9.家族会議
自分たちがのんびり暮らしている間にも、どんどん研究が進んで、新しい情報がわかると真偽の調査よりも先にマスコミにリサーチされ、わかったことはすべて報道されていた。でも、国民の意見なんて気にもせずに行われる実験や研究に、僕たちはだんだん不安を抱くようになった。僕は、晩御飯の時、
「ねー、今さ、流れ星の研究が進んできてるけど、実際に前みたいに戻ってほしいと思う?」
と、聞いてみた。
「うーん。りっちゃんにはあんまり関係ないからなあ。」
と、りっちゃんは暢気に言ったけど、実際問題、僕にもあまり関係ないのは確かだ。ナナちゃんは、
「そうねえ。慣れちゃった気はするけど、今のままだったら、海外とのやり取りができなくなっちゃうから、大変よ。」
と、言った。
「そうだね。楽しい暮らしはできているけど、困っている人もいるから、戻ったほうがいいのかもね。」
と、マーくんも言っていた。僕たちの周りでは、未成年者はあまり気にしていないけど、大人たちは戻ってくれることを切実に願っているみたいだった。
「でもさ、やっぱり、僕たちが仲良くやっていけているのって、こうやって見た目が僕たちと年が近くなったからだと思うんだけど、」
と、僕が言ったら、
「そうね。でも、私たちの体が元に戻っても、仲良しのままだし、もしみんなが恥ずかしくなかったら、名前で呼び合うのは続けてもいいと思ってるよ。」
と、ナナちゃんは言ってくれた。
「そうだな。」
と、マーくんも言っていた。僕が心配だったことは、ここだった。りっちゃんも、
「やったー。家族もなんか友達みたいになるね。」
と、言っていた。




