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異世界無双禁止規定(ステージ オブ グラウンド)『緩』 ~歌姫神と称された少年のあれこれ~  作者: 浅葱
第5章 ~学園狂想曲(スクールカプリッチオ)~
130/241

第16話 ~クラス対抗模擬戦・Part6 決勝前(短)~

今回は決勝前という事で区切って短くしました。

まぁ、単純にまだ決勝の話の編集が終わって無く、今日中に終わりそうになかったのでとりあえず決勝前で区切りました。


「きゃああああああああああああああああああああ───っ!?」

「あ、やばっ、愛沙!」

「はいはい」

 完全に倒す為とはいえ、マックの『ラグナ|(小)』でカプセルを破壊し、その直線上直撃で受けたアラベラが気を失って落ちてくるのを見て正義が愛沙に指示を出す。


 ピー!!


「ここで試合終了ー!」

「「「「「「あ………」」」」」」

 落下してくるアラベラを愛沙が魔法でキャッチした所で試合終了のホイッスルが鳴り、マック達と正義達は互いに顔を見合わせた。というのも元々、佐夜の提案として『先に魔族を早めに倒してから決着を着ける』という約束をしていたのだが、魔族──アラベラを倒す時間でギリギリだったらしい。

 そして時間切れという事は現在、最も生き残っている人が多い組(チーム)の勝利となる訳で───


「勝者──『B組・aチーム』!!」


 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!


「「「はぁ?」」」

「「ゑ?」」

 観客達の歓声を余所に当の本人達は「何故!?」と言わんばかりに声を上げた。


「えっと……みんなゴメン……」

「加奈?」

 すると最後に集合してきた加奈が申し訳なさそうに声を掛けてきて優李が首を傾げる。


「さっき最後に私、この子に吹き飛ばされた時、ジュエル(これ)割れちゃったの……」

 と、加奈は割れたジュエルを見せながら申し訳なさそうに言う。

「え、でもこれで3対3でしょ? それなのに何でボク達が負k──」

「それは私のも割れてるからよ優李」

「e──えええぇぇ……」

 優李の反論を愛沙が遮り、優李は尻すぼみした。


「それが割れたのってアラベラ(こいつ)が流星(メテオ)もどきを放った時か?」

「うん……。結界魔法の直っていない部分を私の魔力で直接結界が壊れない様に維持していたんだけどその所為で結界へのダメージがジュエルに伝わって壊れちゃってたの」

「なるほど、展開したままの状態ではなく、展開後もそのまま結界と魔力をリンクしてしまったが為にそうなったって訳か」

 正義に割れたジュエルを見せて困り顔の愛沙。


「って事は事実上B組3人、D組2人って事で人数の多い俺達の勝ちっって訳っかっ」

「な、何かそれ納得いかないっ」

 何はともあれB組の勝ちが決まり、マックが「やれやれ疲れたZE」と言わんばかりに肩をバキバキ鳴らし、優李はその結末に納得がいかない様だ。


「さ、佐夜っち!」

「『っち』!?」

 だがどうやってもB組の勝ちは確定しているのでその代わり優李は佐夜を呼ぶ。それも何故かあだ名で。


「今回は貴女の策略に乗って負けてしまったけど───」

「策略言うな。つか人聞きが悪い……」

「今度は負けないんだからねー!」

 と言いながら走り去っていった。


「Ah? こういうの何て言うんだっけか? 負け犬の遠吠え?」

「……違う様で意味は合ってる気がする……な?」

 そんな優李を見てマックと健太がイミフな会話を広げていた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「やったー! さやや、おめでとうっ」

「おめでとうってまだ決勝が残ってるだろ……ってどこ抱き着いてんだよ!?」

「はふふふー(下腹部ー)」

「そんなとこで喋るなぁー!」

「ふがふが……」

 闘技場を後にすると出待ちしていたリオに抱き着かれる佐夜。


「ぷはっ。いやね、さややがあの時健太(タッキー)に代わって参入しなかったら確実に敗けていたからねー。会場にいた他の人達もみんなそう思っていたらしいよ?」

「そうなのか?」

「そうだよ。だってあの場に残ってた人で地面を掘り起こせる人っていなかったでしょ? 勇者じゃ一部しか掘れないだろうし時間が無いし」

「まぁな。だから俺が入った訳なんだけど」

 他に全地面を堀り起こせる人は黒魔法使いのメメットとか高火力持ちの月(るな)もいたけどゴーレムが出現する前にリタイアしてしまっていたから已む無く佐夜が参入したというのが今回の作戦だったのだ。


「何はともあれ、次はいよいよ決勝だよさややっ(ふんす)」

「ああ、最後は誰と当たるのかな?」

「あ、それはもう決まってるらしいよ」

「へ? 情報早いな」

「そりゃね。後の2チームは普通に5人以上KOして勝ってたらしいし」

「で、そいつらは何組のチームだ?」

「っとね───」

 佐夜は自販機でジュースを買いながらリオに聞き、リオがスマホを取り出すと、


「あら、佐夜さん。2回戦お疲れ様です」

「あ、リアさん」

 そこにウサ耳美少女リアが現れた。RPGで言うとエンカウント。いや、魔物じゃないし。


「無事(?)2回戦も勝ったそうで何よりです」

「ありがと。それでリアさんとこのA組は?」

「勿論2回戦も勝ちましたよ。なので決勝は佐夜さん達のチームと当たりますね」

「やっぱり? じゃあ決勝はお手柔らかに──」

「いえ、やるからには全力で叩き潰しに行きますっ」

「鬼ですかっ!?」

 忘れてた。この人、世界破壊者(コードブレイカー)『四月朔日 剛』の一番部下だったわ。真桜の時も全力で追いかけられたし……。


「じゃあ、佐夜さん。明日に備えて英気を養って下さい。では」

「うん、また明日」

「じゃねぇ~」

 リアも自販機でジュースを買い、そのままそこで別れた。


 その後、リオを見つけて強襲してきたチャアとそれを撃退するリオとでちょっとした争いもあったが、佐夜の通報でヴァンが駆け付けてきて騒ぎは収まった。

 リオとチャアはヴァンの拳骨にてタンコブ出来ww(笑)。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ぶ~、隊長のバカ。リオの所為じゃないのにー」

「最初はそうでも騒動を大きくしたのはお前の所為でもあるだろうに」

「だって~」

「はいはい。分かったからいちいち抱き着くな」

 帰宅後、風呂に入り、まだ拳骨された頭が痛いのか頭を擦りながら愚痴るリオ。


「そうだ。お前とチャアの騒動で有耶無耶になってたけどもう1チームは何組だ?」

「んん? えっと確かZ組。魔族チームだよ」

「おいまたか……」

 ベットでゴロゴロしながらスマホを見て言うリオに佐夜は溜息を付いた。リオがどうのこうのではなく、2回戦で変な戦いをしてきた魔族とまた戦うのかと思ったからだ。

 ちなみにゴーレムを出してきたアラベラはまだ『ラグナ』の影響で目を覚ましていないらしい。マックによると、

「『ラグナ』は一応『光属性』での攻撃だから『魔(闇)属性』の者にはキツイだろうさ」

 と、「少しやりすぎたか」みたいな顔で頬を掻いていた。


「ねぇさやや。一応今日の模擬戦での試合動画とかもUPされてるけど見る?」

「んー。……いや見ないでおく。変な知識や先入観持ってたらいざという時に動けなるっぽいからな。相手の動きとかそういうのは多分マック達もネットで見てるだろうし」

「そだね。……あ、でも戦国組はどうなのかな?」

「椿姫さん達?」

「うん。ここに来て3ヵ月は経ってるけどもうネットとか見れてるのかなぁ?」

「……また『曲者めっ』とか『天誅』とか言って画面壊してなきゃいいけどな」

 テレビの無い世界の住人にとって「箱の中に人が!?」は鉄板ネタ。その箱を壊すかどうかはまた人それぞれだけど。


「んじゃさやや。明日に備えてもう寝よっか♪」

「……それはいいが何で俺のベットに入ってくる?」

「SO・I・NE☆」

「I・RA・NA・I★」

「Booー」

「ええい、色々面倒くさいわっ」

「わぁー」

 割と粘着キャラのリオを何とか引き剥がそうとするが、今日あれだけ試合したので体力が持つ筈も無く、すぐに色々諦めた佐夜はそのままリオと一緒のベットで寝た。勿論R-18要素はありませんし、両方とも男(の娘)です。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ふんっ、ふんっ」

 そしてその頃、とある鍛錬所では一人の魔族生徒が黙々と筋トレをしていた。


「よ、精が出るなリョグ」

「……お前かシバタ」

 そこにシバタという魔族(こちらも生徒)がやってきて、筋トレをしていたリョグという生徒が嫌そうな顔をする。


「明日は決勝だと言うのにそんなに身体を酷使していいのか?」

「良いも何も俺の勝手だ。お前こそ明日への準備は完了したのか?」

「モチ。俺等Z組、魔族組の勝利は変わらんさ」

「……それはどうかな。勇者どもと我らのもう一つのチームを退けた連中はともかく、亜人のチームは手強いとみるがそれも問題は?」

「無い。そもそもこれは模擬戦。ジュエル無しでの生き死にの死合いならともかくジュエルへのダメージ破壊で勝てるのならこれ以上俺にとって有利──いや独壇場だな。多分お前の出番は無いと思え」

「……そうなるといいんだがな」

 ドヤ顔で去って行くシバタにリョグは持っていたダンベルや重りを外し、シャワーを浴びる前に財布に入れていた写真を取り出す。


 そこには一人のアイドル的存在の生徒が写っていた。

「待っていろ。俺達はこの模擬戦に勝ち、必ずお前を手に入れるっ」

 そしてリョグはそのアイドル的生徒がリリースしているCDも取り出しCDプレイヤーに掛け、音楽を聴きながらシャワーを浴びていた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「うひぃっ!?」

「ん…んにゃ? どしたのさやや?」

「い、いや……何か変な寒気が……」

「んあー……多分どこかの誰かがさややの写真を見てイケナイ事、してるんじゃないかな? かな?」

「い、イケナイ事って?」

「んふふー。言わせないでよそんな事(ニヤニヤ)」

「はぁ、今更だけど歌なんか歌うんじゃなかった……」

 ともあれ悩んでも何の解決もしないので佐夜は明日に備えて再び眠りについた。


次回は遂に決勝。正直早めに終わらせて次に進みたいのですが多分2話くらい続きそうです。

次回は11/23~24更新予定です。

では。

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