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第五十一話 レイド開始!!

「それじゃあ、巨大ドラゴン討伐レイド、開始だ」


 王都からでも赤いドラゴンがこちらへと進行していくのが見える。シン、ミア、ニア、レナード、アリアナの攻撃チームはドラゴンの方へと走り、レイラ、パーネルの防御チームは王都の壁で防御魔法や妨害魔法を展開し広範囲攻撃の余波を防ぐ。


 これがドラゴン討伐レイドが開始され、シンの冒険者ランク昇格試験の始まりでもある。

 王都から数kmへと走っているとだんだんとドラゴンの顔が大きくなってきた。攻撃チームは作戦通りにそれぞれの位置に着いた。


 シンとレナードはそのまま突っ込み、アリアナは途中で止まりスキルを発動するため刀に手をのせ、態勢に入った。ミアとニアはそれぞれ左右へ別れて攻撃をし続ける。


 レナードの役割はドラゴンの頭に乗り振り払われようと必死にしがみつき注意をレナードに集中させ、アリアナのスキル発動を悟られないようにする。ミアとニアはドラゴンの体力を消耗させドラゴンの態勢を崩させる。シンはレナードを頭にのせる手伝いとドラゴンの隙を見せるまでの攻撃を続ける。


 ミアとニアが位置へ着き、攻撃を仕掛けた。ドラゴンの脇にめがけて飛び蹴り攻撃をしたがドラゴンがびくともせず進行を続ける。大きさに伴って体も丈夫だ。だが、ドラゴンにダメージが入っていなくても衝撃によって若干遅くなっているから彼女たちは攻撃を続けた。


 シンとレナードが目的地である頭に乗れそうな位置へ着いたその時、ドラゴンが足を少し曲げ足に力をつけ、飛んで、着地をした。その衝撃はとてつもない揺れが起き地面が割れ塊が宙へ浮いた。そしてドラゴンが大きな口で咆哮すると地割れし浮いた塊が王都に飛んでいった。


「それじゃあ、私たちの出番ですね」


 レイラは飛んできた塊に杖を構えた。そして杖に魔力を込め宙へ何かを決めるようになぞった。次の瞬間、たくさんの魔法陣が展開された。


「起動、”デフェンシブ”」


 魔法を発動した瞬間、魔法陣から光線が発射され塊が粉々になっていった。


 ”デフェンシブ”は、防御魔法の一つ。魔法陣から光線を発射させ飛んできた障害物や光線攻撃の魔法などを破壊する魔法。そして”起動”は新たな魔法発動方法。魔剣と似ているがこれは機械のような可能性が多い。それは、あらかじめ杖に魔法陣を覚えさせ、魔力を流すと発動前になり、どの方向に放つかを杖から出る魔力の線で決め、そして起動発動詠唱を唱えることで発動する魔法だ。これの技術案はレイラで、うまく機能するよう杖に組み込んだのがシンだ。詠唱なしの無詠唱であり、無詠唱発動による脳のダメージをカット、魔法陣を複製することも可能。これは、アーティファクト類に入るものだ。


「それじゃあ、俺も! 発動、”ソードブレス”!」


 ”ソードブレス”は、攻撃魔法の一つである火球を剣に纏ませることで剣に魔法付与ができる。そして効果は剣を狙い定めて振ることによって早い火の斬撃を飛ばすことができる。


 パーネルはレイラの破壊した塊の破片を火の斬撃で完全に消し去った。彼の武器は魔法剣、これもシンが手を加えた武器だ。日々の魔力同時発動での戦闘を慣れるための訓練のおかげでパーネルはより強力な力を得た。


「この調子で破片を一つも王都に入れさせない」


 彼女たちの役割は王都にドラゴンが飛ばした地面の塊を破壊し侵入を阻止、レイラの粉砕とパーネルの焼却。この理由はドラゴンが触れる物質、そもそも本体にあるのだ。それはドラゴンから発生している黒い魔力の霧である。黒い魔力の霧は物による害をもたらすものであり発生は希のものだ。これによって地面は毒と化、王都に毒の塊が飛んでくるということだ。なら王都に毒耐性の結界を張ればいいのではとなるが工夫しなければ変に毒による腐食が広まるためこのようにして対処しているのだ。

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