第1話 ~お人好しは自身の身の災いを招く~
すみません。自宅のネット回線が緊急工事の為更新が出来ませんでした(スマホからの更新は文字化け&環境依存文字の為NGでした)。
漫喫で更新しようと思ったのですが、運悪く仕事の忙しい時期に入ったので行く暇も無かったっす……。
で、ようやく回線も戻ったので更新すます。
「何だ……アレ?」
曲の終わりに例の黒い物体(大量の目玉付き)を見た佐夜は思わず観客(?)そっちのけでアレを見つめる。
「マズいな。もう終末現象が始まったのか。……佐夜、時間稼ぎは後1~2曲で終わりだ。こっちは撤収の準備をするからそろそろフィナーレだ」
「え……あ、はいっ」
ゼクターの指示で佐夜は気を取り直し、フィナーレに相応しい歌を選択する。
その間に下に残って協会の生徒相手にしぶとく戦っている勇者をワンパンで気絶させて回収する。その際、覚助とか優李達には西からこっちに向かって来る援軍への準備をさせる。
まぁ、ゼクター1人がいれば簡単に事を為せるのだがこれはあくまでも新人研修なので万が一殺されてもアルゴノートに転送されるので「この際1回ぐらい死んだ経験した方がいいか?」と、やや酷い事を考える元世界破壊者。
「みんな~、今日は私の歌を聞いてくれてありがとう~~~♪」
「「「「「ぅおおおおおおおおおおお!!(興奮)」」」」」
「「「「「ええぇ~~~~~~~~!?(不満気)」」」」」
いくら歌手キャラとして歌うからって『俺』性格の状態で己の一人称を『私』と言う自分に佐夜は心の中で悶えている。きっとこの光景もアルゴノートで録画されているだろうし後日、それを見せられて再び悶えるのが目に見える。
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・。
「はぁ~、あの子可愛かったなー」
「だな。おまけにああいう歌なんて初めて聞いたし」
「くぅ……。もうちょっと聞いていたかった」
佐夜達が撤収し何故か両軍、揃って感想戦に入っている。
「……あれ? そういや勇者達はどこに行った?」
「……そういや見てない?」
「逃げられた?」
「や、やべぇ……。勇者がいるからって連れてきた兵や冒険者の数が東より少ない………っ」
「こ、こうなったら援軍が来るまで耐えるしかないっ」
「全軍防衛、防衛ー!」
そしてようやく西の軍が自軍に勇者がいない事に気付き、進軍ではなく後退しながら盾持ちを前に守りに入る。
故に防衛のため動きがゆっくりになったので、その遥か後方で援軍達が協会メンバーに襲われている事(勇者回収)に気付かない。
しかも結局戦争を止める事も無く両軍は特に戦う意味も無く争い続ける。まぁ、どうせすぐにみんな死ぬのだからむしろ理由も知らずに死ぬよりここで戦死した方が幸せなのかもしれない。
「「え、俺達の出番終わり?」」←セロファン&ケイズ
知りません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
閑話休題(ってな訳でこの世界の全ての勇者と異界人回収完了【新は除く】)。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「───って、いやいやいや。そんなあっさり終わるのか!?」
「え、いきなりどうした佐夜!?」
撤収中いきなり叫んだ佐夜に覚助がギョッとする。魚ではない。
「いやだって普通、勇者達のちょっとしたサイドストーリーとかあるんじゃないのか?」
「そんなの誰も知りたくないだろ。2度と出て来ない『もぶ』の話なんてよ」
「もぶて……」
せめてカタカナ表記にしろよ。
※:何で話さないのかというと勇者(&異界人)の数が多い為、省きました。どうせ大体どこかの小説に出る様な似た物語になるだろうし。
ちなみに今は撤収の準備と共にこの世界に眠る貴重な資源の確保を行っている。
正直やっている事はゼリア軍やハルマ小隊と変わらないのだが、あの時とは状況が180度異なり、この世界の寿命がもう殆ど残っていないという事で本拠地であるイニシエにはあまり出回っていない希少鉱石(金属)や特殊資源などを集中的に掘っていっている。
そして佐夜には資源を傷付けずに地面を掘れる錬成術があるので、アルゴノートから送られてくる資源マップを元に、地面に手を付くだけで前方にガンガン地面が吹き上がり、大量の土と共に先ほど言った希少な資源が地面の下から飛んでくるので簡単に回収できる。
「───それにしてもあと半日程度でこの世界全ての人達を避難できるのか?」
「え?」
「え?」
すると、ふと休憩中の佐夜が溢した発言に覚助が固まり、それを見た佐夜も覚助を見る。
「おい、何で汗かいてんだ?」
「え、あ、いや……。暑いなぁ~ここ」
「だからって凄い汗だぞ? おい、ちゃんとこっち見て話せ。色々と」
しまったと言わんばかりに大量の汗と共に佐夜から視線を外す覚助に佐夜は詰め寄る。それはもう不良がガンを飛ばすかの様に互いの顔が近い。
けど佐夜は未だに自覚していない。己の容姿に。
「ちょっとアンタ達、イチャイチャしてる暇あったら手を動かして」
「誰がイチャついとるか!?」
「佐夜っちと覚さん」
「えぇ……」
詩紗と優李に言われて佐夜はしょぼん顔になった。こんな感じ⇒(´・ω・`)
「………(テレテレ)」
「DE、お前はお前で何で顔赤くしてるんだ気持ち悪い」
「気持ち悪い言うなっ」
覚助は覚助でマックにジト目で言われる。というか別にイチャついてはいない。
「それでお前等、俺に何か隠してないか?」
「んー、隠し事?」←詩紗
「あっはっは。佐夜っちに隠し事しても無駄かー」←優李
「Aーあれだ。お前の誕生日のサプライズを──」←マック
「俺の誕生日は6月です」
「リオちゃんに佐夜がこの前婦人服売り場で顔真っ赤にして入って行ったって聞いててさー」←詩紗
「あの馬鹿、あれだけ口止めしていたのに喋ったのか!?」
「え、俺はてっきり佐夜の枕に顔埋めてhshsしたのがバレたのかと」←覚助
「お前は何やってんだアホ!?」
「ご、ごめんなさい。佐夜さんのコップ割ったの、リオじゃなくて陽菜々です……」←陽菜々
「え、あ、うん。それは態度で分かってた。正直で宜しい」
「……ゼロがお前に内緒で実家にライブチケット送った事か?」←ゼクター
「凪咲があそこに居たのはアイツの仕業か!?」
皆がボケる(?)ので佐夜のツッコミが炸裂。
「だぁー! いい加減に話せ! 何を隠してる!?」
「………はぁ。覚助、後でシバクから覚悟しておけ」
「ひぃぃっ!?」
ゼクターの威圧で覚助は委縮した。
閑話休題(佐夜に説明中)────
「───え、ちょっと待って。じゃあ何か? 協会はこの世界の人達をみんな見捨てるって言うのかよ!?」
「ああ、既に機関や案内屋にも通知済みだから向こうもそろそろ撤収する頃だろう」
「そうじゃない、そこじゃない!」
「あ?」
「黙って見捨てるのかって聞いてるんだ!」
佐夜がゼクターの胸倉を掴んで言う。
「……そうだ。前にも散々言われているだろうが俺達協会や機関も『慈善団体』ではない。流石に自分達に危険が迫れば他を放っておいてでも逃げるさ」
「でも勇者や異界人は救出(回収)しているじゃないか!?」
「それは奴等が『物質界』の人間だからだ。授業でも習った筈だ。『世界破壊者』のその殆どが『物質界出身』だと。万が一放置して世界破壊者にでも成られたら色んな方面に甚大な被害が出るからな」
「だから異界人だけを最優先で回収していたのか………?」
「ああ。ちなみに他の連中は全員既に知っている」
「何だって!?」
密かにハブられていた事に衝撃を受ける。
「理由は……今お前が取った行動にある」
「え?」
そう言いながらゼクターは掴まれた佐夜の手を払う。
「変に正義感があるお前の事だ。知られれば絶対「全員助ける!」とか言い出しかねないからな。なので俺とゼロで箝口令を出した。が、アホの所為でバレたからもう隠す必要は無いな」
「ぎくり!?」
アホと言われて覚助が肩を跳ねらす。
「……どうしてもこの世界の住人を見捨てるのか?」
「あぁ。皆心苦しいだろうが何とか納得したがお前は優しすぎるからな。だから黙っていた。すまない」
と言ってゼクターは佐夜から視線を逸らす。
「佐夜っちごめんね。ボクはティーナ先生からお願いされて黙ってた」
「そうね。絶対自分で何とかしそうで危ないからってリオも言っていたし」
「確かミシバイクロでも結構無茶したって聞いたしな」
詩紗、優李、マックの三人が佐夜を諭す。
「だからって………だからってこのまま黙って見捨てられるかよっ」
「あ、おい、佐夜!?」
だがお人好しの塊(?)ともいえる佐夜がそんなので納得する筈も無くどこかに走り去って行き、慌てて覚助も後を追う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「はぁ、はぁ………。せめて一人でも多く助けないと………」
佐夜は今、南の国に向かって走っている。距離的にもこっちの方が近いし、何より東西の国は今戦闘中で話しを聞いてくれる余裕は無いだろうし、北は論外だからだ。
それにみんなはこの世界の住人を助ける事を既に諦めているので当てにならない。
ウホッ?
「ぁ……」
するとすっかり周りを警戒していなかったのか、ゴリラの魔物と遭遇。
「ホーッ、ウホーッ!!」
「やべ!?」
魔物とエンカウントすればどうなるか、一瞬頭から抜けていた佐夜はゴリラ(?)からの先制攻撃に反応が遅れ、間一髪ギリギリで避ける。
「く……っ」
避けた後急いで壁を錬成しゴリラから距離を取る。
「ホワァー!」
「何っ!? うわぁっ!?」
しかしゴリラは全身に気を纏い(?)そのまま3~4層に重ねた壁をクラッカーの様に砕きながら突き進み、最後の壁ごと佐夜を吹き飛ばす。
「かはっ!?」
「ホッホホゥー♪」
そして吹き飛んだ佐夜を追い、
「あ……ああぁ………」
「ウホッ(はぁと)」
仰向けの佐夜の手足を押さえつけ興奮した声を発するゴリラに佐夜は全身の血が引いた。
まさか自分がこんな感じで異種姦されるとは思ってもいなかった佐夜は顔が真っ青になり歯がガチガチ鳴る。ふと視線を下げればゴリラのアレが既にスタンバっている。
※:ちなみに佐夜は現在、男です。男の子×♂です。
これ以上は18禁以上の展開になりそうだな、と佐夜は勝手にみんなから離れた事を後悔しつつ現実逃避する。確かに自分の身に危険が迫っているのに他人の心配してる場合ではなかったのだ。
「い─────」
そして遂に────
「イング───────────ッ!!!!」
佐夜は何故か脳裏に浮かんだかつての親友(?)の名を呼んだ。
「っ、おらぁっ!!」
「ぐぼぉっ!?」
するとどこからともなく誰かが猛烈な勢い駆け抜けて来てその勢いのままゴリラを吹っ飛ばす。
「ぇ………」
もう駄目だと思った佐夜は目を開ける。
「大丈夫か?」
「ぁ………」
佐夜を助け、手を差し伸べてきたのは他でもない─────
「全く、最後まで話を聞かずに飛び出していくとは思わなかったぞ佐夜」
───覚助だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「お前かよ!?」
「急にどうしたリオ!?」
すると同時刻、何故かリオが誰かにツッコミ、ルルセナがビクッとなる。
「普通ここは『イング』が駆け付けて来る場面でしょ!?」
「だから誰に向けて言ってるんだ!?」
空を向いてツッコむリオにツッコむルルセナ。
もう意味が分からない。
最後まで読んだ方、「お前かよ!?」と思いました?
実は本当にイングも投入しようかとも思ったのですが、そう簡単にラブコメなんかさせません!
ではまた。




