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878話 死んだほうがマシ。






優佳里の真意を探るように

カタラはじっと優佳里を見つめた。


(は?コイツ

何を言って………は?

子供を……ミライと………?

は?)


心が折れてもう何もかもどうでも良いと思った

意識も薄れかけて来ていた。



だが優佳里の言葉に

カタラはまた意識がしっかりとしてくる



困惑と微かな動揺をカタラから感じたのか優佳里はクスリと笑う



「あれ?どうしたのカタラ

もっと喜んでくれるかと思ったんだけど?

………………ちゃんと話聞いてたか?

カタラ

……………園田ミライとセックスさせてやるって言ったんだけど?

………ぷっ

だってお前……………したかったんだろ?

アレと

………実はね

園田ミライの子供が僕は欲しいんだ

相手の男は誰でもいいからさ。

なら君でも良いかなってね

………………だって、アレに勃つんでしょ

君。」


ゴミを見るような目で優佳里は

カタラを見下ろしてくる


「っ………!!!ざけんなぁ!!!

お前っ!!!!ふざけるな!!!!!」

カタラが噛み付くような勢いで吼えても

優佳里はクスクス笑っている



「……………うーわ

マジで君………。

うん……………良い

……………カタラ

本当は君の事は処分しようと思ってたんだけど

…………良いよ君

その表情かお

………………うん。

決めた

カタラ君の事はまだ使ってやる」


優佳里の言葉にカタラは叫ぶ


「っ!!!誰がてめえの言いなりになるかよ!!!!使うっ!!!

ふざけんな!!!さっさと殺せよ!!!

そう言ってたじゃんね!!!!

くそ野郎!!!!!ミライに手ぇ出すんじゃねえくそがぁ!!!!!

俺は絶対にしない!!!さっさと殺せ!!!!」


「殺せ殺せって

………駄目だよカタラ

命を粗末にしたら」


クスクス優佳里は言う


だがふと笑みを止めると

ニタリと笑った。


「……………カタラぁ

そんなに嫌かい?

それなら無理強いは出来ないなぁ

…………だけど君をこのまま解放も出来ないし

困ったなぁ…………

殺すなんて酷い事を

僕は出来ないしなぁ

…………でも嫌がる事を無理強いも出来ないしなぁ………あー困ったなぁ」

優佳里は大袈裟な身振り手振りで

嘘くさい事を口にする


それからチラリと青児を見て


「あー

そうだよ

記憶を消せば良いんだ!!!

……カタラ

記憶消して逃してあげるよ!!!

…………………園田ミライの記憶を

全部消してあげる

それなら君を見逃してあげられるしね

………………ね?いい案だろう

死ぬより全然良いよね」


優佳里の言葉に

カタラは真っ青になる


「………記憶を………消す…

ミライの?」

そう呟いて

それから弾かれたように

もがくが

四肢を失った体では何も出来ない

まな板の上の鯉だ。



「ぶっ………ククク

あはははは

あれ?

急にどうしたのぉ?

殺せ殺せって言ってた癖に

……あれぇ?逃げたいの?

必死だねぇププッ」


楽しそうに笑う優佳里


それを見て青児は思う



(っ………こいつ

人の嫌がる事ばかり

的確にしやがる…………

人の皮を被った悪魔め……………)





〜〜〜〜






一歩青児が近づくと

カタラは先程の比じゃないほどに

騒いだ


「うわァァァァ!!!!

来るなァァァァ!!!

嫌だァァァ嫌だ!!!!

消さないでくれ!!!!!!頼むっ!!!

頼むっ!!!!ひぃ!!!!やだぁやだぁやだぁ!!!!」


必死に四肢のない体でウネウネと

なんとか青児から離れようと必死だ。




(嫌だ!!!嫌だ!!嫌だ!!

ミライを忘れるなんて嫌だァ!!!!!)

涙と涎と鼻水


色んな物で顔はグシャグシャだ


死ぬのは耐えられる。

幸せな記憶を胸に逝けるのなら


だがそれを失うなんて絶対に嫌だ


ミライとの記憶を失うなんて

死ぬよりも嫌だ


死んだほうがマシだ。



カタラは思いっきり舌を噛む


しかし


生命に直結する様な怪我は体が勝手に治そうとする


死にたくても死ねない


何度舌を噛みきろうとしても

死ねない



(なんでだよぉぉぉ!!!!!

なんで死ねないっ!!!!)


自分の体なのに魔力なのにっ

コントロールが出来ない


そうして無駄な足掻きをしている内に

青児の手が

カタラの頭に触れた


それにカタラはビクリと

体を揺らす



呼吸が止まり

体が震える


吐き気も凄い


カタラと青児の目が合う


「どうするの

カタラ?」


優佳里は問いかける。


これがきっと最後のチャンスだ。




カタラはカタカタと歯を鳴らした。

それから


「あ……………

俺…………言う事聞きます

……………………なんでもします

……………ミライとの

子供を作ります…………

だから、だから……………消さないで

ください………」


カタラは震える声と媚びた笑顔でそう言った。



「なんだ

カタラ

やっぱり園田ミライとセックス

したかったんだね」

と場違いな明るい優佳里の声が響いた。















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