「世界喰らいの腕」その1
むぎゅっと巨乳に包まれて優しく頭を撫でられる。暖かくて幸福感が心労を癒やしてくれる。
「やっぱりユイさんが一番だ」
圧倒的に柔らかくて大きくて優しい匂いが心を溶かしてしまう。
「久しぶりのユカリちゃん・・・大分色々大きいけどアリね」
ユイさんもとても御満悦なご様子で頷く。
「ユカリちゃん、君なら出来るよ♪頑張れ頑張れ♪」
子守唄のように応援され力が湧いてくる、ユイさんに応えたくて、好きになって欲しくて私は脳を回転させてモンスターを倒す方法を・・・そもそも倒すのではなく消してしまえばいいのでは?例えば最初から存在してなかったとか。
そんな凄い魔法が使えたら・・・頭の中で浮かぶそれは形容するのが難しくて悪魔の腕?みたいな感じをイメージすればいいのかな。
「決まった?」
ユイさんは息を整えて狙い澄ましながら走る準備をしている。
異様な程筋肉が発達した脹脛はちょっと引いた。
「うん、ユイさんお願い」
「ユイちゃんね?今度からはちゃん付けで呼んでね?この子は本当はもっと親しくして欲しいからさ」
ユイちゃんはにこやかな顔でスタート・・・しなかった。最後に私に向かって何か言ってくれた。
“君は特別な存在なんだからもっと前向きに笑おうね”
「ふえ?」
小声で聴こえたそれに私は呼び止めようとしたが加速し続けたユイさんは音速の速さで隙を作り止める手は伸ばせなかった。
「・・・っ!!」
私は自分の力を信じてイメージしたモノを纏わせる。
全てを亡き者とする概念を消し去る悪魔の腕、触れれば忽ち時空の彼方へ消え去りそれは最初から存在しなかった。
「ユカリちゃん!!早く!」
隙を作る為に身を削りながらユイちゃんは少し焦りを感じている。
私は悪魔の腕を宿して一気に攻め込む。
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!【ディメンショングロウ】!!!」
悪魔の腕は魔力を消費する程大きくなり巨大を引っ掻くには丁度良い、ユイちゃんがそれを見越して敢えて全力で反対方向に逃げた。
完全に私を無視したお陰で反応する頃にはもう遅い、私は宿した腕で躊躇なくモンスターの首から斜めに切り裂いた。




