「何とかしてあのゲキヤバドリンクを飲ませようとする会」 その1
酒場【フレシア】
今日は少し客足が少ないかな?住宅区と商業区の間に建ってるからか客足がその日によって変わる。今回はお酒の臭い強めかな。
中に入ると相変わらずの際どいディアンドルを纏ったお姉さん達に挨拶を交わしノア先輩一直線で歩く。
私に気付いたノア先輩は振り返るとこちらも変わらずの大変別嬪さんだ。
「――― っ!?」
私だと判断するとノア先輩は驚いてカウンターから出て来てしまいそのまま抱きしめられてしまった。
「おかえりなさい!ユカリちゃんが居ない間主に私を含めて大変だったんですよ!?」
愛情沢山の抱擁に私は嬉しくてつい抱き合ってしまった。憧れの先輩が沢山触れ合ってくれるなんて幸せ以外なにものでもない!
ノア先輩は帰って来た私に興奮しながら撫でたりスリスリしたりと意識が飛ぶくらい可愛い。それと同時に最近のスイカズラ冒険者について色んな話を聞かされた。
「本当に大変でしたよ、ユカリちゃんが居ないから皆さん不安要素沢山のまま仲間に引き入れて一時は活動出来ないことだって多発したんですから」
ノア先輩から言われたのは主に二つ、エインデのお兄さんとクラフトさんの加入によりエミちゃんの家の雰囲気が変わり緊張感と不安が高まって特にキリちゃんとエミちゃんの精神が脆くなってしまったこと。
現在は突発的に仲間になったエインデのお兄さんやクラフトさんが尽力をしてくれて緊張感と不安感を取り除いてくれたらしい。
これに関しては私が少し見に行けば解決できるけど問題は次だ。
「ユイさんが誰の言う事も聞かない?」
私が入院してる間、ユイさんは心を殻に閉じ籠もり誰の話も指示も無視するようになった。
それが原因でサナエちゃんは一時喧嘩ばかりしていたらしい。元々サバサバしてて一匹狼で堅物な女の子だけど誰よりも感情的で一度熱が入ると自身が納得するまで引かないからユイさんみたいな雲を掴むぐらい難しい性格と極度の面倒くさがりだから反発し合ってしまうのか。
出会った頃から馬が合わないと思ってたけどここまで酷いなんて・・・ユイさんは本当に私以外は受け入れる気は無いのだろうか?
「すみません、私もご助力しましたがユイちゃんは“私はあの娘が帰るまで誰も話し掛けないで、言う事も聞く気もないから頑張りなさい”だそうです」
相変わらず厄介な性格をしている。ユイさん何でも出来るはずだけど甘えん坊が目立つのかも、と言っても私が帰って来たら意見が変わるかもしれないし本人に尋ねるしか無いかな。
「ノア先輩はユイさんの居場所分かったりするかな?」
私はノア先輩なら何か知ってるかと思ったけど首を横に振られてしまった。
「すみません・・・ユイさんの消息は誰も掴めていないみたいであのエインデさんですら苦悶の表情を浮かべていましたのでご自身で探す他無いかと」
完全に消息を断った元殺し屋をいちから探して仲直りさせようなんてどう考えても無理がある。第一ユイさんの消息すら掴めないのはもう帰るまで一生帰って来ないと同じだ。
「どうしたものかな」
私はノア先輩の話を聞いて捜索を始めようとしたが近くに一番適任した人を見つけた。




