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第二十九話 魔族を倒す

「ほお、一人で挑んでくるのとはいい度胸ですね。ですが、あなたみたいな冒険者に何ができますか?」

「別に、ただ魔族は俺がやっつけた方がいいかなって」


 シンは浮上してデストロゴンの目の前へ来たのだ。


「お前って強いのか?」

「ええ、あなたよりかは」


 シンは魔法で大きな死神が持つような鎌を生成し鎌を振り回し戦闘態勢へと入った。それを見たデストロゴンは受けて立つといった魔法陣を自身の周辺に大量に張ったのだ。


「では、私から先手を打てさせてもらいます。 破壊光線(デスフォイ)!」


 デストロゴンは複数の魔法陣からとてつもない速さの光線を放った。シンはその光線を鎌で一本、また一本と次々と切り振り払った。


「ほお、私の光線をいとも簡単に。では、これならどうですか? 魔法陣を重ねる、――破壊光線(デスフォイ)!」


 同じ魔法を発動したがその魔法は先ほどの細い光線とは違いブレスのような強力な光線を放ってきたのだ。


「魔法ってこんなこともできるんだな、でも。――あんまりよくわからないや」


 シンは魔法に関心をしたがそれでも先ほど同様に光線を真っ二つに切ったのだ。その光景にデストロゴンは自身の魔法をこうも簡単に切られ、冷静にはいられず怒りがこみあがってきたのだ。


「貴様、何者だ?」

「俺か? そうだな、しいて言うなら……自由を求める、冒険者だよ」


 今度はシンから攻撃を仕掛けた。大きな鎌を振りかざしデストロゴンの首めがけて切りかかった。だが彼も簡単にはやられるわけもなく魔法を使った瞬間移動魔法で距離を取った。


「まあいいでしょう。ではこれなら私の光線を避けることはできますかな? ――破壊光線(デスフォイ)!」


 先ほど同様の魔法をくりだしシンの方へと向かってきたのでシンは鎌を振りかざすが目の前で消えたのだ。その瞬間、左腕を光線が貫通したのだった。


「急所を外しましたか、ですが次は仕留めます」

「……目の前にあったはずの光線が後ろから?」


 左腕を抑えながら目も前に迫ってきた光線が消え後ろから打ち抜かれたという状況に困惑するシンにデストロゴンは笑い始めた。


「ふふふ、貴様みたいなやつには理解できないだろう。では、終わりにしよう……!? 柱の魔力がなくなっていっているだと」


 勝利へと確信したデストロゴンが魔法陣を生成しようと手をかざした瞬間、2つの柱からの魔力がどんどんと減っていくのが感じられ慌てているのだ。


「あっちも終わりそうだね。それじゃあ、こっちも終わらせるか……」

「は、貴様ごときに私が――。……あ?」


 シンはケリをつけると鎌を構えデストロゴンが負けるわけがないと愚痴を言おうとした瞬間、デストロゴンの四肢が切断され血しぶきが雨のように地面に降りそのまま地面へと落下していったのだ。自由落下をしているデストロゴンは何が起こったのか頭を回すがそれも一瞬で地面へと叩きつけられてしまったのだ。


「き、貴様! さては、力を隠していたな!」

「なんでそんな状態でも喋れるんだよ。まあいいや、お前が知っていること全部話せ」


 体中血まみれ状態のデストロゴンだがそれでも怒り狂った声でシンにぶつけているがその光景にシンは引いてしまったがデストロゴンの首に鎌をかけ脅した。


「は、誰が我々の計画を話すか!」

「計画? 計画って何?」

「言ったはずだ! 貴様ごとき――」


 次の瞬間、デストロゴンの首は地面へと転がっていた。そこは情報をどうにかして聞き出さなければいけないかもしれないがシンにとってはほんとどうでもよくこのやり取りもただ何となくである。


「……手加減をしてもこれだったか、残念だ」


 そんなことをつぶやきながら鎌を片付けいつのまにか腕の傷も治っており魔族襲撃は幕を閉じたのだった。


 のちに、世界中に『魔族襲撃事件』として知れ渡ったのであった。

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