第9話 ~協会と機関~
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
本当はもっと早めに掲載したかったのですが……年末年始のテレビって面白いよねっ
佐夜達が [物質界A-348-00196W]──(みんなで話し合った末決めた)略称『ミシバ・イクロ』に転移して3日目。
初日は日本旅館、2日目がロワイヤルホテルに泊まり、3日目の今日からは政府から借り受けた大きめの一軒家(5LDK)でヴァン(またはゼロ)達が救助に来るまで過ごす事になる。けど何故か家具家電は最新式の物が揃っていて、冷蔵庫の中も入れた覚えの無い食材がぎっしり詰まっている。
勿論部屋にもベットと布団が完備されていて、買い足す物があまりない───と思っていたのだが、メンバーの殆どは女性、つまり生理用品&化粧品が圧倒的に足りないのだ。
って事で早速、佐夜と愛沙、真桜にとって超久しぶりにホームセンターにみんな(勇治郎達3人は同行を辞退された)で行った。
で、それ自体は別にいいんだけど、みんなして佐夜に(女性用の)生理用品や化粧品、頭痛薬などを進めてくるのに、何か意図的なものを感じるのは気のせいだろうか?
それはさておき、せっかく来たのだからと冷蔵庫に入ってなかった食材を買い足し、外食をせず社宅(扱いらしい)に戻って佐夜が手料理を振舞った。
え? 他のみんなは料理手伝わなかったのかって? みんな料理出来ないから無理なんだってさ!
唯一自分から手伝いを買って出た陽菜々に、野菜の皮むきなどの手伝いはしてもらったので、調理後たっぷりナデナデしてやったよ?
「かぁー! やっぱり佐夜の手料理の方が格別美味いっ。おかわりだ!」
「そうね。嫁にしたい気分になるくらいのレベルよね。あ、私もお願い」
「「うまうま……」」
佐夜の手料理を食した事のある4人|(ニケ、愛沙、陽菜々、真桜)が佐夜の料理を褒めながら食している。陽奈々と真桜は夢中で頬張っている。
「料理が上手とはニケから聞いていたが、まさかこれほどとは………」
「家ではチャアが料理担当なのですが、圧倒的にこっちの方が美味しいです。おかわりを貰えますか?」
「ルイもおかわり!」
「うまうま………」
そして初めて佐夜の手料理を食べた4人(無言の奴はグラス)も佐夜の料理に夢中で頬張り、リアとルイが早速ニケ&愛沙同様、おかわりを要求してきた。
「所で勇治郎さん。やすしさんの姿が見えないんですけど何処へ?」
「んも? んん(ごっくん)。ああ、あいつはここに来づらいからと外へ食べに行った」
「何でそんな事を?」
「何でも昨日、君を怖がらせた事で落ち込んでるみたいでな。で、また君と対峙して怖がらせない様、距離を取っているらしい。んむんむ」
「は、はぁ………」
この場にいないヤンキー青年、やすしの姿が見えない事で佐夜が勇治郎に聞くと、どうやら先日の事を反省し、顔を合わせない様に外で食べているらしい。以外に臆病なのか、それともヤンキーなのは見た目だけなのかもしれない。
「「あー、美味しかったー!」」
「ちょっとルイ、陽菜々、食事後すぐに寝転がると牛になるよー?」
夕飯後、真桜と一緒に食器洗うの手伝ってくれたルイと陽菜々が佐夜のベットにダイブしてゴロゴロと寝転ぶ。
ちなみに各自の部屋割りは2人で一部屋で、佐夜&陽菜々、愛沙&真桜、ニケ&リア、勇治郎&ルイ、やすし&グラスというバランスで割り合ったのだが、今現在夜、政府から連絡があって勇治郎がやすしとグラスを連れて現場へ向かった為、ルイが寂しいからと言って佐夜と陽菜々の部屋に付いて来たのだ。
「は~あぁ、佐夜の女子力を目の当たりにしていると、同じ男の娘として何だが圧倒的に敗けてるよねルイ」
「それを言っちゃったら男の娘に限らず、ほとんどの女の子達も佐夜さんには勝てないと思うよー?」
「あはは言えてるー♪」
「き、君らねぇ………」
リラックスし過ぎなのかルイと陽菜々が好き放題言っている。一瞬キレそうになった佐夜だが、ここで相手をしていたらこのちみっこ共を喜ばせるだけなのでグッと我慢した。
「ほら2人共、今日ももう夜が遅いからもう寝るよ」
「「はーい」」
佐夜がそう言ってリモコンでライトを消し、ベットに入るが、
「……いや何で2人共僕のベットに入って来るの?」
何故か陽菜々とルイが佐夜のベットに潜り込んできた。
陽菜々の分のベットは隣にあるし、ルイの分は流石にベットが足りないので客用の床に引いて寝る布団を敷いたはずなのに何でこっちに来る!?
「だってルイだけ床だなんて寂しいんだもん!」
「だったら最初からそう言いなって!」
「陽菜は最初から佐夜さんと寝ていたからつい……(てへぺろ)」
「一緒寝ている……って何時の話だよ?」
何気に寂しがり屋のルイが抱き着いて来ようとするのを片手で抑えながら、陽菜々のてへぺろに毒気が抜かれ脱力気味で聞く佐夜。
「佐夜さん、一昨日は怪我の疲れで先に寝ちゃってたじゃないですか」
「まぁ、昨日の朝起きた時、みんなで固まって寝ていたから分かんなかったけど……。でも昨日は? 陽菜々、先に寝ていた筈だよね?」
初日はともかく、2日目は陽菜々、真桜と一緒にスパではしゃぎすぎて、女子トーク(?)の前に疲れて寝ていた筈だ。
「そうなんですけど、あの時佐夜さんが『もうみんな嫌いっ!』って叫んだからビックリして起きちゃったんですよ?(ぷくー)」
「あ、そうなんだ。起こしてゴメンね」
佐夜が昨日叫んだ事で起きた陽菜々が顔を膨らませてプンプン(可愛い)するので、佐夜は苦笑しながら陽菜々の頭をナデナデ。うん、ケモ耳モフモフする。
「むぅっ。ルイを無視するの、いくないっ」
「うわっ!」
すると、さっきから放置気味だったルイが押さえていた佐夜の手を掻い潜り、佐夜の腰に抱き着いて来た。
「むっ、ルイさんズルいです。陽菜も行きますっ」
「え、ちょ、陽菜々まで!?」
ルイに対抗してか、頭を撫でられていた陽菜々も佐夜に抱き着いてきた。
「まったく………。もう一緒に寝てもいいから早く寝るよ2人共」
「「はーい」」
ホント、返事だけは元気良いんだよねこの子達(真桜、リオも含む)。
結局佐夜は、3日連続陽菜々に抱き着かれて(今回はルイも含む)就寝した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「あー、やっぱり『提供者』も絡んでいたのねぇ(溜息)」
ゼクターからの報告ではっきりした事態に深い溜息をするマロン。大分お疲れの様だ。
「『次元震』に『世界破壊者』、そして『提供者』………う~ん、場合によっては私の出動もありうるわね」
「何でちょっと嬉しそうなんですかマロンさん………」
退屈なデスクワークに舞い込んだ事案にウズウズしていたマロンだったが、横で紅茶を入れていたティーナが少し引いていた。
「あら、ティーナいたの?」
「居ましたよっ。というか密かに私に影薄キャラを植え付けないでください!」
「あはは冗談よ。いや、ね、最近ずっとデスクワークばかりしてるじゃない私?」
「それはしょうがないですよ。実際に目を通して貰わないといけない書類が多いですし、何より神である貴女がノコノコと亜空間に出て世界破壊者と遭遇したらどうするんですか?」
「書類はともかく、実際に遭遇しちゃったら撃退するに決まっているじゃない」
ティーナの指摘にあっけらかんと答えるマロンに、
「アホですか貴女は……。兄さんも言っていたじゃないですか、万が一敵と戦闘になった場合、周りにどれだけ被害が出ると思っているんですか? 前に何度かやらかしたって聞きましたけど?」
「う……それは………」
自覚があったのか、眼球が左右に揺れて動揺するマロン。過去に何をやらかしたのか実に気になる。
閑話休題(天丼)・説明中──────
「………『提供者』…ですか………」
「そうよ。ティーナにとってとても忌まわしい存在でしょ?」
「そう……ですね………」
『提供者』という単語に顔の表情が強張るティーナ。その事情はマロンも知っているが、ここでは割愛させて頂きます(誰に言ってんだ?)。
「んー、しょうがない、かぁ………」
「え、どうしたんですか?」
「いや、ね。私は有事の際、迂闊に出動出来ないわけじゃない? だからって協会の他の者だけで事に当たるのは非常に危険すぎるのよ」
「それって私が協会へ加入する前に起きたというあの事件ですか?」
「そゆこと、一つの組織だけで大きな問題に当たろうとすれば、絶対その隙を狙ってくる敵が現れる可能性があるし、何より人的被害が多くなるのよ。過去の事例から見てね」
「じゃあ、さっき言っていた『しょうがない』って何をなさるんですか?」
過去の事例云々も割愛以下略。
「正直あまりあの人と関わりたくないんだけど……『機関』へ協力を要請するわ。あちらはあちらでこっちの持っていない情報も所有してる筈だから、互いに情報交換しつつ事に当たる事にするわ」
「機関と関わりたくないって……前に何があったんですか………」
協力を求めるとマロンは笑顔(怒りマーク付き)で言うが、その背後に何かの化神が見え隠れしているので余計気になったティーナ。
「でもマロンさん。楓さんの報告によるとですね、幻想界【アルフィーニ】から物質界へ次元転移した5人は現在、機関の人達に協力して『提供者』の問題に当たっているみたいですよ?」
「……………。………はい?」
楓の報告を呼んだティーナに、ハニワみたいな顔になったマロン。ってか機関に所属する世界に転移したのだからこうなるのは予測出来ただろうに何でそんな顔になるのだろうか?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「は、は───ぶあっくしゅんっ!!」
「うわっ汚っ!?」
『世界統一機関』の組織があるとある世界で、組織のトップらしき男性が盛大なクシャミをし、何かの報告に来た部下に直撃しそうになった。
「何なんですか急にっ!?」
「ずずっ……いや、ずまん……何か、急に来てな……」
「……にしては盛大なクシャミでしたね。誰かが噂してるんですかね?」
「ああ……。………この、ねちっとして肺が破裂しそうな程のクシャミはおそらくあのマロン|《クソ女》だろう」
「そ、そんな事まで分かるんですか。凄いですね……」
「ああ、過去に実証済みの事だからな。多分、『次元震』と『提供者』の事で協力しようかどうか迷ってるんだろうよ(ずびび)」
そう言いながら機関のトップが鼻をかんだ。
「……ま、『提供者』に関してはこちらも手詰まりな所もあるしな。あっちが『お願い』してくれば協力もやぶさかではないな」
「………どんなツンデレなんですかそれ」
「ツンデレじゃねえ。どちらかというと因縁に近い関係だからな、俺もあいつも。過去の事もあって、そう簡単に互いを受け入れられないからこんなややこしくなっているのさ」
「………面倒くさい人達です」
「全くだ」
そう言って機関のトップは煙草を吸った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マロン「次回『対・魔法少女』!」
R「またタイトルが変わるかもしれんがな(フンッフンッ)」
マロン「変なフラグ立てるなっ!?」
今週は日曜日前にもう1話追加したいですね。まだ構成中ですけども。
出来たら載せます。
ではまた。




