第十二話 冒険者ギルド
あれから何時間か歩いていいると偶然王都行きの馬車が通り乗せてもらおうと交渉をしたらなぜか慌て出しすぐに乗せてもらうことができようやく王都の大きな門の前が見えてきた。
「ありがとうございましたか――シン様、ここまでこれたのはすべてシン様のおかげです」
ルナを王都まで送るまででありここで別れることにした。そのまま中まで入れるとのことだったがシンは目的のため一人で行くとのことで馬車を降り王都の門の横に馬車とは別の人専用の列へ並んだのだ。
「はい、止まって。君は何の用で王都にきたのかな? すごい恰好だけどなんか自分の証明できるものとかある?」
王都に入るためにやはり検問があるのだがシンはこの検問のためルナと別れこちらにきたのだ。証明できるものがない彼がいま欲しいものは王都入門許可書、これがあることで冒険者ギルドの居場所を聞き自身を証明できるものがないシンでもこれがあることで冒険者登録をする際に少なくとも怪しまれずに登録が可能だと考えているのだ。
「王都にある冒険者ギルドに用がありここに来た。すまないが自身の証明できるものがないのだがどうすればよいのか教えてほしい」
「……なるほどな、王都の冒険者登録か……よし、これが王都入門許可書だ。冒険者ギルドはここからまっすぐ行けば目立って迷わない看板があるからすぐわかるぞ。よし、行っていいぞ。次!」
シンが冒険者になるため王都にきたと門番は察し特になにかされることなく許可書を手に入れすんなりと王都に入ることができたが少し疑問が湧き出てきたのだがあまり気にしなかった。
「ここが王都……思ったよりにぎやかだな……」
門をくぐり光の先にあったのは大勢の人たちがにぎあっている光景に少し驚いていた。多くの建物に露店、人種とわず会話を交わしている広場。シンが思っていた王都よりすごく明るいところだとわかり心の中では興奮しているが目的である冒険者ギルドをめざした。
◇
「ここが冒険者ギルド、目立つ看板、確かに目立つけど、なんか違う……」
シンが目にしたのは冒険者ギルドの大きな看板、だがその看板はギルドを象徴する紋章だと思っていたが本当に迷わず、すぐわかる看板『王都一の冒険者ギルド”スペス”』。ここが冒険者ギルドということに足が止まってしまったが、わかりやすい……というよりはもうここがそうだと主張しているので仕方なく入ることにした。
中はとても広く受付と思われる番号が振られているカウンターが並んでおり入って左には居酒屋があるのか多くの人たちが飲食しながらにぎやかになっている。だが、シンが入ってきたことにより静まり返ってしまったがそれはたぶん自身の姿に問題があると思われるが本人は気づいていない。
ちょうど人が並んでいなかっためすぐに受付にたどりつくことができた。
「すまないがここで冒険者登録ができると思うのだが可能か?」
「あ、はい! 冒険者登録ですね! ――で、では! 初めにこの水晶に手を当ててもらいそこに記されているステータスをここに記入してください!」
受付の女の子は緊張しているのか慌てた様子で大きな水晶と書類を出した。書類の内容は魔法適性、魔力、スキル、またそれ以外にステータスに記されているものも記入ということだがそこで使用するスキル『ステータス偽装』を使い書類にはこのように書いた。
===============================
名:シン
歳:18歳
性別:男
種族:人間
魔法特性:火、水、風、雷、土
魔力:A
スキル:魔力制御・鑑定スキル・気配察知・危険察知・探知サーチ・弱点察知・身体強化・音速・気配遮断
耐性:毒耐性
===============================
疑われないぐらいの自然のステータスにすることができたと思っていたのだが受付の女の子が驚いていたのだが次は実力を測りある程度の冒険者ランクを決めるための試験があるといわれ武器が並んでいる小さな闘技場へと来た。ランクは全部で9つあり一番下からF、E、D、C、B、A,S、SS,SSSであるというがS以上のランクは数を数えるほどしかいないという。そんな説明を聞いていると目も前に体が大きくムキムキの男が仁王立ちでこちらをみていたのだ。
「こいつが冒険者登録をした男か! 見た目は弱そうだが――強いな、お前」
自身の気配を調節し周りの人たちと同じぐらいにしたのだがこの男にはあまり効果がなくそれなりの実力者だと見抜いたようだ。受付の女の子曰く、男の名前は”ホリデイ”といい冒険者ランクは現在BランクでありAランクにも達する実力だという。なぜこんな人物と戦うのか意味がわからなかったが闘技場に偶然居合わせ勝手に相手をするということになってしまったのだという。
「貴様、戦闘の経験は?」
「少々」
近くにあった短剣を取り簡単な素振りをしてホリデイと向かい合うよう立ち両者はただ睨み合いが始まった。ホリデイの武器は拳でありシンがやる目つきに変わるとそれに合わせ腕組みをやめ戦闘態勢へ入った。しかし決着はすぐについた。
「ま、まいった……」
ホリデイが立っていた位置から動いた瞬間、シンは目にも見えない速さで背後をとり短剣を彼の首へと突き付けたのであった。その光景に受付の女の子は驚きのあまり口があいたまま驚愕してしまっている。
◇
「こ、これで冒険者登録が完了しました。おめでとうございますシン様、あなたは今日からランクCの冒険者です」
先ほどの戦闘を目にした受付の女の子”クルミ”はシンの冒険者登録が完了し自身が冒険者であることを証明するためのギルドプレートを渡してきた。Bランク冒険者に勝ったのでBランクってわけにはできずどのような戦闘をしてもBランク以上の冒険者との戦闘に勝ったとしてもCランクからなのだがBランク冒険者に勝つなんてことはあまりないことではあるらしい。
「これで、ようやく目的である冒険者登録完了……か、それで早速クエストをしたいのだがどうすればいい?」
冒険者ランクの上げ方はクエストを受けて一定のクエスト数の達成、もしくは依頼の難易度によりポイント的なものが付き、ギルド受付からランク昇格ができると知らせがくるのだ。昇格するには昇格可能の通知がくる次第、自由にランク昇格の申請ができるのだ。ただしAランク以上は別の形で昇格となるのだがその説明はその時になったら知らせがくるのだという。
===============================
難易度:危険度最大SSS
クエスト内容はこのように種類が分けられている。
・植物採取
・魔物討伐
・遠征調査 (森・海・洞窟など)
・遠征防衛
特別クエスト
・緊急集会
・新ダンジョン・旧ダンジョン調査
・指名依頼
===============================
「……これでいっか」
クルミに依頼書が貼られている看板に案内され、たくさんの依頼書から奥に埋もれていた依頼書を引っ張りだし受付に依頼書を見せた。しかし本当にこれでいいのかと何度も問われたが何も問題ないといいギルドを出て依頼書に書かれていた森へと向かったのであった。
依頼内容 ー魔物討伐ー
難易度:B
目撃場所:王都から北に約〇キロにある森
討伐目標:レッドドラゴン
被害:食料調達のための森への行き来が不可のため




