「命を燃やして」 その4
「んっ・・・何か踏んだ?」
ハルカさんに託され少し休憩してまた戦闘の準備をしていると何かを踏んだような感触に私は明りを照らすと日記のような物だった。
少し気になって見ると特にめぼしいモノは無く、研究員の日誌に近い。
だがそれはある日を堺に残りのページは白紙だった。その前を読むとどうやらクローンにいざこざが起きて産んだ子供を手放すのが嫌で最後は施設に引き籠もると書いてあった。
ヘル、それが赤ちゃんの名前・・・私はこの子を抱いて死んでやる。私がいないと彼はあの研究を進められない、私は研究データを燃やして体内に特殊のチップを飲み込みあの娘に会いに行ってきます、どうかもしあの子がもう一度産まれるなら……
“明るい光を浴びながら平穏で元気に過ごせますように”
私は本を閉じてその場に置く、見てはいけないものだった。
あの化け物はもしかして個体なのではなく地下でクローンを作った時に捨てられた失敗作達が肉塊になっても赤子を守ってはいたのではないだろうか?
顔が溶けた・・・いや・・・顔らしき物はよく思い出すと母体に似ているような・・・
一体どれだけの失敗作達が募ったらあんなに巨大になるのか・・・今はもう考える必要は無くなった。
「地上に出てもいずれ殺され、私が倒しても同じ道になる・・・酷な事だけど私達が帰るべき場所もあの大穴なんだ」
片方の剣は壊れて使い物にならない、ハルカさんから託された物は剣にヒビが入っている、長くは持たないか。
それでも倒すんだ、いくら元赤ちゃんとはいえ人命に勝るものなんて無い、私は剣を持つ手を強く握り覚悟を決めて再戦をしに結晶の洞窟へと駆け出した。




