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幻影道R 第九巻   作者: SAKI
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「大結晶の洞窟へ」 その4

 三十分経過、私達はありとあらゆる方法で燃やしたり濡らしたり吹かせたりと様々な戦法で挑んでみたがどれも効果的では無く一番炎で焼いた後に切断が一番だったぐらい。


「ちっ・・・さっきから斬る度に腐臭と汁液が飛び散って吐き気が込み上げてくる・・・うっ」


 ユイさんは腐臭が厳しいのか何度か吐いてかなり辛そうだ。


「元々ボロボロで化け物に拘束されても尚元気そうね」


 確かに、かなり負傷しているはずなのにユイさんはいつもと変わらず動きが出来ている。身体の作りが違うのか全然平気そうだ。


「ユカリちゃん、もしこういった場所で採取や討伐や冒険するなら必ず数回は休憩は挟んだ方がいいわ、少し疲れてるわよ」


 違った私の作戦ミスで頑張ってるだけだった。ここは本当なら一度引いて少し休めば良かったんだ。


 またユイさんには無茶をさせてしまった。


「ええっと一旦逃げる?」


「もう遅いわよ」


 少し疲労したユイさんは溜息を漏らす、後でまた謝る理由が増えてしまった。


「ユカリちゃん!」


 背後から赤子の手が伸びるのを知らずハルカさんの声が無かったら捕まっていた。


 私は姿勢を低くして回避しながら奇妙な腕部トリックバスターを連射する。粘着、ペイント、トリモチ弾の三つが一つの銃口からランダムに出るから何が出るかは予想がつかない。


 幸い欲しかった粘着弾が付着したのですかさず錬金爆弾を放り込んで爆風と共に距離を取る。


「あいたた〜頑張って回避したのに顔面着地しちゃった・・・」


 ぶつかった時に流れる鼻血を拭くと化け物は私達を敵と見なしたのか悲鳴のような声で叫ぶと筋肉が膨張して噴出口のようなモノが隆起する。


「ユイさん!」


 半ば半分直感だけのお陰で噴出口から放たれる液体を回避することができた。


「ユカリちゃん、後ろ!」


 だが背後から迫る攻撃は回避することが出来ずそのまま直撃してしまった。

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