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第13話 マジカル・ミステリー・ツアー

マジカルミステリーツアーのチケット発売場はすっからかんであった。店員1人以外誰もいない。まるで何もなかったかのような静かさだ。おまけに少し臭い。


ビリー「あー、えっと、予約していたビリー・シアーズです」


店員「…3枚でいいの?」


ビリー「お願いします…」


店員が棚の1番下を探す。その間の沈黙はとても辛かった。


店員「3枚で…3000Gね」


ビリーが3000Gを出す。チケットを貰い、店を出ようとすると後ろには大量の人がいた。その人たちは急に拍手をし、状況は拍手喝采の嵐となった。


「おめでとう!“選ばれし者”!」「おめでとう!」「“選ばれし者!」「“選ばれし者”!」


拍手は止むことなく、3人は人の波をかき分け、急いで乗車場へと向かった。


健司「えっと…ほんとに大丈夫なやつ?」


エリナ「…大丈夫…なはず…よね?ビリー」


ビリー「…あぁ」


乗車場に着くとまたもやたくさんの人だかりが出来ていた。


ツアーガイドの人にチケットを渡し、馬車に乗った。非常に大きい馬車だ。ツアーガイドの人たちはニコニコと笑っている。おかしな夢を見ているような景色のようにも思える。


全員が乗り込むとツアーガイドからの挨拶が始まった。


「ようこそ!マジカルミステリーツアーへ!私はツアーガイドを務める、エドガーです!」


拍手が起きる。


エドガー「そして馬車の運転者である、クリシュナ!」


拍手が起きる。


エドガー「最後に紅一点のセモリナ!」


拍手が起きる。


ビリー「言ったろ?大丈夫だって。満員だぜ?人気だってことだろ」


エリナ「そうだといいけど…この変な匂いは何?」


健司「…嫌な予感がしてきた」


セモリナ「こんにちは〜!私はセモリナで〜す!」


全員「こんにちは、セモリナ」


セモリナ「それでは馬車が動きま〜す。ご注意を〜」


馬車が動き、車体が大きく揺れる。それに変な匂いもある為、まるで酔っている気分だ。少しすると最初の目的地へ着いた。


何かの基地だろうか?いかにも怪しいテントがある。


エドガー「最初は“小さい軍事基地”です!」


中へ誘導され、入っていく。中には書類を書いている軍人と説教をしている軍人がいた。


健司「中央政府!?」


ビリー「…じゃ無さそうだ」


説教している軍人がこちらを見て説教してきた。早口すぎて何を言っているか聞き取れない。先頭の人が外へ行ったのでそのまま着いていく。牛が一匹、この時代ではあり得ない車が4台、綱引きの紐が一本。皆がそれぞれ遊び出した。カーレースをしたり、綱引きをしたり、馬車を奪ったり。


健司「…これは…夢?」


ビリー「だと良いが…」


セモリナ「それでは馬車に戻りましょ〜う」


全員が言われるがまま戻る。


馬車に乗り、また移動した。気分が悪い。悪夢だ。


突如、乗客の1人が立ち上がり


乗客「愛してる!!」


と叫んだ。そのまま倒れ込んだ。


何もかもが狂っている。恐怖を感じた健司はビリーとエリナに小声で話す。


健司「…こっそり抜け出さないか?」


ビリー「満員だぞ。出られるか?」


エリナ「私はむしろ、このまま乗るね」


健司「何!?」


エリナ「もしかすると、この狂ったツアーを考えたこいつらの中にウォルラスがいるかもしれない」


ビリー「なるほど」


健司「うぅ…わかった…」


乗客の1人が風船を膨らませる。少しずつ空気が漏れる音がする。


乗客「黙れ!!」


車内全体が笑いに包まれる。


エドガー「次は昼飯にしましょう」


その後は食事だった。硬いフランスパンと、ぐちゃぐちゃな何かと、生野菜。そして変な匂い。


健司「うぇ…他に食べるものはないの?」


ビリー「我慢だ我慢」


食事の後はツアーガイド達のダンスが始まった。周りは拍手喝采。


エドガー「それではツアー名物、“神水”を配ります!」


周りは更に盛り上がった。


健司「“神水”?」


ビリー「飲まない方がいいな。念の為だ」


エリナ「…まさかこれ」


健司「エリナ?どうかしたか?」


エリナ「いや、何でもない」


3人はそのまま水をバレないように捨てた。もう一度馬車に乗り、次の目的地へ走って行った。


エドガーがバグパイプを弾き、乗客が歌っている。これ以上ここにいると頭が狂いそうだ。まさに狂気そのもの。


やがて夜になり、とある村に着いた。


エドガー「着きました!ツアー1の人気スポット、“ブルージェイウェイ”です!」


エリナはその名を聞いた途端、急に震え始めた。


ビリー「どうした?エリナ」


エリナは小声で呼び続ける。


エリナ「ブルージェイウェイ…ブルージェイウェイ…」


セモリナ「それでは降りましょう〜」


全員が降りる。村は活気に溢れている。悪い意味で。全員おかしな挙動で歩いている。そしてエドガーを見た途端、土下座をした。


セモリナ「この中に入りますよ〜」


とある洞窟に入って行った。中はそこまで暗くなく、変な匂いが充満していた。乗客全員が走って洞窟の中を探し始める。


エリナ「この匂い、もしかしてやっぱり」


健司「わかったか!?」


エリナ「あぁ、“セット”だ」


ビリー「“セット”!?」


エドガー「おや、気づいちゃいましたか」


健司「ビリー!“セット”って何だ!?」


ビリーは鼻を抑え、健司に話した。


ビリー「…ドラッグだ」


エドガーがこちらに近づき、話す。


エドガー「この際だから話しましょう。僕は卵男。君も卵男。そして私は“ウォルラス”!」


狂った世界の中見つけた、目的の男。だがその目には何も写っていない。あるのは薬物の匂いと狂気。この悪夢から逃れられるのだろうか?それすらも考えられずに薬物に染まり、堕ちていく。




エリナ・リグビー


尊敬する人 ジョージ・リグビージョーンズ神父

夢 専業主婦

武器の命名理由 特注で買う際、税金が高かった為

最近のマイブーム 将来を考えること

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