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21.森の船大工さん③

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「なあリーハ、お前の言ってることの意味が全く分からんのだが?」

はなしの意図が全く読めずリーハに聞いてみる。

「だって私たちは亜人の大陸に行くために船を買おうとしてるのでしょ?」

「いや、その前に露独に寄ろうと思っている。」

「・・・まあその露独に寄った後に亜人の大陸に行くでしょ、けど私たちの中に亜人の大陸の地理に詳しい人いる?」

「あー」

納得した、つまりリーハは、

「もう一年も経っているなら落ち着いてると思うし、エルフの森まで運ぶ代わりに案内役をしてもらおうと思うの。」

「なるほどな。」

「・・・というわけでどう?クルセリア。」

リーハがクルセリアに向き直り聞く。

「・・・いやです。」

返答は拒否だった。

「どうして?」

「あなたたちのことが信用できません。」

「そう、ならずっとここに引きこもっているつもり?」

「う、」

「当たりみたいね。」

「おかしいと思ったのよ、普通こっちに一時的に避難するとしても1.2ヶ月ぐらいだし。あなた、自分の力じゃ帰れないんでしょ。」

クルセリアが下を向く、どうやらリーハの言ったことは図星のようだ。

「・・・それでも、私はあなたたちのことが信用できません。」

だが再度放った言葉は拒否だった。

無理もないか、なにせ昔亜人たちは我々人類の奴隷だったから。

俺らの祖先が亜人たちを騙して奴隷の身分に落とし、こき使っていた。

まあ今はその奴隷契約の契約書を破棄され亜人たちは独立し敵対関係になったが、それでも過去の傷は癒えないものだ。

「・・・ねえレグルス。」

「なんだ?」

「ちょっと短剣貸して。」

「別にいいが。」

短剣をリーハの手に置く。

するとリーハは短剣で自分の左腕を切り落とした。

「「「え」」」

3人の声が重なる。

「リーハ!なにをしてるんだ!」

思わず大声でリーハを呼んだ。

だがリーハは平然としている。

「まあ見てなさい。」

切り落とした左腕を持ち、切断面と切断面がくっつける。そしてそのままの状態で少し時間を経たせ、リーハが離すと左腕が落ちなかった。

「ふう、やっぱり久しぶりにやっても痛いわね。」

リーハが大きく息を吐く。

「さて、これで分かった?クルセリア。私は吸血鬼、しかも始祖よ。」

クルセリアに向き直りそう言った。

「え、ああ、はい。」

だが当の本人はまだ困惑しているみたいであまりリーハの言葉は耳に入っていない気がした。

「吸血鬼は身が美しく、その血を飲めば若返ると人族の間では言われていて捕まえて売れば高く売れるのよ。だけどレグルスはそんなこと絶対にしない、私が保証する。どう、これで安全じゃない?」

リーハがクルセリアに向かって笑顔でそう答えた。

まさか俺の安全を証明するために自分の身を傷つけたのか?

「きゃっ」

居ても立っても居られずリーハの肩を掴み自分の方に体を向ける。

「・・・リーハ。」

「な、なに。」

「あまりそういうことはしないでくれ、俺の身が保たない。」

いまどんな顔をしてこれを言ったのだろか、リーハが驚きの顔を見せる。

「・・・分かったわ。」

リーハが下を向きながら言った、そしてそれを聞いた俺はリーハの肩を離した。

暗い雰囲気になってしまった。

「・・・分かった、一緒に行く。」

だがそれも束の間だった、後ろから小さくも決心がついたかのような声が聞こえる。

そちらを向くと決意したような目でこちらを見ているクルセリアがいた。

「私もレ、レグルスさんを信じてみる。」

イロナ

「私、ずっと空気・・・」

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