私、魔王と結婚します
大幅な予定時間がズレたので延期の話がでたが行ける事になり護衛の方が先に行ったり兵隊と分からないよう変装して守ってくれてるそうです
初めての外出なのでワクワクしてたら変装なのにエナが笑っておめかししてくれた
慣れない町娘の格好にキョロキョロと視線を動かしながら歩く 城門を出でしばらくしたらある脇道に入ると砂利道に足を取られてしまった
「着きましたここです」
まわりが林で囲まれた墓場だった
手入れされてる墓が多いが雑草で名前の所が隠れていたり苔で覆われてる墓があった
それよりも目立つ新しいお墓 それがエナが指すお墓だった
「お母さんも一緒に入りたかったと思うけれど私を身籠もると家族と縁を切ったそうで祖父母が生きてるのか死んでるのか分からないのです」
こんな早く別れるなら聞いとけば良かったなーって誰に言うわけでもなくエナが呟いた
「お母さん一人ぼっちだから私も一緒に新しいお墓で眠りたいと思ってます」
笑顔で言うから私が代わりに泣きたくなる
「片親で可哀想と言われる事が多かったし理由を聞いてくる人が殆どで 私からしたら当たり前の事だったから詳しく聞いてこなくて欲しかったのでこれで良いんです」
まぁ父親は生きてるってバレましたがってエナが言うから何とも言えない
他の手入れされているお墓を見ながらエナが言った
「ねぇロイド不思議ね赤の他人だったのに夫婦になるとずっと同じ家に住むんでしょう?
喧嘩しても一緒にご飯を食べて 一緒に寝て 仲直りその日に出来なくても帰ってくるんでしょう?」
「そうだな 子どもの俺からすると当たり前だと思って気にしてなかったが永く一緒にいるのは凄い事だな」
確かに私のお父様とお母様は仲が良くて当たり前だと思ってた
けれどエナは当たり前は当てはまらない
頑張ったねって言ったら厚かましいと思よね
けれどなんて言えば?
「ユリ様気にしないで下さい 冗談言える程に気持ちは消化してますから」
「頑張ったね」
何か言わなきゃと思ってたら言うつもりなかった言葉が出てしまった
「頑張ったかな?ユリ様が言うならそうだったんですね」
「あっちが」
違うと言った所で他の言葉が出てこない
「ふふっ大丈夫です ユリ様が伝えたい事は分かってますよ ありがとうございます」
そう言っていつも甘やかしてくれる優しさが身に染みる
「ユリ様難しい顔してますね すみません重い話をして」
「ううん あのね!えとっエナ幸せなになってね」
「姫様必ず幸せにしてみせます!」
「二人共ありがとうございます
幸せは嬉しいと思った時です 今私は幸せです」
屈んでお墓に手を合わす
エナのお母様 ユリ エターナルと申します
たくさんあなたの事を聞きました
自慢の母親だったと言っていました
エナからの言葉が身にしみて大切です
生きる糧だったと言ってくれたのに私は言えません
恥ずかしくて言えない事が沢山あります
後悔はしたくないけれどどうして言えない事が出てくるのでしょうか
真っ直ぐに言ってくれるエナが眩しいです
そんなエナを育てたあなたに会って学びたかったです
「ユリ様帰りましょう 次があれば向こうに泉があるのでピクニックしたいですね」
「毎月連れて行ってくれない?」
「ありがとうございます 母も喜びます」
行きとは違う雰囲気に笑みがこぼれる
逢えないなら文通を思いついてお父様に言ってみよう
とりあえず一通送ってみて返事が来たら続けて良いよとの事だったので早速書いてみる
ギルバート エターナル様
初めましてユリ エターナルと申します
この国を救って下さった方に会えるのを楽しみにお待ちしております
まだお子ちゃまな私ですが会えるまでに成長出来てるよう頑張りたいと思います
えーと他に書くこと無い意外と無い…これで良いのかも分からない
一通目だ送ってみようとテレポートの所にポトリと置く
不思議なことに青を継ぐ者しか反応しないテレポートらしくドキドキと見つめてると消えた
廊下にいるエナに無事届いたと思うと伝えると不安そうにしながら何も言わない
「そんなに何を書いたか気になるの?」
「はい まさか初めての手紙なのにご自分で書くと仰るので心配です」
しかもペラペラな封筒でしたよね?
短文ですか?
「大丈夫よ安心して待ちましょう」
言い出したのに書く事が特に無かったとは言えなかったのでエナの話を無視する
「お腹空いた食事にしましょう」
あからさまに話を変えたがのってくれた
「そうですね部屋に戻って食事にしましょう」
それから返事が来たのが1週間経った後だった




