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第4話 ~知り合いの知り合い。そして落ちる~

今回も少し短いです。

毎日少しずつ進めているけど中々進まないなぁ。

ネタだけ先にまとめて休みの日に一気に仕上げますかね。


「今、『アニカ』と言ったな? その者は今、どこにおる!?」

「「アニカだって!?」」

「え……貴方達はあの子の知り合いですか?」

 新がふと漏らした『アニカ』というワードに引っかかった椿姫が新に掴みかかる。新も自身に掴みかかった武将少女がアニカと知り合いだという事が分かり気を持ち直した。


「いや、厳密に言えば妾はまだ会(お)うた事は無い。無いが妾が属する組織がその者を保護したらしいが何故かその後佐夜という女男に会いたいからという理由で勝手に抜け出し、今まで行方が知れんかったのじゃ」

「そうですか……」

 知り合いの知り合いだと椿姫は言う。


「……ちなみにまさかとは思うが魔物などの死体を喰ってはないだろうな?」

「え? 僕が出会った時には既に結構食べていましたよ?」

「oh、マジか……。後で佐夜に何て言えばいいんだよ……」

 前情報では『アニカに死体を食べさせたらNG』と聞いていたが、新とアニカが出会った時には既に喰ってしまっている様で、清良はorz。


「で、アニカはどこにおるんじゃ?」

「アニカは……」

 再び椿姫の質問に新は視線を瘴気&黒目玉に向ける。


「え……嘘だろ?」

「「く……っ、遅かったか………」」

 その視線だけでアニカがアレに喰われたと分かってしまった3人は苦渋の表情をする。


「だから僕はアニカを助ける為に少しでもレベル上げやSS(スキル・ステータス)奪取の為に色んな魔物やあの忍者を襲ったんですが───」

「襲った相手が一人じゃ無かった為、見事に返り討ちに逢った訳じゃな」

「つかあの瘴気(?)に喰われたアニカって助け出せるのか!?」

 既に手遅れな筈なのにアニカ救出を諦めていない新に清良が驚く。


「だがあの謎物体、物理も異能も更に御留流まで使ったが殆ど効果が無かったぞ? 貴様に勝ち目はあるのか?」

「お、おとめりゅう?」

「あー、その家系に伝わる秘伝の必殺技みたいな物らしいぞ」

 何か聞き慣れない単語に新がキョトンとなる。今は一応なるべく現代語風に話している2人だがちょくちょくこういうのがワードが出るので流石に昔の言葉はよく分からない。


「……今はまだ僕のレベルが低いからかどうか分かりませんが、レベルが上がればアレに対抗出来るかもしれません」

「どういう事だ?」

 どうやら新には対抗手段がある様でそれを聞こうとした詩織だったがその時、

「おーい、何話してんだ?」

「って何で捕まえた人と話してるの?」

「いや、どうやらこいつアニカの知り合いらしくて事情を聞いてるんだ」

「本当に!?」 

「あぁ、これでようやくこの世界から出れる訳だ」

 正義と愛沙がこちらにやって来て、アニカの事を聞いて安堵し、その後そのアニカがアレに飲まれた(喰われた)事を聞いて清良達と同様苦渋の顔をした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「お、どうしたメメット。何か用か?」

「実はちょっと相談が────」

 半蔵の所に行ったメメットが先ほど正義達と話した内容を伝える。


「……なるほどな。足場が無いなら切り崩せばいい、と」

「そう言ってた」

 だが半蔵はその内容を聞いて、

「却下だ」

「!?」

 そう斬り捨てた。


 実際、正義の案はそれほど悪くはない。だがそれはこの場では悪手となる可能性がある。

 今は土嚢や愛沙&メメットの魔法障壁のお陰で例の瘴気(?)の進行が遅れているがもしこの壁を切り崩した場合、その中からアレが出て来る危険があるからだ。

 そうなると、おいそれと壁を壊す行為は出来ない。ちなみに壁を壊そうという案はハルマ小隊の面々も言っていた。当然却下されたけど。


「なのでここは面倒だが俺と杏樹殿が上(うえ)に登り、ロープを降ろして皆を引き上げる」

「引き上げる?」

 ここは登(のぼ)らせるの間違いでは?、とメメットは首を傾げる。


「ここで説明しても良いのだがもう余り時間も無い。実際にやった方が早いだろう。メメット正義達を呼んできてくれ」

「分かった」

 メメットを正義達の元に送り返し、半蔵は杏樹とアイコンタクトを躱し忍者の如く壁を駆け登る。勿論足場や手が掛けやすい突起が多い場所を選んで登る。流石に手や足が掛けられない場所での壁走りはリスクが高いからだ。安全に越した事は無いってやつだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「これに捕まれば良いのか?」←正義

「そう。何でも杏樹のおじさん(?)が引っ張ってくれるんだって」←メメット

「おじさんて」←愛沙

「本人に聞かれたら怒られるぞ」←詩織

「寧ろ男なのに『杏樹』って名前の方が違和感しかねぇよ」←清良

「同意。リオや佐夜の様な見目麗しい奴なら大歓迎なのだがなぁ」←椿姫

「出たよ。隠れ男の娘スキー」←清良

「何その造語?」←愛沙

 実は楓と同様に椿姫も男の娘が大好物なのだ。けど楓と違って普段はむっつりなので表立って男の娘達をhshsしたりはしない。

 ちなみに椿姫こと足利義輝には可愛い弟(名前は義秋(よしあき))がいて、当然花魁(女装の事)みたいな恰好をさせて遊んでいた。当の本人は嫌がっているものの姉の頼みなので断れない(現在世界が凍結中)。


「おーい。後はお前達だけだー! 早く掴まれー!」

「っと、呑気に話してる場合じゃなかったな。先に行くぜ」

 と、正義が先行し、清良、愛沙、詩織、メメットが続いて次に椿姫が登ろうとするが、

「あの……僕はどうすれば?」

「ん? おおうっ、忘れとった。そのままじゃ登れんかったのぅ」

 ワイヤーの所為で手が動かない新に椿姫は忘れていたのか太刀でワイヤーを斬る。ちなみに足の方のワイヤーはここに来る前に斬っている。


「ふぅ……これでスキルが使えますね」

「ん?」

 ワイヤーには異能を封じる仕掛けが施されていたので自力での脱出が無理だった新だが、椿姫が斬った事でスキルが使用可能になったので新は飛行スキルで浮く。


「じゃ、僕は先に上に行きますね♪」

「あ、お主ズルいぞ!?」

 半蔵を襲った時は地面スレスレの低空飛行だった故椿姫達は知らなかったが、実はドラゴンから奪った飛行スキルを所持している新はにっこり笑って一足先に上に行った。当然椿姫は愚か他の5人も「ズルい!?」と言っているがそんなの関係ねぇ。


「んぅ。どうやらみんな縄を掴んだ様ね。じゃあイクわよっ」

「……引き上げる度にその変な声で言うのはヤメロ」

「SAN値が減るっ」

「むしろ即発狂するわ!」

 半蔵やハルマ小隊達が何か言っているがそんな事はお構いなしに杏樹は6人が掴んでいる縄を一気に引き抜いた。


「「きゃああああああああ!?」」←愛沙&メメット

「「「「ぅおおあああああああ!?」」」」←それ以外

 急なGで上に引っ張られた6人は悲鳴を上げる。つか愛沙とメメットはともかく椿姫と詩織はもうちょっと女の子らしく叫べないのだろうか?


 そして無事崖の上まで引っ張られ、5人(・・)が地面に不時着する。

「いてっ」

「ぐえっ」

「あたっ」

「きゃっ」

「ぬはぁっ」

 さて問題です。誰がどの呻き声でしょう(正解は次回)?


「痛ててて……。あれ、メメットは?」←正義

「「あ……」」←愛沙&詩織

「あ?」←椿姫

「あー!?」←清良

 いち早く受け身を取って座る体勢に持ち直した正義がメメットが見当たらないと周りを見渡すと残りの4人が崖の方を見て驚愕する。


「ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~……………」

「「「「「「「メメットー!?」」」」」」」

 なんとメメットは放物線ではなくほぼ垂直で引っ張られた為、そのまま垂直に落ちていった。


「ふぅ、仕方ありませんね」

 あ、ちなみに飛行スキルを持っていた新がメメットが地面に激突する前にキャッチして回収したので無事でした。


「あ、あばばばば………」

 無事とはいえ恐怖で壊れたカセットみたい|(死後)になっているのは言うまでもないけど。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 バタッ────


ルルセナ「お、おいリオ大丈夫か!?」

リオ「………」

ティーナ「あれ、何か地面に書いてる?」

義信「ん?」

 北の国での任務を終え、佐夜達より先に東にいるゼロ達の元に行く事になった4人だが何故か急にリオがぶっ倒れる。その際地面に何か書いてあったので3人が覗き込む。


 『さややす………』


3人「「「さややす?」」」

 ひらがなで書いてあるので何を指しているのか3人には分からなかった。まぁ、リオの不可解な行動は今に始まった事じゃないけど。



……………(謎の無言)。


(ではまた)

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