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11.藍髪の14歳

ミスがあったら遠慮なく言ってね

魔剣士、それは剣と魔法を極めた者だけがなれるという存在。そして魔剣士は過去にたったの20人しかいなかったという。それが今俺の目の前にいるのだ、しかも「大」という文字をつけて。

俺は急いでここの主人から貰った奴隷の詳細が書かれている本を見た。

「あった。」

イロナ:12歳の時に親が薬物にハマり13歳の時、借金をとりにいくと家には彼女しかいなかった、どうやら夜逃げらしい。なので家にいたイロナを捕まえ、借金奴隷にした。時々呼吸困難に陥る。

最悪だな、親が薬物にハマって、しまいには夜逃げか。おそらくそのショックのせいで呼吸困難になったのだろう。

奴隷の詳細が書かれている本を見て俺は胸糞悪くなってしまった。

許せない、親は子が大人になるまで育てる責任があるのではないか?それを一方的に放棄し子を借金代わりにするとは。許せん、俺が国を建ち上げたら断じてこんなことをさせない!

そんな決意をし、俺はここの主人がいる昇降機の方に向かった。

「主人、欲しい奴隷が決まった。」

「おや、かなり早かったですね、私の予想ではもっと悩むと思ったのに。それでどの奴隷を選びましたか?」

「これだ。」

イロナのところを見せる。

「これは、お客様、やめておいた方がいいですよ。この子は呼吸困難を患っていて栄養失調のせいか全く動けませんよ。」

「それでも構わん、俺は彼女を買うことに決めた。」

「・・・分かりました、それではおひとりで先に元いた部屋に戻っていてください。私はあの子を連れてまいります。」

「わかった。」

昇降機に乗り上へ移動し、元いた部屋に戻った。


30分後

部屋の扉が開き、主人と鎖で繋がれているイロナが入ってきた。

「すみません、少々遅れてしまいました。」

「構わない。」

「では、お値段なのですが金貨1枚です。」

「たったそれだけなのか?」

「はい、なにせ何も出来ませんので。」

「そうなのか。」

金貨1枚を主人に渡した。

「はい、確かに受け取りました。それでは今から奴隷との契約をしますね。」

主人がそう言うとイロナが俺から後ろを向き、正座をした。

そして主人がイロナの髪を掻き分け、うなじをさらけ出す。

そこには奴隷紋があった。

「今からお客様にはこの奴隷紋に自分の血を垂らして貰います。この奴隷紋に血を垂らすと奴隷は血を垂らした主人の命令には逆らえなくなります。さあ、それではこれをどうぞ。」

主人が針を渡してきた。

俺はその針で人差し指を刺し、流れてきた血をイロナの奴隷紋に落とした。

「はい、これで契約は完了です。」

「ということはもう彼女は俺のものなのか?」

「そうですよ。」

「ならばこの鎖を外して貰いたい、それと人並みの服も用意して欲しい。金はこちらで出す。」

「かしこまりました、少々お待ちください。」

主人が部屋から出ていった。

「さて、それでは俺は主人が来るまでイロナと話すとしよう。イロナ、今から俺がお前に質問することは命令ではない、だから答えたくなければ答えなくていいぞ。」

「・・・」

「ではまず、お前は親が憎いか?」

「・・・」

「お前はお前と同じ境遇の奴が増えることを望むか?」

「・・・ヤダ」

「ん?」

「やだ。」

「そうか、ならお前はこんなことを放置している国は駄目だとおもうか?」

「・・・うん。」

「ならば俺がこんなことがない国を建てると言ったらお前は付いてくるか?」

「私は奴隷、どこにでもついて行く。」

「・・・そうじゃなくて、お前の意思で決めろ。」

「え」

「さっさと応えろ。」

「・・・ご主人様が、さっき言ったことを、本当に叶えるなら。」

「そうか、ならばこの契約は不要だな。[奴隷契約解除]」

イロナのうなじのところが光り出す。

「な、なに!?」

「ん?なにって奴隷契約を解除しただけだ。」

「な、なんでそんなことしたの?私が嘘を言ってただけかもしれないのに。」

「実はな俺は人の目を見るだけで何となくその人がどういう人なのかが分かるんだ。俺があの質問をした時のお前の目は嘘をついていなかった。だから俺はお前を信じる。」

「・・・う、うぅ」

イロナが何故か泣き出した。

「お、おい、どうしたんだ。」

「だって、そんな、こと、言われた、こと、なかった、お父さんと、お母さん、どっちも、そんなこと、言ったこと、なかった、」

イロナを抱きしめる。

「心配しなくていい、たとえお前の親がお前を裏切ったとしても俺は必ずお前を裏切らない。約束する。」

「うわああああん」

まるで赤ん坊が生まれた時に発する泣き声のようだった。

次回21:00予定

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