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異世界無双禁止規定(ステージ オブ グラウンド)『緩』 ~歌姫神と称された少年のあれこれ~  作者: 浅葱
第5章 ~学園狂想曲(スクールカプリッチオ)~
129/241

第15話 ~クラス対抗模擬戦・Part5 共闘~

すみません。時間内に間に合いませんでした。構成を考えている間に寝落ちてしまいまして(言い訳)

と、とにかく、どうぞ。急いで仕上げたので誤字、表現間違いがあるかもです。


 時間は少し戻ってアースゴーレムが出現した時、


「な、何なんだあの土傀儡(どくぐつ)は!?」

 結界の外で待機していた詩織(信長の事)が初めて見るゴーレムを見てビックリしている。つか傀儡て……多分人形って事なんだろうな。

 そんな異世界のモンスター(?)を初めて見る詩織に佐夜は簡単に説明した。といっても佐夜もあの土砂で出来た奴は初めて見る訳なのだが。


「にしても腕を斬っても縦に割っても倒せないとかほぼ無敵じゃないか」

「いや無敵ではないだろう。時間さえあれば倒せなくはない」

「……そもそもその時間すらもう殆ど無いんですけどねー」

 残り7分弱あたりで急にあんな物出てこられても考えてる時間や手段が足りない。


「って……ん? 縦に斬っても倒せない?」

 と、ここで佐夜はある事に気付いた。

「どうした佐夜?」

「ん? ああ、ちょっと考え事……」

 佐夜の様子の変化に気付いた詩織が声を掛けるが佐夜は既に思考の海に潜っている。


「あ、ああ~。そういう事か」

「そういう事とはどういう事だ?」

「えっと……ちょっと思いついた事があって……。あ、健太が───」

「ぬ?」

 何か思いついた表情を見せる佐夜に詩織が尋ねるのと同時にゴーレムにふっ飛ばされた健太が佐夜達のいる場所まで飛んできた。


「健太、俺と代われ!」

「ぐ……っ。代わるのはいいけど勝てるのか?」

「多分な。俺の予想が正しかったらすぐに終わるかも」

「……なら後は頼んだ」

「何の策があるのかは知らぬが負けたら承知せぬぞー」

「おー」

 ヘロヘロの健太と詩織の応援を後に佐夜が闘技場に入った。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あ、貴女。どうして……」

 再びピンチになった優李を庇いつつゴーレムの腕を分解した後、後ろで膝を着いていた優李に声を掛けられる。


「どうしてって危なかった……から?」

「いや死ぬ程の危険は無い……って言うかボク達、敵同士じゃない」

「そりゃそうだけどさ、君達もマック達もみんな、あいつに無双されてやられそうだったからつい手が出ちゃったっていうかなんて言うか……」

「貴女って人は……で、こんな状況で来たって事は何か勝算があるって事でおK?」

「まぁ…な。確信はないけど俺の考えが正しかったら恐らく……」

「恐らく?」

 そこまで言って佐夜は優李に耳打ちしようと口を近付ける。


「ひゃん!?」

「うわっ、何?」

 すると何故か優李から艶声が出た。

「ご、ごめん。実はボク、耳が弱くて……」

「そ、そっか……。でも今はそんな事言ってる場合じゃないっての。(ごにょごにょ)」

「う、うん……んん~~っ(悶え)」

 萌える優李の耳に無理矢理耳打ちして佐夜は自身が思いついた事を話す。つかちゃんと聞いてるかこいつ?


「───だから俺が合図した後、正義と一緒に───ってちゃんと聞けよ!?」

「~~~~っ(悶絶)」

 あ、やっぱちゃんと聞いてないなこいつ。つか動けなくなってどうする!?


「と、とにかく、合図があるまで脱落するなよっ」

「あ、ちょっと───」

 何故か引き留めようとする優李を置いて、佐夜はゴーレムの腕が再生するまでの間、マック達や正義達の所にも周り、自身が考えた作戦を伝える。




「ふぅ……まさかあの一瞬であれほど分解されるなんて思わなかった。おまけに何故(・・)か中々上手く再生できなかったし」

 そしてようやくゴーレムの腕を再生し終えたアラベラが一息ついた。というのも先ほどまで一瞬で回復できた筈の腕が佐夜の錬成術の影響を受けた所為で一時的に上手く再生出来なかったのだ。身体も大きいゴーレムなので片腕だけではバランスが取れず、分解された腕を再生し終えるまで動く事が出来なかったらしい。


「けどもう同じ手は通用しないよっ………って、あれ? 佐夜はどこに?」

 ゴーレムの腕を再生している間に佐夜の姿を見失ったアラベラは周りを見渡す。

「あ、いた。……もう時間も無い事だし、このまま仕留める!」

 と、佐夜がマック達と一緒にいる所を土弾で倒す為、大量に発射する。


 試合時間残り4分弱─────


「───分かった、このままじゃ埒が明かないから今回は全部お前に任せる」

「ん。マックも途中でやられるなよ」

「佐夜よりは頑丈に出来てるから大丈夫だ」

「何その根拠? ─────ん?」

「うをぉっ!?」

 最後に佐夜はマックの下に来て作戦の説明していると上から横から土の塊が飛んでくる。


「こんな物──『物理障壁』!」

 一瞬マックが土弾を狙撃しようとしていたが、こんな所で無駄な体力を使わせる訳にもいかないのでここは佐夜の錬成術で土の壁を作って防ぐ。


 しかし、

「甘い、甘すぎるよ佐夜。炭酸水に蜂蜜入れる位甘いよ!」

「だからた例えが間違ってる────って、うぐぁっ!?」

 佐夜が土弾を防ぐ為に作った物理障壁。その素材は土(・)で出来ているが錬成術で強度を高め防ごうとしたが、相手も土を操る術がある故、1度目ならまだしも2度目ともなるとそう簡単に防げるわけも無く、佐夜は自分で作った土の障壁が変化した特大の拳(こぶし)に殴られて吹っ飛ぶ。一応両手をクロスして防御したが、いきなりだったのでバックステップで衝撃を殺す事も出来ず結構ダメージが入り、ジュエルが一気に青からオレンジにまで変化した。


「一体何を企んでいるのか分かんないけど、今のアタシとゴムちゃんには時間内には勝てないよ!」

「く……っ」

 ゴーレムの中から聞こえてくるドヤ声に膝を着いた佐夜が睨み付ける。


「折角来たところ悪いけど……これで終わり──『土砂(アース)あられ(メテオ)』!!」

「っ!!?」

 そしてアラベラの声がするゴーレムの姿がスッと消え、


 ドドドドドドドドドド──────


 と、闘技場全体(・・)に流星(メテオ)もどきが降ってきて皆を襲う。流石に本家の流星(メテオ)魔法に比べたら殺傷力は低いが、それでも時間稼ぎと目暗まし、そしてジュエルを割るくらいの攻撃力はある。

 そしてその攻撃が1分位続き、ようやく攻撃と視界が晴れた。


 この時点で残り時間は2分を切る────


「けほっ、けほっ………」

「……へぇ、まだジュエル割れてないんだ。しぶといね」

「そりゃあな……」

 土を利用しての防御や回避は出来ずとも、空気や水銀を使った回避は可能なので何とかジュエルの色を赤色にまで抑えることが出来た。


「でももうこれ以上防ぐ事は出来ないでしょ。『アーs─────」

 だがそれを見てアラベラは止めと言わんばかりにもう一度術を発動しようとした。その瞬間、


「────やっぱりな!」

「っ!?」

 方膝を着いた佐夜が俯きながらも突如大きな声で何か言うのでアラベラは思わず術を中断した。


「腕はともかく身体を半分に真っ二つに斬ってもゴーレムの中には誰も居なく、ならばゴーレムの外で遠隔操作していると思ったんだけど、それもさっきの全体攻撃時に『迷彩術で隠れている』という候補が外れた。─────だったら残っている場所ってもうここ(・・)しかないだろっ!!」

「しまっ───!?」

 つまり佐夜が導き出した結論はこう。

 あのアースゴーレムの中にアラベラはいない事を前提として、迷彩術で隠れている、もしくは割と見落としがちで安全な場所にいるんじゃないかと、そう思ったのだ。そしてあの流星(メテオ)もどきが闘技場全体を襲った時、もし地上にアラベラがいた場合、己もダメージを喰らうのに躊躇いも無く攻撃した事。もしくはメテオもどき時に何か防御策があったとして展開しメテオを防いでいたとしても、その時佐夜は周りを見ていたが、自分達以外の何者かが術を展開して防御している様子が全く無かった事から佐夜は『アラベラは地中にいる』と確信したのだ。

 で、地中に潜った相手を引き摺り出すには自分以外に適任者はいないだろうとも。他の人では考え付いたとしても掘り起こすまでにやられてしまう危険があるからだ。


 そして自分の仮定が正しかったと言わんばかりに佐夜は残りの魔力を両手に回し、錬成術で思いっきり地面を叩いた(・・・・・・)。


 その瞬間─────


 ──────────っ


 地面は大きく抉れ、土砂が闘技場全体を巻き込んで上空に舞い上がり、その場にいた佐夜達7人とゴーレムは大きく空いた地中に落下し始める。


「────あ、いた。あそこっ!」

「っ!?」

 そして佐夜の作戦提案を聞いた皆のうち、優李がアラベラ───というより不審なカプセルを発見した。恐らくその中にアラベラとゴーレムの核が入っているのだろう。


「あ、拙(まず)いっ。向こうもこっちに気付いて更に地下に潜る気だ!?」

「っ、それなら私に任せて!」

 すると向こうもこちらに気付いたのをマックが察知し警告すると、カプセルから一番近い加奈がカプセルに急接近する。


 そして、

「『瞬間移動(テレポーテーション)』!!」

 アラベラ(とゴーレムの核)が入っているカプセルに手を置き、加奈ごとカプセルがその場から消え、地上、ではなく空中に出現した。

 ちなみにこれは単純に作戦ではなく佐夜が地面を抉った所為でどこまでが地上だったのか加奈が分からなくなっただけである。


「今だみんな、もう時間が無い。一斉に叩くぞ!」


「「「「おう!」」」」

 そして残り時間が1分を切ったタイミングで皆が一斉に地上へ駆け(飛び)あがる。


「な……舐めるなぁー!!」

「きゃあ!?」

「加奈!?」

 そして空中に持って行かれたアラベラも最後の手段として地上や宙に舞っていた土砂をゴーレムの身体に使用し、アースゴーレムではなく、通常のストーンゴーレムになった。その際、土砂によって加奈は吹き飛ばされて結界に激突する。


「あれだけ散々踊らされたんだ。優李、一気に行くぞ!」

「ええ、加奈の仇の分も一緒にね!」

「いや、勝手に殺すなよ……」

 佐夜のツッコミを余所に勇者の2人がゴーレムに突っ込んで行く。


 GOOOOOOOAAAAAAAAAAAAA!?


 そして先ほどの実体の無いアースゴーレムの時とは違い、ガンガンゴーレムの身体を削っていく2人。

 そして、

「「これで───」」

「終わりじゃ!」

 正義と優李の下方から上方に向けてのクロス斬りに加え、今まで気を溜めていた椿姫による『兜割り』により、


 バキンッ!


 遂にストーンゴーレムの身体が砕け中のカプセルが現れる。しかしまだカプセルには3人の刀傷しか入っておらず、中のアラベラとゴーレムのジュエルは未だ青状態。

 更に攻撃行動を終えた3人は既にアラベラから離れており、再び攻撃に移るには少し遠い。


 そこで最後にこの人の出番、

「やれやれ、佐夜がいなかったらホントに俺達負けていただろうな。って事でこれで終わり(チェック)だ。『ラグナ|(小)』!!」

 と、最後に大銃を構えていたマックによる光線『ラグナ』にてアラベラのカプセルが光線に貫かれ、


「きゃああああああああああああああああああああああああ!?」


 中にいたアラベラとゴーレムのジュエルを一気に破壊した。



 ビー。


「ここで時間切れ(タイムアップ)!」

 そしてZ組最後の2人(?)を倒し終えた所で試合終了のブザーが鳴った。


 さて勝者はどちらの手に?



次回も少し構成を考えたいので次回の更新は11/18~19になるかと思います。

そろそろSSとかリオを出したいですね。おふざけキャラが欲しいです。

では。

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