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三度目の宿命  作者: れんは
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よくわからないまま

「それで同じエターナルと…血の繋がりがあると思いましたわ」


「そうなる約束だったがな」


ギルバートは複雑な表情をした

笑おうとして失敗した困った顔


「人間の王は助かるやいなや俺に復興手伝ってくれと言い魔族を動かした

楽しかった記憶が沢山ある


意気投合してお互いもっと親交を深めようと子供や孫を交換留学しようかと話がでた

それで結婚までしたらなお面白いと


だが魔族は子が出来にくい 俺の身内には俺が一番若かったからなその話は終りにしたかったんだが 女の子が生まれたら婚約してくれないかと」


何か言おうとして声にならなかった

私以外に女はいたはずだから


「俺は結婚するかは別として楽しんでいた

人間界に行く理由にもなるし あいつが死ぬまで見届けたいと思っていたしな

だが人間の王が死んだら あいつが死んだら人間側は手のひらを返したような態度に激変した


まともに話し合いが出来ず疎遠になっていった

だから俺は言ったんだ

女が生まれたら知らせてくれと」


結果は君でわかるだわろう?

裏切りをくらった気分だとギルバートは吐き捨てるように言った


そこにドアをノックする音がする


「失礼いたします」


白髪の執事が入ってきた

私よりふたまわりぐらい上に見えるが実際はどうだろうか


「料理をお持ちしました」


ドアを閉めて私に気づいたようだ。


「おや? 人間の女性ですか?」


「ユリ エターナルと申します」


私の名前に反応してか凄く驚いた表情になった。


「初めまして執事長のセバスチャンです

どうぞセバスと呼んで下さい」


何か聞かれると思ったが料理をテーブルに並べていく


「他の方もすぐにお戻りになられますか?」


「いや まだだろう

すまないが2人分でとりあえず大丈夫だ」


「かしこまりました 失礼いたしますね」


セバスはドアの前に戻ると一礼して退出した。


「さぁまずは食べよう」






それから目まぐるしい日々だった。


ギルバートに結婚を迫られ押し切られて結婚し女の子が産まれて男の子が産まれてと充実した日々を過ごした。


そんなある日


「ねぇギルバート私故郷を見たいわ

今すぐじゃなくていいから」


「…あーそうかそうだな」


「都合悪いかしら駄目なの?」


何も心配ない、黙って守られていろって言ってくれた


私はあの日常に戻りたくなかった


お父様達は大切に育ててくれたけれど生まれつきあった呪いなど最初っからなかったと ギルバートが確認してくれた事実を受け止めれずにいた


今までの自分がなんだったのかと思った


誰にも必要とされず生きていて 死んでいるのも同然じゃなかっただろうか

ここなら夫がいて2人の子どもの母親である私

全然違うじゃないか


結界がない景色、自由な時間、何を聞いても答えてくれる

楽しいって思う、泣きたいぐらいに高揚感があって叫びたいぐらいだ


これがきっとしあわせなんだろうって笑った


エナ達に言いたい私変わったよと

だから可哀想な子を見る顔は止めてと言いたい


「そんな顔をするなユリ、連れて行こう

謁見の間でしかテレポート出来ないようにしてある 着替えが出来たら行こう」


「わかりました 準備が出来たら謁見の間に行きます」


ギルバートは辛そうな顔で私を見送った


何なの?それに 退出間際には手ぶらでこいって手ぶらで帰れないわ


しかも今日行けるなんていつでも行けたんだと思う


「エミリア手伝って」


私は部屋に着いて早々に侍女のエミリアを呼んだ


「ユリ様かしこまりました お出かけですか?」


「そうよ私の故郷に行くのよ」


そう言うとエミリアが狼狽えて持っていたドレスを落とした


「聞いたのですか?」


「何をです?」


エミリアは何か言おうとして止めた


「シックな服装にしましょう」


「どうしてです? 明るい色合いして下さい」


お願いしますと悲痛な表情で言うので断りきれなかった


何だか腑に落ちないまま謁見の間に向かう

両開き扉が開いていたので中に入っていくとギルバートと臣下であるエギルがいた


黒いローブを着た灰色の髪と瞳の美青年だ


「お待たせしました」


「あぁ大丈夫か?」


「何がですの?さっきから皆変よ?」


エギルを見ると悲痛な顔をしていた


「エギル行ってくる」


「はい、今日は帰られたらそのままお休み下さい」


「あぁ…そうだな」


さぁ行こうとギルバートが抱きしめてくれる

一瞬の浮遊感 前回は緊張でわからなかったけど中々気持ち悪いわね


「ギルバート、ギル?

そんなに抱きしめたら回りが見えないわ」


尚更強く抱きしめてきた


「ギル離して」


ゆっくり腕が離れて振り向くと瓦礫の山だった


「ここは?」


背中越しにギルバートが言った。


「エターナルだった場所だ」


エターナル以外の国が魔物を差し向けたのだと


「知ってて黙ってたんですか?!」


「人間界で魔族と繋がりがあるのはエターナルだけだった

孤立していたんだ同盟国などもってのほか

いつ魔族が差し向けられるかと静観されていたんだ

だが徐々に魔族は俺の国は人間界に関わってないとばれたのか魔物の数が増え 人間同士の争いが増えていた」


「だからっ何だと言うのです!」


「女が産まれたら使者を送る それまでは関わらないでくれないかと言われたんだ

だが俺はあいつが死んだ後もよろしく頼むとお願いされていたから気にはしていたんだ」


なんだそれは…国の存亡がかかっているのにそんな事で


「私の、せいなの?」


「違う! 誰が悪いとはないはずだ!」


人間だけでやっていこうとしたお父様


私は箱庭から出たかった


ギルバートはきっと友だった方の約束のため


「私は何て自分勝手な」


身だしなみを気にし手ぶらで故郷に帰るだなんて嫌だと言っていた自分の何て滑稽なこと


「あははっアハハハハッ」


「ユリ?」


ギルバートは気味が悪いと言うような顔つきになった


ぁあー消えてしまいたい

どんな顔して戻れというの


「ふふっ考える事は自分の身の振り方ばかり」


「ユリ気をしっかり持て 今まで通り何も心配なく過ごせばいいんだ」


何も心配ないってエナが何かあると言っていた

大丈夫、大丈夫ですよと


「エナっエナ」


私はどうしたらいいの?

今更何言ってるんだと怒る?


「ユリ戻るぞ」


ギルバートが抱きしめてくれたのがわかったがテレポートには耐え切れなかった私は気絶した


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