「命を燃やして」 その3
「はぁ・・・はぁ・・・だい・・・ぶ?」
次に意識を取り戻すと何故か消え入りそうなほど弱ったハルカさんが目の前で私の目を覚ましてくれた。
ここは小さな洞穴?光源一つで見えるぐらいだから狭いのかも?
「げほ・・・ごほ!!・・・折角・・・無理して逃げようとしたのに・・・・何で助けちゃったかな私…」
ハルカさんは元々私とユイさんの血を採ってトンズラしようとしたらしい。だが私が気になって見に来たら殺される直前だった、本来なら無視すれば良かったのに助けてくれた。
「・・・ハルカさん!!!!?」
だがそんな彼女は空前の燈火のような掠れた声に覚醒すると・・・彼女は片目が切り裂かれて無くなっていた、腕は一本しか無い、足も太腿から下が存在しなかった。
腹は潰れて血液が私の服を濡らす、喉元には大きな痣が残り・・・助けられる猶予が・・・無い。
「は、ハルカさん・・・・どうして?」
もし計画があるなら私達を餌にして逃げれば良かったのにどうして自分を犠牲に……私は答えを求めるとハルカさんは苦しそうに笑った。
「だって・・・懐かしかったから・・・もう誰も目の前で死ぬのを呆然と見てるなんて出来なくて・・・ほんの出来心よ」
「だからってもう間に合わないじゃないですか!?」
「知ってる、だからこそ・・・本来なら私が二人で旅を満喫する為に盗んだ物を貴女達にあげる」
ハルカさんは最後の力を振り絞って手に持った少し長めの長方形の形をした箱を私に渡した。
「これは・・・?」
血塗れの手を取り、中身を確認するとそこには小さな丸い球体とハートのお揃いのネックレスが入っていた。
「・・・貴女達にあ・・・ね・・・大事な物だから捨てないで・・・・・・・ユカリちゃん・・・げほ・・・ユカリち・・・」
ハルカさんの瞳が少しずつ閉じていく、私は手を握り首を支えて楽な姿勢にする。
「・・・やっぱり・・・ど・・・でも・・・優しいね・・・・次にまた貴女・・・・なら・・・・・また・・・」
声が聞き取りにくい、私はもっと耳を近付けると最後の力が尽きる前、ハルカさんは私の首筋に注射を打ち込んだ。
「は、ハルカさん!?何を・・・・・ハルカさん?」
注射された事に一時焦っていると次にハルカさんを見る頃にはもう・・・瞳を閉じて少し満足げにその目は二度と開くことは無かった。
「っ!!!!!!!!!!!」
私はハルカさんを抱き抱えながら一番安全な場所まで寝かせると私は戦場に戻った。




