第12話 ~決戦・その1 邂逅~
決戦の話は一章の時と同様、長いので、区切ります。
「「「「「ぎゃあああああああああ!!!」」」」」
「「「「「いやあああああああああ!!!」」」」」
幻想界【アルフィーニ】の魔王領にて、四月朔日・剛の配下(部下)の少女達が流星と共に悲鳴を上げながら落ちて来る。
ドン! ズドドドドドドドドドドド───────
「「「「「「「「「「「ギャアアアアアアアアアア!!?」」」」」」」」」」」
そして勿論、流星で破壊される魔王領の住人達の悲鳴も上がり、建物の次々と崩壊する。
「~~~っ! 全くあの人はー!」
「あはははっ! まさか直接飛ばされるとは思わなかったよ~」
瓦礫の中から這い出てきたリアとチャアがそれぞれ言う。
「おーい。みんな無事かー?」
「「「「「「「「「「無事じゃないっ!!」」」」」」」」」」
後から飛んで来た剛に配下達がツッコむ。
「せめて事前に説明してくださいって毎回言ってるじゃないですか!」
「すまんすまん。でもよ、説明したらしたでお前達、反対するだろ?」
「そりゃそうだよ! マスターの言う事はいつも無茶ばかりだもん!」
「そうかぁ?」
「ええ! そうやって貴方はいつもいつも─────」
そして一番距離が近い2人に問い詰められる剛だが全く反省の色は無い。
「まぁ、なんだ。いつまでもここであーだこーだ言ってないで、さっさとやる事やるぞ。みんな手筈通りに頼む」
「「「「「「「「「「は~い」」」」」」」」」」
あれこれ文句を言われた後、剛の命で配下達はそれぞれ散って行った。
「さて、俺も魔王を探しに行くか─────っ!?」
カァン!
剛がその場から離れる直前、どこからか撃ってきた弾を手甲で弾く。
「……何とか間に合った様だな」
そこにやって来たのはフライングボードに乗って来た桜井・ゼロ。
手にサイレンサー付きの銃を持っている事からどうやら飛びながら撃ってきた様だ。安定しないのに良く当てられるな。
「……誰だお前?」
突然撃ってきたゼロを睨む剛に────
「とある神の使い───とでも言っておこうか」
「っ!?」
ゼロの『神』という単語に剛は反応し、ゼロに殺気をぶつけてくる。
(やはりな……)
あえて『神』という単語を使った事で殺気をぶつけられたゼロは、相手が世界破壊者という事を確信した。
「俺とお前がここで戦ったら双方の味方にも被害が出るだろう。だから場所を移させてもらうぞ」
「え?」
このまま魔王領で戦ったらユフィや佐夜達にも被害が出ると思ったゼロは先ほどゼロがいた魔王領の外に向けて銃を撃った。
するとゼロと共に剛の身体が銃弾を追う様に魔王領の外へ飛んで行った。
実は先ほどゼロが剛に撃った弾は『追跡弾』といって殺傷能力は無く、対象物にN弾を当てれば、後に撃つS弾に引き寄せられる仕組みになっていて、それを剛は避けずに手甲で弾いた故、効果が発揮されているのだ。
(せいぜい30分……良くて1時間って所か……)
流石に世界破壊者に勝つ事は出来ないゼロだが、全力で戦えばユフィ達が撤退するまで時間稼ぎくらいは出来る────といってもそんなに長く稼げないだろうなーっとゼロは思いつつ、剛と共に飛びながら思った。
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「星霊招来『ペルカ』『カシオペア』『ピスキー』! ……それからえ~っと『アリエス』『セセット』『イースト・モ・ゴ』!」
ズオオオオオオオオオ───────
「「「「「きゃあああああああ!!?」」」」」
陽菜々の転移によって直接的な被害を免れたユフィが街と住人達を攻撃している剛の配下達を次々と『異世界の星霊の力を借りて』無力化しようとしてるが、相手側の耐久力が高く、撃退するのに結構な数の星霊を呼び出す羽目になっている。
現に結構な数の星霊の力を少女達にぶつけて吹っ飛したが、ユフィが見た感じ、全然死にそうにない。何度も突っ込んで来る少女達を見てユフィは「まるでアンデッドみたいですね……」と苦笑しつつ、次々と星霊を招来する。
そしてユフィが『神霊』ではなく、あえて『星霊』を呼び出したのは、単純に召喚する単体の威力と使い勝手が違うからだ。この間みたいにシルフを出した場合、下手するとここの住人をも巻き込む可能性があるからだ。
ちなみにユフィと別行動を取っている陽菜々は現在、街中で怪我を追っている人達(魔族・亜人含む)をひたすら転移で安全な所まで移動させている。結構な数を転移すると思われるから念の為、魔力が尽きた時用の『魔力回復液』も何瓶か常備している。
「妙な術を………そう何度も喰らって堪るもんですか! みんな、今です!」
「「「「「やあああああああ!!」」」」」
「っ!?」
リアが合図するとともに、いつの間にかユフィの背後に回っていた仲間達が一斉にユフィに襲い掛かる。
だが、
「『アイギス』!」
キィ────ン!!
「「「「「くっ………!」」」」」
寸前の所でアイギスを発動させたユフィ。攻撃だけでなく防御も鉄壁な相手を前に剛の配下達は下唇を噛む。
「こちらも貴女達に構っている余裕はありません。なので引いて下さい!」
アイギスを展開中のユフィが剛の配下の少女達に言う。ユフィ達にはまだ後一体、送還しなきゃいけない生物がいる為、これ以上この少女達に暴れられると対象生物が牢から出て対応しきれなくなる可能性があるからだ。
「そういわれましてもね。私達の主の目的が『魔王の討伐』と『異世界への道』ですので……私達も引くに引けないんですよ!」
剛の心情を良く知るリアも引くわけにはいかないのだ。
そんな一人と大勢の少女達が再度激突─────しようとした時、
ドゴ──────ン!!!
「「「「「「「「「「「………は?」」」」」」」」」」
「………え?」
ユフィと少女達の横から『何本もの大きな触手が背中から生えた珍獣(大)』が瓦礫の中から這い出てきた。
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「ちゃあああああああ!!」
「へああああああああ!!」
一方その頃、魔王城内の一角でリオとチャアが戦っていた。
佐夜と真桜を助けに来たリオと魔王(真桜)を殺しに来たチャアが鉢合わせた結果、こうなったのだが、
忍術を用いたトリッキーで多彩な攻撃をするリオに対し、
何でも強引に力で敵を破壊する『怪力』の能力持ちのチャアが、リオの仕掛けた罠や忍術を強引に破り、リオに迫る。
幸い見切れるスピードなのでリオも避けれはするものの、攻撃しても中々ダメージが与えられず、チャアも避けられてしまう為全然当たらない。
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「また貴様か!」
「それは俺のセリフだ!」
『プランC』になって突撃していった正義が魔王城内に入った直後、佐夜の身を案じて見に行こうとしていたベリアルと遭遇。
前回、ゼロに止めを止められた正義は、これ幸いと言わんばかりにベリアルに斬りかかり、当然、ベリアルも剣で受ける。
「おい! 今は貴様の相手をしてる暇はないのだ! そこを退け!」
「お前こそ退けよ! それか大人しく俺にナマス切りにされろ!」
この2人の行先は勿論魔王(真桜)の部屋。正義は真桜と佐夜を助けに行きたいのに対し、ベリアルは主君である魔王の事なんてすっかり頭から飛んで行き、佐夜の事しか考えていない。
「………何してるの正義?」
そんな不毛な戦いをしている最中、正義を追ってきた愛沙が合流。言い争いしながらケンカみたいな事をしている2人を見てジト目になる。
「愛沙……っ! すまん、今ちょっと手が離せなくてなっ! ……先に真桜達の所に向かっててくれ!」
「え? あ、ああ……うん。分かった。頑張って?」
いまだ不毛な争いを繰り広げている2人を置いて愛沙は真桜と佐夜がいる魔王の部屋へ向かった。
(むぅ……! 一人逃したか……。佐夜よ、こやつを倒したらすぐ助けに行くぞ!)
(こいつしぶといな……。早くぶったおして3人の所へ向かわないと……!)
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あとがき地獄↓
佐夜「今回はここまでです」
真桜「終わるの早いのぅ~」
佐夜「長すぎるのも作業が大変なので(作者が)」
真桜「……ところで佐夜よ。今回も妾の出番は無いのかの?」
佐夜「そうですね。とりあえず出番まで脱出シミュレーションでもやりましょうか?」
真桜「うむ。今回はBADエンドにならぬように頑張るぞい!」
佐夜「その意気です。頑張って!」
みんなが戦っているのに対し呑気な2人だった。
9月末まで(仕事が忙しく)毎週更新が遅れ気味になるかもしれませんがご了承ください。




