第5話 リープだらけの初デート①
翌日は土曜日だった。
俺達の通う武佐高校では、土曜日は午前中だけ授業があった。
さて、午後は何しようかな……?
そうだ、引っ越したばっかりだから日用品買うように母さんから言われてたんだっけ。
――キンコーンカンコーン……
授業中にそんなことを考えていると、チャイムが鳴った。
さあ、今週はこれで終わりだ!
俺は意気揚々と席を立ちあがると、隣に人影が寄って来た。
「坂東君、ちょっといいかしら……」
金堂さんだ。
「あ、金堂さん。どうしたの?」
「今日の午後、空いてる?」
「今日の午後? ああ、用事が有って……」
すると、麻衣はダッシュをした!
――ダッ!
――ピカッ!
「坂東君、ちょっといいかしら……」
……これは、テイク2か!
「こ、金堂さん……」
「お願いがあるの! 今日の午後時間ちょうだい!」
「今日の午後? ごめん、用事が有って……」
――ダッ!
――ピカッ!
「坂東君、ちょっといいかしら……」
こ、これは……、無限ループになって絶対断れないやつだ!
「な、何?」
「今日の午後、私とデートして!」
『え?!』
勢いで大声になった麻衣の言葉に、俺だけでなく、周りまでもがざわついた。
麻衣の顔が紅潮する。
――ダッ!
――ピカッ!
「坂東君、ちょっといいかしら……」
「今日の午後なら空いてるけど……」
「良かった! じゃあ、一緒に街を周りましょう。案内してあげる」
てか……
俺の言い方で、タイムリープがバレてるのに気づいてよ…金堂さん!――




