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三度目の宿命  作者: れんは
17/23

私、魔王と結婚します

小さい私が花壇の陰で泣いている

そこへ凛とした綺麗なメイド服の女性が近づく


「姫様心配しましたよ かくれんぼ外では駄目です」


「ひっく えなー抱っこして?」


「先に部屋に帰りますよ」


「どうちて?どうちてだめなのー」


「姫様…さぁ手は繋ぎますから」


小さい私は手を繋ぐと繋いだ手を揺らしながら見上げた

けれど良く見えなくて手を引っ張る


「えなーあのねあのね」


「部屋に戻りますよ」


「…あーい」


前に駄々をこねたらお母様が何処から見ていたのか出てきてエナが怒られてしまった


スッとエナが何処かを見る事があったからその先にお母様が見てたかもしれない


「姫様、お母様とはいい子にしてたら会えますよ」


「うん…」


きゅっと強めに握られたから反射的に仰ぎ見るとエナが悔しそうに唇を噛んだ


「代わりになれませんが ずっと側にいますからね」


「えなー?ユリねー平気だよ」


景色は変わり成長した私がみえる


「姫様、駄目でしたこれ以上の事はしては駄目だとの事です」


「どうして⁈髪を隠し目元を隠すって言ってるのよ 少しだけでいいのよ 少しだけ町に行きたい」


「姫様申し訳ございません…」


エナが私より悲痛な顔をしているのを見てこれ以上は言えなかった


「平気よエナ 我儘を言ってごめんなさい」


「姫様…快適に過ごして欲しいから欲しい物があるならそれは買っていいとの事です」


「……何よそれ」


生まれてから変わらない生活に良さも悪さも分からないのよ

そんな顔をされても苛立つのよ


「うっん?」


見慣れない天井で動揺しだかここが何処だったか思い出す


「嫌な夢…」


外の世界に渇望した時に放った言葉だった

エナに言っても仕方ないと分かっても言わずにはいられなくて気まずくなったんだった


コンコンッ


「失礼します」


小柄で肩につくぐらいの深緑の髪と瞳を宿す女性が入ってきた


「あっ」


エミリアって言いそうになった


「初めまして侍女見習いのエミリア アゲナルです

ユリ様の身の回りを警護件お世話係です


見習いと言うのは女がもともと少なく その一人から抜擢されたからであり 新人ではないので心配しないで下さい

何か不屈があるなら直しますので仰って下さい」


「ありがとうよろしくお願いね」


「体調は問題ないですか? 食事にしますが」


「えぇ問題ないわ」


「では運ばせます 陛下から何かあればすぐ呼ぶように言われてます」


「分かったわ でも大丈夫よ ギルバート様に合わせるようにするから待つと伝えて」


「かしこまりました」


セバスが食事を運んでくれて済ます

それからエミリアに城の案内をお願いした


「そうですね全て案内するには承諾がいります」


「無理だったら書庫でも良いのよ」


「書庫は直ぐに行けると思いますが確認して参ります」


エミリアが部屋から出ないように言われて見送る


「人間を下僕として見ている魔族が誰か知るまで一人で行動出来ないわね…」


コンコンッ


「エミリア?」


「失礼します」


入ってきたのはエギルだった


「おはようございます ゆっくり寝れましたか?」


「えぇおはようございます」


エギルが人の良い笑みを浮かべながら爆弾を落とした


「魔王様がね 無理しちゃって意識飛んだんです

昨日の今日で無理をするとは思わなくてやられました」


「えっ」


「テレポートも不安定に乱れてしまって心配です

結局、魔力玉も足らないし本末転倒ですよね」


「えぇ!ギルバート様は大丈夫なんですの⁈」


「おや?テレポートが乱れた事には心配ないんですか?」


「ギルバート様が倒れた事の方が問題ですよね⁈」


「ふーん?昨日初めて会ったのにね」


自分には関係ないような他人事のように話すから唖然とする


何も言えなくて沈黙の所に螺旋階段を駆け上がる音が近づいてくる


バンッ!


「エギルー!!きさまぁあ!」


「エミリア⁈」


おもむろにエギルの胸ぐらを掴むと上下に揺する


「陛下に会いに行ったら倒れていたぞ!放置するとはどうゆう事だ?!」


「えぇ!放置⁈」


「えー?どうして怒るんです 先に姫様に伝えないと駄目かと思いまして」


「おまえー!!」


「あーエミリア?」


エギルに向けられていた眼光が私に何だと言わんばかりに睨まれて口角がヒクつく

こんな激しい女性だったかしら


「ギルバート様をどうしたの?」


「あっ」


「エミリアもそのままで来たなら怒らないで下さいよ」


「とっとりあえずギルバート様の所に連れて行って!」


「きっとエミリアが開けっ放しできたので閉めようとした部下が気づいてますよ

アフタヌーンティーでも飲みませんか?」


「私はいつでも大丈夫ですか…あれ」


そんな大変な事じゃないような気になってきた


「いやいや私しっかりしろ 二人とも行きますよ案内してください」


軽く身だしなみを整えて三人揃って螺旋階段を降りた





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