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埋没少女とお友達(仮)その4

更新に間があきまして申し訳ありません。一応生きてます。

右よし、左よし。


「オッケー、レッツゴー」


「何がオッケーなのかな?」


「ぎょええ出たぁあああ」


「うんうん、色気が無くても人をお化けみたいに言ってても愛らしいのに変わりはないよ、ゆなさん」


ははは、奇遇だねとひょっこり顔を覗き込んできた王子にがっつり肩を捕まえられる。

女子トイレの前でなに張り込んでるんですか変態!!


「いやぁ探した探した、流石に校舎が違うと逃げられるね、実は下駄箱の所で待ってたんだけど」


「うわぁがっつり待ち伏せ宣言」


「物怖じしなくなったねゆなさん」


いい傾向だ、といいつつ手を引っ張られ…もとい連行される私は一体何をしたと言うんでしょう。

ちなみに今は放課後で、クラスに乗り込んでくるであろう(できれば外れてほしかったがこういう時の予感ほど当たるものはない)王子から逃れるためにHR終わった瞬間にトイレに逃げ込みました。

靴は休み時間の間に取ってきましたよ、まぁ意味無かったんですけどね!


「クラスに向かっても既にいない私を探し行き着いた先、もぬけの殻な私の下駄箱を見てあっさり諦める王子という完璧な計画はいずこへ」


「そこであっさり諦めると思うところがまだ甘いんだよなぁ」


頭上から響く笑い声に何かを感じて見上げる。

わ、悪い笑顔だ!悪い笑顔を浮かべている!!


「俺はね、敵も多いけど味方も多いんだよ?」


「一人称変わってますよ、心境の変化ですか」


冷や汗を背中に感じつつなんとか間を持たせようと必死の私と相反して、王子はうーんとのんびりしたご様子だ。


「心境の変化というか、あれだね、ほら、ここまであからさまにシャットダウンされるとやっぱ悲しくなるよね。というかイラつく?」


前言撤回、この人怒ってる。


「今日の集会で怖気付いた?」


「やっぱ見てたんですね、気にしすぎだと思ってましたけど」


「もっと俺の事気にしてくれると嬉しいんだけどな」


「それよかご自分が目立つという事にもっと気をやってください、切実に」


「何しても目立つなら気を使う意味もないよね」


それは極論だ!


「君が悪いんだよ」


「はぁ?」


突然拗ねたような雰囲気を出した王子に素っ頓狂な声をあげてしまった。

言いがかりも大概にしてほしいと再び上を向くと、ぐに、と鼻をつままれる。


「ちょ、」


「…別に逃げるのはいいけどさ。君が目立つのを極力避けてるのも分かってるし。でも、拒絶して無かった事にするのは嫌だ」


ぐにぐに、ぐにぐに


「あれから喋りかけようとしても無視するし、それ以前に校舎が違うから全然会えないし。ちょっと隙ができても逃げるで一日終わったし」


「友達になっても全然友達らしいことできないし」


はぁ。


「らめいきつくまえにはらしてくらはい」


「…鼻声可愛い」


綺麗な双眼が甘く細められ、夢見心地で呟かれた言葉に顔をしかめる。

一応私も女なはずなんだけどな。滅茶苦茶かっこいい男子に内容はさておき可愛いと言われてるのに。


(あれか、全て自分より条件の良い人間に褒められても白々しいだけってやつか)


けっ、完璧人間なんて。


「あれ、なんでそこで拗ねるの」


「へつに」




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