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三度目の宿命  作者: れんは
22/23

安心感なんて錯覚だ

「二人とも信じられないと思うけれど聞いて欲しい」


私は深呼吸して話し出した

どう言ったら伝わるだろうかと考えたが私自身どう変えたいかとハッキリしてない

口を挟ませず一気に話した


「到底信じられませんね」


「…私は信じます」


「エナ、君は…盲目的に姫様を想ってるだけだ

もしこれが本当なら…とっくにエターナル王国は終わってる」


「私が成人を迎える時期に動き出すはずよ

だからそれまでに行動を起こしたいのよ」


「魔王陛下にも言うんですか?」


「…迷ってるのよ 裏切られていたのか知っていたのか分からない…」


「……」


視線だけ三人行き交うが沈黙が続くとエナが手を叩く


「ユリ様、今日明日で変わる事ではありません

今日はゆっくりして明日の卒業式を終える事に専念しましょう」


「そうね…とりあえず明日隣国の王子に話してみるわ」


女性は家を継ぐ勉強か花嫁修業をするので十四歳で卒業するが男性は後二年学校に残る

男性も成人二年前まで学校で男子校だ

明日が駄目でも機会があるはず


学校は高い城壁造られると同時期に学校も造られていた

城壁を越えると草原が広がっていて遥々色んな国から王族や貴族の御子息達が来る


あの戦争をして険悪になった国も


「姫様それは大丈夫でしょうか?

女性の貴方が王子に近づくなど…」


「私は変わると決めた 次は命有る限り生き抜きたい なりふり構ってられない」


そうだ、なりふり構ってられない…


「お姫様は終わりなのよ…剣を持つそして」


そして?闇雲に進んで大丈夫なのかと不安になるが頭を振って打ち消す


「二人ともこの事は他言無用よいいわね?」


「魔王陛下への手紙はいいのですか?今日出すと言ってましたが」


「…そうね手紙は花嫁修業に専念するからこれから出さない返さないと書いて最後にするわ」


「突然過ぎてませんか?」


「それで来てくれたら嬉しいけれどきっと来ないわ いえ来れないのだから問題ないわ」


まずはカルロスに話を聞いてみるべきか

お父様かお母様にも…その前に明日卒業式


学校で私は普通に私にとって普通に過ごしていたが相手はそうでもなかった

クラスメイトを傷つけたり怒らせていた時は訳もわからず泣いた


何故泣いてるのかと言われても分からなくてまた泣いて怒られて

それをディじいに話をしたら言葉で感情を説明してみろと言って来た


言葉で説明出来た時に悔しかったのだと気づいて視野が広がる気持ちだった


そこでクラスメイトなどを観察して誰しも自分の事でいっぱいで私の事は姫として注目するが一つの会話としてあがるだけで気にしすぎだと気づいた


そう思うと嫌われてるなど自意識過剰だったとしか言えない

クヨクヨ悩む姿は目立ったと思う 良かれと思って話しかけてきたクラスメイトに驚いて返事できないしまともに返さない

それは相手も不愉快で小言でも言いたくなるだろうなと思う

馬鹿らしいと思って堂々と一人になったら特に同級生は関わって来なくなった

今思うと何と淋しい学校生活だろうと思うが今更取り返せない


「じゃなくてどうしよー」


「エナと姫様は似てるな 我に帰るのが全く」


「うっそうかなー?今のが似てる…?」


エナとロイドが 話してるのを横目にギルバートに送る手紙を書く為に机に向かう


明日卒業式なので緊張と楽しみで今日は寝れないかもしれないと書いてあった


それに続いて花嫁修業に専念したい為に手紙を終わる事と勝手に初めて勝手に終らせてしまった事に謝罪する


最後に貴方に会える日を心待ちにしますと書いた


「これでいいわね」


手紙を封筒に入れると振り返る


「テレポートに行くわ」


三人で向かいながらロイドが話しかけて来た


「姫様、これから何をなさるか分かりませんが危険な事はまず私にお任せ下さい」


「ユリ様まずは私に話をして突っ走る事のないようにお願いしますね」


被せる様にエナが話してきて頷く

二人を見てこれは巻き込む事になるなと気づく

話せば話すほど相手は危険なのだろうか

それとも回避できるように準備となるだろうか


無知な私は何が危険で安全なのか分からない

エナに相談しギルバートに相談してと自分で決める事はなかった

今の私は卒業式を終えると自由だ

雲隠れして国から出ようかと悪い考えも浮かぶ

手当たり次第話して犯人捜しもいいかもしれないとも浮かぶ


自分ではやりそうではない事を考えては消してを繰り返すとエターナル王国が瓦礫の山になっていた記憶を思い出す


一度も二度も今回こそ今度こそ私は…国を守る

そうだ国を守りたい!


自分でやる事を決めるととたん恥ずかしくなった

たいそれた事に自分は出来るのかと思った

でも絶望で命を絶ったあの覚えはまだドロリとした感情が満たす


「ユリ様?平気ですか?」


「えっ?えぇ平気よ」


無意識にテレポート前まで来ていた

手紙をポトリと落とすと淡い光となって消えた


手紙を終わりにすると自分から言ったのに早くも後悔し始めてる自分に呆れてしまう

けれどこれでテレポートの維持をしなくてもよくなったはず


「どうか無理をしないで…」





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