よくわからないまま
エナ私生きてて意味あるの?
姫様、意味のない命などございません
産まれてすぐ死に向かっていく定め 死ぬまでにどう生きるかが中身なのです
意味を問うとは愚問
何もしなくても良いのです
死ぬことに抗いなさい
世界はきれいだと誰が言ったのです
汚れたこの世界でキレイなのを好きなものを探すのです
生きる糧になりますよ
エナ私ー
「うっここは?」
目覚めるといつも使うベッドに寝かされていた
頭がグラグラと気持ち悪い感覚がする
懐かしい夢を見た
弟が産まれてからお母様やお父様がパッタリと来なくなった時期があった
私は泣いた 何しても虚しくて悲しくてやりきれなさで埋め尽くされた
本だけが私の世界で外の世界に渇望した
私の部屋と偶に散歩を許され 私のために用意された本の部屋が生活範囲だった
何度か脱走しようとした
その時に結界があると知って絶望してまた泣いて
追いついてきたエナに私は言ったんだった
部屋の外から螺旋階段を駆け上がる音が近づく
バンッ
「母上!」
「まぁ私のかわいいかわいい息子ロキ」
「はぁ大丈夫ですか?」
「えぇテレポートに耐え切れなかったようだけど平気よありがとう」
「父上が珍しく慌ててたのでどうしたのかと聞いたら母上が倒れたと聞いて心配しました」
「お母様!倒れたと聞きましたが」
「マリーも来てくれたのねありがとう大丈夫よ」
「お前達静かにしろ」
「ギルバートごめんなさいね」
「謝る事はない 大丈夫か?何か食べるか?」
「大丈夫だけどもう少し寝たいわ」
「そうか ならゆっくり休め 起きたら一緒に食事をしよう」
ほら出るぞと子供達の背中を押す
ギルバートは足を止めると振り向いた。
「ユリ」
「なあに?大丈夫よ本当に」
「俺は後悔はしていない 」
「それはー」
また起きたら話そうと言って今度こそ出ていった。
ギルバート私はあなたの事を愛してる
けれどそれとこれは別よ
憎いのは自分 エナ私ーこんなに恵まれてるのにやるせないのよ
どうしたらいい?
ただでさえ人間は私だけで肩身が狭いと感じていたのに 戻ろうとせず
国を守らなかった姫を誰が守りたいと思う
王妃でも別問題と思うだろう
あまり魔族に会わなかったのは会わせなかったんじゃない会いたくなかったのだ
エミリアはエギルは、どんな思いで私に会っていたのだろう
耐えきれない 発狂しそう
エナごめんなさい
ギルバート ロキ マリーごめんなさい
自分勝手な私を許して
神よ 私の声が届くなら今一度やり直せるチャンスを下さい
護身用として枕下に隠していたナイフで私は首に向かって刺した




