私、魔王と結婚します
「姫様、帰ったらみっちり教えて差し上げます
人間とは違う役職もあれば同じ役職がありますからね」
「えー…えぇお願いしますね」
「ユリ、何か不便な事はなく過ごしてるの?」
「お母様問題なく生活してますわ」
何となくギルバートが眠って覚まさない事を伏せておこうと思った
要らぬ心配はさせたくない
「そう、それで帰ってきたわけではないのね?」
「どうゆう事です?」
「結婚する事はなく人間界で暮らす事を選ぶのかと思ったのよ」
「私、魔王と結婚します」
「魔王陛下もそうだと言ったのかしら?」
「それは…でも好きだと言ってくれました」
「私も聞いております」
「本当に?本当に結婚するのね?」
「お母様?賛成してくれてたではありませんか?」
「貴方は好奇心かと思ったのよ…魔王陛下は約束を守りたいとガイロバにも言ってあるから案内したらそれまでだと思ったわ
だから一度行けば終わるかと思ったの…」
「それは浅はかな考えではないですかね?」
お母様とエギルが探るように見つめるなかお父様が入ってきた
「ユリよくぞ戻った エギル殿もお変わりなく」
「ガイロバ…ユリは戻るつもりはないみたいよ 裏切りね親不孝者だわ」
言われた事にすぐ飲み込む事は出来なかった
親不孝?裏切る?何を言ってるの
「何を言って」
「そうか残念だな 至極残念」
「早く魔界に行きなさい!」
お父様はお母様の肩を抱き寄せ悲しいような憎いような目で見てきたがお母様は無表情で感情が読めない
「お母様⁈でもエナにも会いたい!」
「おまえはもう娘ではない 二度と戻るな」
どうして!私何もしていないのにっ
「姫様帰りましょう何だか変です!」
「どうして!どうしてそんな事を言われないといけないの⁈」
エギルが私を引っ張りズルズルとテレポートに近づきながら後退する
そこへ扉が勢いよく開く
「兄上!おかしい!テレポートは使わない方がいい!」
「カルロス⁈簡潔すぎます何が問題あるー」
私の足がテレポートに触れると一面光が広がった
「あぁあ!ユリ!貴方だけでもテレポートを使いなさい!」
ドォォン!!
光が収まるかと瞬間に体が浮いた
「違う…落ちてる……!」
遠のく天井に伸ばす手が空を切るばかり 遠のいて行く天井に悟ってしまう
「私死ぬの?」
全身を打ち付ける痛さに声にならない叫びする
叫びたいのに声が出ない
「っぁぅ…!っ!」
お母様がテレポートを使えと言っていたこうなる事を知っていた?
痛い…どうにか痛みを逃がそうと無意識に動くが意識が飛びそうで硬直する
たくさんの叫び声が遠くに聞こえる耳が五感が変になったのだろうか
目だけを動かすと天井から月が見えた
「ひくっ!っぅー!」
涙は出るんだ痛いのに痛くて仕方ないのに情けなくてどんどん涙が溢れてくる
「姫様!良かった意識ありますね!私は人間と共存契約してないので回復が使えないのです
ジェークを連れてこれば良かったですが今は魔界に帰りましょう!
テレポートは壊れましたが城が壊れ結界が無くなったので何処でも使えるんです!」
月を見ていた私の視界にエギルが入ってきたが
聞こえない何も聞こえなくなった
目も使えなくなってきたのかエギルの後ろに誰かがいる?
手に光るのを持っているのを確認出来るが瞬きしても分からない
「あぁジェーク!良かった!さぁ姫様を速く治して下さい!」
「どうして?」
「どうしてって何を言ってーぐぁっ!」
「エギルごめんなさいね ここに来なければ死ななかったのに…」
「ジェークどうして…人間好きでしょう?妻が人間ではありません…かゴホッ」
「好きよ…とても…でもね あの方があの子を私と同じぐらいに生きれるようにしてくれるって言ってくれたから縋ったのどうしてもってね…」
「どうして!ギルバートに言えば!」
「馬鹿をした私を救ってくれたあの方に逆らえないの だって処刑される所だったでしょ私?」
「…それは釈明したらガハッ」
「馬鹿にしてるの?今思えばネウレスと会ったときが一番楽しかったわね 戻らないわ全て」
いきなり髪を鷲掴みされ持ち上げられる
「可哀想に…恨むならギルバートを恨みなさい 魔族と人間が一緒になると碌な事にならないわね
あの子の為にした事だけど殺されるわね でもあの子と一緒に死ねるなら…」
髪を切られ体にばら撒かれる
その反動で体の悲鳴と頭が打ち付けられますます視界が悪くなる
エナから貰った短剣が頭で壊れるのが浮かんだ
「さようならお姫様」
暗転




