第12話:【回帰】絶望の果ての再会と魔女の審判
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読者の皆様の熱気が、リアナをさらに残酷な審判へと駆り立てます。
ついに再会した姉妹。命乞いをするエルナに対し、リアナが下す非情な決断。
スカッとする展開、そしてダークな悦びをどうぞお楽しみください。
王都の中央広場。
かつて私を焼き殺そうとしたあの場所は、今や怒れる民衆の罵声と、引きずり出されたエルナの悲鳴が渦巻く混沌の坩堝と化していた。
「やめて……離して! 私は、私は王女なのよ! お姉様、助けて、リアナお姉様!」
泥にまみれ、豪華だったドレスを無惨に引き裂かれたエルナが、虚空に向かって叫ぶ。その声が届くはずもない。……いや、私には届いていた。
私は、広場の時計塔の頂に、漆黒の翼を広げるようにして降り立った。
「……呼んだかしら、エルナ?」
鈴を転がすような、けれど凍てつくほどに冷たい私の声が広場全体に響き渡る。
一瞬にして静まり返る民衆。全員が、恐怖と、そして奇妙な憧憬の入り混じった瞳で空を仰ぎ見た。
「お、お姉様……! 助けて、助けてください! あの人たちが、私を殺そうとするの!」
エルナは、縋るような目で私を見上げる。だが、私の瞳に映っているのは、妹への慈しみではない。ただの、壊れた玩具への冷ややかな観察眼だけだ。
「助けて? おかしなことを言うのね。あなたこそが、私をこの場所に突き落とした張本人ではないの」
「それは……! 私は、ただ、皆に認められたかっただけで……!」
「その『認められたい』という身勝手な欲望のために、あなたは一国の守護を担う者を焼き、民を飢えさせた。……エルナ、あなたは聖女でもなければ、王女でもない。ただの、欲深い泥棒よ」
私が指先を掲げると、広場の石畳からどす黒い茨が噴き出し、エルナの体を磔にするように拘束した。
「……ひ、ひいいいいいっ!」
民衆が、今度は私に向かって跪き、口々に叫び始める。
「リアナ様! 真の聖女様! 我らをお救いください! あの偽物を殺してください!」
その光景に、私は心の底から冷笑を浮かべた。
私を殺そうとした口で、今度は私を拝む。人間の身勝手さは、魔王アスタロトが言った通り、どんな毒よりも醜悪だ。
「救う? ……いいえ、私は救わないわ。私はもう、あなたたちの『聖女』ではないもの」
私はアスタロトから授かった漆黒の魔力を、広場全体に解放した。
空はどす黒く染まり、太陽の光を完全に遮断する。
「これから始まるのは、救済ではない。……『審判』よ」
私は、茨に捕らわれたエルナの目の前まで歩み寄る。彼女の絶望に染まった瞳。かつて私が、火の中で彼女に見せたのと同じ絶望。
「さあ、始めましょう。あなたたちが望んだ『魔女の夜』を」
背後で、アスタロトの満足げな哄笑が響いた。
最後までお読みいただきありがとうございます!
跪く民衆と、磔にされた偽聖女。
状況が完全に逆転した広場で、リアナの「審判」が幕を開けました。
彼女が求めるのは謝罪ではなく、永遠に癒えぬ苦痛。
次回、第13話:【収奪】聖女の権能の剥奪と永遠の渇き。
エルナが最も誇っていた「美貌」と「偽りの光」が、無惨に剥ぎ取られていきます。
本日も、703 PV を超える勢いを目指して爆速で更新していきます!
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