第五十二話 パート1 しがみつけ! レナード君!
ドラゴンは二人の獣人によってバランスが崩れるものの進行は止まることはなかった。
「まあ、これは想定内。よし、このまま予定通りお前をあいつの頭に送る」
ドラゴンの頭に乗れるポイントへ走っていたシンとレナード。どんな状態でもドラゴンは素早い動きはできない。シンは先に前へ出て指を合わせレナードに向けた。その手にレナードがのりシンは思いっきり吹き飛ばした。
「うわぁああああああ!!!」
見事レナードはドラゴンの頭に着地、ではないがしがみつくことに成功。態勢を整え頭上へ走り出した。ドラゴンは硬い皮膚を持っていても魔力によってどこに何があるのか感知できるためレナードが頭の上で走り回っているのがわかっている、だからドラゴンはゴミが付いたのを振り払うように頭を左右に振り始めた。当然、とてつもない遠心力にレナードはしがみつくことしかできない。だがこれが作戦の一つであるので問題ない。そこでようやくドラゴンの進行が遅くなった。
「このまま隙が見えれば勝ちは確定、だがそんな簡単にはいかないか」
ドラゴンは横に振っても落とせないならと今度は上下に揺らし始めた。もちろんレナードは必死にしがみつく。よくまあ耐えられるなと思いながらも時間の問題もあるため後方で待機しているアリアナに空に目掛けて光の合図を送った。それに気づいた彼女は深呼吸をし刀を握り、態勢を低くし構えた。




