第30話 ~その頃・2~
遅くなって申し訳ない。
お盆関係で実家に帰ってました。
おまけに小説のワードもスマホに入っていなかったから実家にいた時は更新できなかったし。
ですが帰って来たのでこれからは休みの間、更新祭りじゃあ~~
といっても今回で6章は終わりです。
7章前にQ&Aと幕章も挟むのでむしろ次回の更新は早くなるかと思います。
「はぁっ!」
「~~~っ、このっ!」
西の国でヒーロー姿に変身した琢磨と蒼太朗(+数名)が西の国で過重労働させられている(異能を持たない)異界人達の現場に押し入り、看守や兵達を相手に派手に暴れまくりながら異界人達を解放していく。
※:この国も異界人に対してやや酷い扱いをしているが北よりはマシ。
そしてその解放した異界人達をある程度纏めて加奈が『転移』で安全な場所まで連れて行き、その後アルゴノートへ転送する。
「いやぁー! 来ないでぇ~~~」
その一方で何故か碌に戦えない癖に戦闘に参加している堕天使のラキエルが剣をブンブン振りながら兵から逃げている。
「何やってんだあいつは?」
「さ、さぁ……。でも放っといて能力を無意識に発動させられるとこっちにも甚大な被害が出るから早めに助けに行くか」
「ああ、回収よろ」
逃げ惑うラキエルを見て呆れる琢磨に蒼太朗は苦笑しながら助けに行く。
「ああ、こちらはもうすぐ全員の保護が完了する。そっちはどうだ?」
≪こっちはたった今南の国に入った所。どうやらもう既に大量の兵や勇者がそっちに向かっているみたいだ≫
「そうか。なら後は上に報告して撤退すればいいな」
この場を仕切っているガレストがスマホで南の国近くに転送されてきている浜谷達と連絡を取る。
≪そうだな。……けどガレスト、本当にこれで良いのか?≫
「仕方ないだろ。流石に世界を丸々救う事なんて我々には出来ないからな」
≪だったら理事長に言って来てもらえばいいんじゃね?≫
「アホか。そんな事をしたら他の世界の管理人共が黙ってないだろ。言うならば『飢えた者達の中の1人に食料を与えるとどうなるか』理論だ」
「へ?(・x・)」
どうやら分かっていない浜谷にガレストが説明する。
要は深刻に困っている人を助けた場合、その光景を見た、もしくは聞いた者達が「自分達も助けて下さい!」と言ってくるのだ。それもほぼ無限に。
それが人ではなく世界版ともなれば『無限』×『無限』=『もう分け分からん数』になり、余程の事情が無い限り、迂闊に他の世界の神が安易に出しゃばると碌な事にならないのだそうだ(by マロン談)。
「神の手を借りずにこの世界を救えるのならともかく、もうこの世界は滅びる事がほぼ確定だからな」
≪ほぼ? 何で曖昧?≫
断言せずにあえて言葉を濁らすガレスト。
「あー、何だ。こういう時こういうだろ?『諦めたらそこで試合終了』?」
≪……それは使い方間違ってるぜ≫
「ゑ!?」
≪……まぁ、何が言いたいのかは何となく分かるけどな≫
要するに神の手を借りない『奇跡』が起きない限り、この世界は明日にも崩壊を迎える。無論この事は異界人及び現地人にも伝えていない。そして佐夜にも、だ。
そしてこの後いくつかの拠点やバラバラに雇われている奴隷の異界人達を解放し西の国の異界人は後、戦争に向かっている勇者達のみとなった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
続いて南の国に入国した浜谷達と男の娘大好き変態紳士ベジターを簀巻きにした状態で合流した東島と寝郎は早速異界人達の保護に努めた。
・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。
2時間もしない内に終わった\(^o^)/。←いや表現おかしい!
「早!?」←浜谷
「こちらの要求を読んでいたかの様にあっさり事が進んだね」←寝郎
もう少し時間が掛かるかと思ったがあっさり終わった事に皆ビックリした。
というのも話は簡単で、協会メンバーがこの世界に来ている事を前にここにいた案内屋の香山は知っていたのでこの国を出る際国王に異界人達を集めておく様お願いしていたのだ。
その為協会メンバーが訪ねた時には既に異界人(個人)の収集が終わっており、後はこの世界で家庭を持った者達への対応だけで済んだ。
正直、次元難民の異界人が異界で家庭を持った場合、異界人だけを元の世界に帰すか家族を離すのを哀れんでこの世界に放置するかの2択なのだが今回の場合、放置=『死』に直結してしまう為、今はある程度誤魔化しつつ家族ごと保護する事になった。
ちなみに異界人の家族の中に亜人・獣人がいる場合は物質界に移住出来ないがアンヴェでは亜人・獣人がいない為今回は心配ない。
ゾクッ───────
「っ!?」
「───っ、段々奴の気配が近付いて来てるな」
すると急に地面から強烈な悪寒を感じた東島がいきなり身構え、簀巻きにされたベジターもそれを感じて眉を顰めて言う。
「奴? 奴って何だ? 地中に何かいるのか!?」
「ぐぉ!? 縛ったまま揺さぶるな! というか近いっ。むさい男に顔を近付けられても嬉しくないわ!」
少し焦ってベジターに問い詰める東島にベジターが悲鳴を上げる。
「……地中というよりは世界の内部、という方が正しいかな。そこにとある異物が寄生していてな、世界を構成・維持する為のエネルギーがその寄生している何かに喰われ続けている所為でこの世界は今も崩壊……貴様等の言い方では『滅落』か、その滅落がドンドン続いている」
「寄生している物? まさかこの滅落はお前達が……?」
「そんな訳あるか。我々はただ単にこの騒動に乗っかっているだけだ。どうせ手の施しようが無い状態だからな」
てっきりこの世界の滅落の原因がベジター達にあると思った東島だったがどうやら原因は別にあるようだ。
「そうか……。ちなみにその寄生している物って何なのか知ってるのか?」
「あぁ、アレはな────」
そこ寄生している物の名前を行った時、東島は絶句した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そしてここは東南地方にある大森林。
ここには魔物から逃げる為迷い込んだ別のハルマ小隊の者達を救出する為に征也達ハルマ小隊と半蔵達機関、正義と愛沙&メメット、そして半蔵に影拘束された筈の椿姫こと足利義輝と清良&詩織(信長)。
救難信号を受けて森の奥まで入り込み、その道中色々あったが何とかハルマ第4小隊の救出に成功(しかし1名は手遅れで死亡)。
その後どうやって戻ろうかと検討し、来た道を戻るかこのまま近くの崖から谷底に一旦降りて地上の大森林を抜けてから地上へ戻るかを多数決で取った結果、一度谷底に降りる事にした一同。何故なら戻る方が魔物とのエンカウント率が高く、同時に人数も多いのでこの視野の悪い場所では全員が全員をカバーしきれないからだ。
───只今、崖を降下中─────('ω')ノ←やっほい
「「ぅゎ、強そうな魔物がいっぱい……」」←愛沙&メメット
「「ふふふ……腕がなるっ」」←椿姫&詩織
「「こりゃ経験値も相当持ってそうだなぁ」」←正義&清良
「は? 経験値?」←征也
「これはゲームでも遊びでもねぇぞ」←半蔵
「若いっていいわね~ん♪」←杏樹
「「「「「………(´_ゝ`)」」」」」←オネエボイスを至近距離で聞いてしまいしょんぼり顔のハルマ小隊男性陣
そして大谷峡へ降りるとそこには地上の魔物とは見るからに違って強そうな魔物がうじゃうじゃいる。各自警戒は怠らないが、少なくとも地上の森林での戦いよりは視野が広いのでこちらの方が戦いやすいだろう。
それにこの大谷峡はまだ調査が終わっていない場所らしいのでもしかしたらここにも異界人がいるかもしれないと東島が言ったからだ。
で、当然この大谷峡のどこかにアニカと新が居る訳なのだがそれは次回以降へ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次は極寒の地、北の国だ。
この地にやって来たのはルルセナとティーナ。そして長距離援護用の義信だ。
正直ここは素人では厳しい事もあって少数精鋭で来ている。
「ちっ、何て扱いだ」
「とても人間がする所業では無いですね」
「異界人が奴隷扱いされている現場はこれまでにもいくつか見ているがここまで酷いとやはり後輩達に見せなくて良かったな」
「……はい。初任務でこんなの見せられたら確実に発狂しますよ……」
そして到着した場所では明らかに西の国より酷い事になっていた。
超過重労働は勿論西の国より酷いのは当然として問題は異界人同士の殺し合いだ。それもわざわざ闘技場で決闘様式で行われていてしかもそれを見て北の国の人達は賭けまでやっている。
ちなみに現在は今、多くの騎士や兵、冒険者や勇者達が東の国へ進軍しているのだが、こんな時にまで娯楽(?)をやらなくてもいいだろうに。
何はともあれ、当人同士の私怨からの決闘ならばともかく、何の罪も謂れも無い同士が無理矢理戦わされ、傷付き無残にも殺される様は見ていて心が痛む。
そして別の現場では新薬の実験体にされたり、貴族の玩具として弄られたり、更には記憶を弄られて犬などの獣の様な行動を取っている者もいた。当然ここでは異界人に人権など無いだろうし、それ以外の所でも過去例を見ない程人権を無視した非道なる惨劇が繰り広げられている。
ちなみに異界人の首には反逆防止の首輪が付いているので抵抗は出来ない。
「……ティーナ、どうせこの世界はもうすぐ消滅するんだ。多少派手に暴れまくって異界人を回収しても問題無いか?」
「ダメです。………と言いたい所ですがこの国だと結構バラバラに異界人が配置されている上、時間も無い事ですし応援を要請して早急に終わらせましょう。正直私のSAN値が持ちません」
「……私もだ」
2人の対応に応える様に遠くから義信の射撃がどこかの誰かに当たりあちこちから現地人達の悲鳴が上がる。殺してはいないだろうが多分足を撃ったのだろう。
そしてアルゴノートから呼ばれてやって来たのはややバイオレンスな光景に慣れているリオがこの惨劇を見て大きく溜息を付きつつも深呼吸を繰り返しながら異界人の保護を務めた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そして勇者のいなくなった東の国ではイング達が奇襲侵略してきた北の国の者達と戦っていた。
「く……っ。流石北の勇者……。厳しい環境で鍛えただけあって強い……っ」
「……ですが、それ以外は特に強くはないですわね。これなら若干余裕かしら?」
「……エミリア。余裕は油断……。何があるか分からないから注意して」
「わ、分かってますわ!」
そう言われながらもエミリアは飛んで来た矢と物陰に潜んでいた伏兵×2を切り伏せる。結構余裕だ。
ちなみに東の国の住人は事前に協会の者が国王に言っていたらしく、余程の用が無い限り一般人は安全な場所に避難しているので今襲って来る者の大半が敵だと思う(違ったら誤ればいい?)。
で、今はようやく敵の先兵を押し返し、街の外までやって来た。ちなみに他の場所はこの国に残っていた兵や元兵士の老兵。後は運良く街に残っていた冒険者達が守っている。
「って、ちょっ!? 何で私の所にいっぱい来るの!?」
そして案内屋の香山も無理しない程度に援護に回っていたのだが、何故かさっきから不幸にも次々に敵とエンカウントしていき転移で逃げまくる。
「お、おい! そんなに転移しまくったら───」
「え、何だっ………て?」
後先考える暇もなく転移し続ける香山にイングが注意するが時既に遅し。間違えて敵陣のド真ん中に転移してしまった。
「か、カヤマさん、早く転移を!」
「う、うん────ぁ」
「「「あ?」」」
3人が「脱出しろ!」と言うので転移を試みた香山だったが、
「え、SPが切れた……」
逃げ回る時にSPを乱発してしまった所為で肝心な時にSPが切れてしまった。
「はぁあああ!?」
「ちょ、早く助けないと……っ」
「あ、ダメですわ。この位置からですと遠回りしないと」
そして運悪く香山とイング達のいる場所は丁度崖を挟んだ所にいて、香山のいる場所に行く為には少し離れた場所にある橋を渡るか魔法を使って飛ぶしかない。だがこんな状況でも冷静なエミリアと違って仲間が危険に晒されたら冷静さを失ってしまうイングが咄嗟の行動に出る。
「カヤマ、今助ける! 『カゼノコロモ』!」
「え、ちょっとイング!?」
「……あ、ダメ。今跳んだら───」
冷静さを欠いたイングが自身の奥義を使って加速し、崖を渡ろうとするのを2人は止めようとしたが、ダッシュ中に言われても聞こえなかったイングはそのまま崖を跳ぶ。
「────え?」
そして案の定敵の罠に掛かり、前から魔法で大きな岩が飛んで来た。流石に軌道上これを避ける事は勿論加速する為に剣を収めていたイングは飛んでくる岩に対し攻撃手段が無い為、
ガンッ!
「ぐはっ!?」
「「「イング!?」」」
当たり前の様に飛んでくる岩に激突し崖下に落ちる。
「げへへへへ。人の心配してる暇が有んのかぁ?」
「ぁ………」
そして同時に香山の身もデンジャー。
「安心しなぁ。殺さずに手前等は見た所使える奴っぽいから俺の奴隷にしてやるよ」
「な……そんなの嫌よ!」
「……同意。奴隷になるくらいなら死んだ方がマシ」
「ですわ。イングの仇を取るまでは死ねませんの!」
どう見ても騎士じゃないおっさん(見た目盗賊)に嫌悪感を感じた3人は拒否するが状況は最悪の状況に。どんどん敵は湧いてくるしイングは崖下に落ちていった上、今まで気付かなかったがいつの間にかエミリアとマナの周りにも敵が囲っていてどう考えても絶体絶命だ。
「やれお前等。死なない程度に痛めつけてやれ」
「「「「うおおおおおお!!」」」」
「「く……っ」」
多分この場を仕切っているであろうおっさん(なんと北の騎士団長らしい)の合図でエミリアたちの周りにいる伏兵たちが一斉に2人に襲い掛かる。
「げへへ。そんじゃ俺もお前を頂くとしようか。……うぃっく」
どうやら出撃前に酒を飲んでいるらしい。道理で騎士なのに言動がおかしいのか。
「こ、こうなったら自害するしか────」
と、こんな時の為に組織から渡されている『自害薬(劇薬)』を飲もうと口を開ける香山。
「────その必要はありませんわ」
「え?」
ドカッ!
「ぐぇっ!?」
すると突然何処からか聞こえてきた声と共に香山を襲った騎士団長が吹っ飛び、一人の少女が香山の前に立つ。
「無抵抗の淑女相手に大勢で囲んで襲うなんて……どれだけ人として非道なんですのっ。恥を知りなさい!」
そして蹲るおっさんを指差して金髪ロールの少女は言った。まぁ、この時点で誰が来たのか予想出来たとは思うがここに来たのは花蓮。
そして、
ドパァンッ!!!
「「「「「「うおおおああああああああああ!?」」」」」」
「「っ!?」」
2人を囲って襲っていた伏兵たちを吹っ飛ばすゼロの姿があった。
そしてついでに、
「おいさなえ。落ちていったエルフは無事か?」
≪あ、はい。大丈夫です。気は失っていますが怪我自体はそんなに深くはない様子です≫
「分かった。なら治療を終えてさっさとその馬鹿を起こせ」
≪は、はい≫
飛行スキルも持つさなえにイングを回収させたゼロはインカムで指示を出す。
「……おい、そっちの2人。敵じゃないなら助太刀するぞ。当然さっきバカやったアホも回収してあるから安心しろ」
「イングが?」
「……無事?」
ゼロの言葉にエミリアとマナは互いに顔を見合わせ、ゼロに頷いた。
「ったくティーナの奴、人使いが荒い……」
そう愚痴りながらもゼロは久しぶりの戦闘に肩を鳴らしながら銃を装填して構える。
「花蓮、そっちは任せる。しばらく遊んでろ」
「はなからそのつもりですわ! うら若き乙女を襲う不届き者は私が滅ぼしますわ、覚悟なさい!」
「……無茶はすんなよ」
ややフラグを立てつつある花蓮にゼロはこれまたテンプレギリギリの台詞を吐いて2人と合流した。
その後、復活したイングも加え、北の国の連中を完全に追い返すのに3~4時間はかかったが、ゼロが加わった事でそれほど手間は掛からなかった。単純に数の多さで掛かった時間である。
ちなみに、本当はゼロ達は西の国の方で南の国から来るであろう軍隊を出迎えていたのだが、そこはユフィと3組の生徒達だけで充分らしいのでここに急遽転送で来たらしい。急いで駆け付けてきたのでゼロの持ってきた(新・旧)弾薬の殆どが西の国に置きっぱなしになっているのだが、これはこれでまた後で面倒な事になるのだがそれはその時に話そう。
「あーたたたたたたたたたたぁ!!!」
どうでもいいが花蓮。女の子が百裂拳は止めた方が良いかと思うぞ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そして最後に中央平原。
「みんな~! 次の曲いっくよぉ~~♪」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおっ!!!」」」」」
血と負の感情が散乱するであろう戦場の地で何故か佐夜がライブを行っていた。
というのも話は数分前まで遡り、東と西が戦争している中、良いタイミングで勇者達を回収しようとタイミングを計っていた一行だったが、時は虚しく過ぎていき、このままでは全ての勇者を回収する前に東と西の援軍が到着するのが先になるであろうゼクターの判断で最初は強行突破してでも勇者を回収する手筈だった。
だがしかしいくらこの世界がもうすぐ滅落するとはいえ進んで現地人を殺しに行く様な真似は出来るだけしたくないと佐夜が提言した結果、何故かこうなってしまったのだ。
(何でいつもこうなるのさ………)
笑顔で歌いまくる佐夜は心の中で盛大に溜息を付く。
言わずもがな佐夜の歌には妙に皆を魅了する様な謎の力も有る。でもこれ、異能でも才能でも祝福でもない様で、何処で得た能力なのか神であるマロンでさえも分かっていない。恐らく神と同種系統の能力だとも思われるが佐夜は人間なのでその亜種系の能力なのだろう。
※:獣人が基本的に人間より身体能力が高い様な感じなアレ。
「oh-、良い感じで皆佐夜の方に注目してるなー」←マック
「ホント、こうしてみると佐夜っちって何者って感じだね」←優李
「少なくとも男の子じゃないわよ。アレは」←詩紗
「いやいや。佐夜さんはちゃんとした男の人ですよ! ……多分」←陽菜々
「多分かい」←覚助
高台に設置した特設ステージ(ゼロ&リオ製作)で踊りながら歌う佐夜を見て少し離れた場所から一同が言いたい放題言っている。
シュン────
「……お前等、何ボーっとしてんだ?」
「わっ、急に現れないでよ月っち。ビックリしたぁ」
すると(勇者確保の)応援に来たルナにジト目で見られる。ちなみに月と一緒に重貴も来ている。言わずもがな説得のために(一応死んだときの為『神玉』を借りている)。
「ほら向こう見てみろ。ゼクターせんせーが睨んでるだろ。佐夜が気を引いている内に捕縛しないとまた怒られるぞ」
「うゎ、怖っ。雰囲気が怖!?」
3組の面々は多少慣れているとはいえ初見の重貴にはゼクターがマフィアか某・スナイパーにしか見えない。
「んじゃそろそろ行きますか!」
「Aー。何かずっと佐夜の歌を聞いていたい気もするがこのまま時間が過ぎて援軍が来てしまったら俺等が殺される。教師に」
「ってヤバい! 向こうに東の援軍が来ちゃった!?」
「急げ急げ!」
「確保したらすぐ呼んでくださいねっ」
ぐずぐずしている内に本当に援軍が来てしまった為、一同は慌てて戦場に降り立つ。先までの死地状態と比べたら兵達や勇者は皆佐夜の方に意識が集中しているので後は不意打ちや罠に警戒しつつ、説得や、やや強引にでも勇者を捕縛すればおK
。
「みんな、早く終わってね~~♪(色んな意味で)」
「「「「サヤたーん!!」」」」
歌に乗せてつつ佐夜は羞恥心で発狂しそうな精神を何とか抑えながら皆に早く終わる様に訴えた。
ちなみに佐夜の現在の恰好は以前の改造ブレザー(アイナ作)ではなく、ユフィが作った特注のドレス(特殊技能搭載付き)を着ているので最近益々佐夜の乙女化が進行しきつつあるが佐夜本人はまだそれに気付かない。
7章はサクサクと進められたらいいなぁ。それさえ終われば日常編が待っている~。
ではまた。




