司はロベリアの目を見た。


ロベリア「マッケンジー叔父さんはね、とっても良い人だよ!赤ちゃんだった私を拾って名前もつけてくれたんだ」


健司「…マッケンジー?」


ロベリア「うん!私、一応マッケンジーの名を持ってんだから!」


健司「なるほど…ところで1番下はどんな感じだった?」


ロベリア「んー、確か綺麗な草原が広がってて…教会があって…なんかあった気がする…」


健司「…そうか、ありがとう」


健司は1番下を想像している。綺麗な草原、教会、そして…マッケンジー神父。疑問に思うことは3つある。

1つ目はロベリアが何故そんなとこにいたのか。最深地点に何故赤ん坊が?これも俺の(転生?転移?)と関係しているのであろうか?

2つ目はロベリアが言っていた“何か”。その何かとは?想像できない。

3つ目はマッケンジー神父。1番の謎。彼の存在とは?この世界の歴史とは?そして…グラスオニオンとは?健司は久々にあの言葉を思い出す。


健司「…グラスオニオンを覗いて見るんだ、か…」


ロベリアはその言葉を聞くと少し反応した。


ロベリア「“グラスオニオン”?」


健司「!!知っているのか!?」


ロベリア「確かね…」


ロベリアは再び考え始めた。周囲を散策しながら静かに答える。


ロベリア「“グラスオニオン”は、マッケンジー叔父さんが持ってるよ。どういうやつだったかは覚えていないけどね」


マッケンジー神父。お前は一体何者なんだ?どうやら本当に全てを知っているようだ。ますます探索しに行きたくなった。


ロベリア「ケンジ?」


健司は旅の支度をし、いつでも出発できるよう待機している。


ロベリア「まずは、仲間に会わないと。きっと心配しているよ」


健司「ここまで来たなら進む以外選択肢は無い」


ロベリア「ほら!研究作品の中で地上まですぐに行ける瞬間移動装置があるから!凄いでしょ!!」


健司「…お前何者だよ」


ロベリアの才能に健司は若干引いた。


健司「…分かった。だが、もう少しあんたと話していたい」


何だろう。今すぐ帰った方がいいのに何故まだここにいたいと思っているんだろう。何だか不思議な気分だ。そう健司は思った。


再び2人は夜空を眺めている。


健司「…そういや、俺の過去話は話してなかったな。それじゃ、どこから話そうか」


情報量が多い半生をなるべくわかりやすくロベリアに解説した。


ロベリア「…大変だったねケンジ。…だから血迷って狂ったように踊ってたの?」


健司「…忘れて」


また静かになった。なんだかこそばゆい感覚だ。何か話さなければ、そう思い話題を探す。


ロベリア「…ケンジ?」


名前を呼ばれるとものすごく恥ずかしく感じた。恐らく頬と耳が赤くなっているであろう。


健司「何?」


ロベリア「ケンジは私のこと…なんて思ってる?」


健司「あー…何だろう。相棒?とか?」


ロベリア「それは何?」


健司「…ごめん。忘れて」


再び静かになった。


ロベリア「こういうとき、なんて言えばいいんだろう?」


健司「…どんなとき?」


ロベリア「…やっぱりそっちの言葉は難しいや」


一緒にいたいのに、何故こんなに恥ずかしいんだろう。初めての感覚だからなんて言い表せればいいか、何も分からない。


健司「…ちなみに、地上にはこないの?もしよければ案内するよ。俺もあんまわかんないけど」


ロベリア「…うん。私はここの方が安心するから」


健司「…そっか」


恐ろしいほどの沈黙と時間が襲いかかる。次の話題を探さなければ。


健司「そういえば…」


ロベリア「ケンジ?」


たったその一言で心臓の高鳴りが止まらなくなった。心臓の音、吐息が大きくないか若干心配している。


ロベリア「実はね…」


もはや怖さを感じている。初めてすぎて何もかも分からない。


ロベリア「あなたの彼女になりたい」


どう対処すれば良いか分からない。なんて返せば良いのだろう?頭が混乱している。


ロベリア「…言い方あってる?」


この感覚はなんだろう。受け入れたい気持ちと、少しいじりたくなる気持ちが交差し合う。きっと、これが恋なのだろう。今はまだ分からないが次期に分かってくるだろう。


健司「…あぁ」


健司は少し声が震えながら返事をする。


健司「俺も、君の彼氏になりたい」


星々が煌めく夜空の下で、2人は思いを告げた。





ロベリア・マッケンジー


尊敬する人 マッケンジー神父

夢 1番下にもう一度行くこと

最近で1番楽しかったこと 健司と走り回ったこと

最近のマイブーム レインコート着ること


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