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第18話 ~帰属への道のり~

今回は短めです。後、後付け編集でSSも追加しました。

「な…なるほどねぇ」

「あらあら~」

「はー、そんな事があったんだね……」

 佐夜のEカップの胸を見て暴走し、我を忘れた男の娘達(リオとルイ)に全力で佐夜の胸を揉みまくる凌辱(ある意味18禁)している間、ニケと陽菜々、ユフィの三人は舞華に(もう何回目かの)事の展開を伝え、ニケは額を押さえて呆れ、ユフィは頬に手を添えて何故か笑い、陽菜々は唯々感嘆していた。

 ちなみに佐夜がリオとルイに凌辱されている間、良心のある男性陣(ヴァン、正義、勇治郎)は耳を塞いで別の方を向いているが残りの野郎共(やすし、グラス、義信、ベリアル)は復活したが、戯れている(?)3人をガン見しながら鼻血を垂らしている。出刃亀(でばがめ)め。ついでに言うと剛は完全ノータッチ。


「ふぅ、スッキリした♪」

「満足満足~♪」

 他の者への説明が終わった所でリオとルイが満足した表情で戻ってきた。心なしか顔がツヤツヤしている。ナニやってたんだこいつ等?


「佐夜、大丈夫……?」

「……………(死)」

「ダメじゃ、返事がない。唯の凌辱された少女じゃ」

「……そうね。これはもうダメね」

「少女じゃ……なぃ(がくり)」

 リオ達が去った後に心配してきた愛沙と真桜が恍惚の表情で悶え死にしている佐夜を見て首を横に振って匙を投げた。


 その後、佐夜をガン見していた野郎共を引っ叩いて正気に戻し、物質界での事後処理を協会機関メンバー総出で行った(これ以上ゲストである佐夜達に仕事はさせられない為)。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ふぅ」

 自分に割り当てられたホテルの部屋に入り、佐夜はポニテを解き、ドサリとベットに仰向けでダイブし溜息を付いた。


「はぁ~、今日はマジ色々ありすぎて超疲れたぁー」

 と、腕で目を覆いながら独り言で愚痴る。


「……で、本当に明日には元の身体に戻るんだろうな──『美里』さん?」

(多分ね。今回は私が憑依してた時間が短いからすぐに元の身体に戻るって協会のトップの人が言っていたじゃない)

「そりゃ確かにマロンさんはそう言ったけどさ。現に俺に憑依してた人にも確認しないと安心できないって」

 すると突然佐夜が自分の名前(みょうじ)を言い出すと、右手に付けている『刻詠の腕輪』から自分と同じ姿をした者が佐夜の上空に現れて会話をし出した。言わずもがなこの佐夜と同じ姿の女性(・・)の正体はやすしの亡き嫁『喜屋武美里』であり、腕輪にその魂を宿した本人である。

 

 ヴァン達協会メンバーと勇治郎達機関メンバーが各地で事後処理を行っている間、佐夜達次元迷子と世界破壊者&同伴者達は再びミシバイクロの5つ星ホテル『ロワイヤルホテル』で待機する事になり、他のみんなはそれぞれレジャーで楽しんだり、部屋で休んだり、お土産を見たりと色々と楽しんでいる。

 そんな中、佐夜はロビーで待っていたマロンに捕まり、佐夜の身体の変化の説明や、『刻詠の腕輪』に宿っている美里の魂の常時具現化(いつでも表に出られる様に調整)を行ってもらい、マロンと(途中から会話に参加していた)美里との会話を終えて先ほど割り当てられた部屋に来たのだ。


「つかよ。舞華達から話には聞いていたけど何でやすしさんに『美里本人』じゃなく『美里の残留思念』って伝えたんだ? 死んでいるとはいえ自分の愛した人がまだ存在している事を知ればやすしさん、絶対喜ぶだろ?」

「……貴方馬鹿ね。そんな事あの人、やすしに言ってみなさいな、絶対貴方殺されるわよ。魂が抜けて空いた身体に私を入れて復活させようとして、ね」

「あ、あはは、そんな馬鹿な……」

「そんな馬鹿をやりかねないのよ、やすしは。貴方に憑くまで表に出られなかったけど意識自体はあったのよ私。で、私を蘇らせようとやすしは過去に色々と馬鹿をやらかしているのも見ているから今回こうして私はやすしに本人じゃないって事を言ったの。これ以上馬鹿な事をしない様に、とね」

「馬鹿な事って……過去に一体何をやらかしたんだあの人?」

「そ、それは……知らない方がいいと思うなぁ………」

 美里が何度も言う『馬鹿な事』発言にやすしが過去に何をやらかしたのか非常に気になった佐夜だが美里は口をモゴモゴして結局言わなかった。


「そ、それよりも佐夜。問題は貴方の方よ」

「ん?」

 幽霊なのに佐夜の横に寝転んだ美里が佐夜に問う。


「協会の人やグラスが言っていたじゃない。貴方の元いた世界の座標が分かったって」

「ああ、それか……」

 実はヴァンとグラスが事後処理に行く前に、佐夜にそう告げていたのだ。ヴァン達は佐夜の持つ情報から地道に探り出し、グラスの方は前に佐夜の世界に行った時の座標の経歴(ログ)を探していて、偶然にもこの両者が正解を導き出し、佐夜の元に来て説明を始めたのがほぼ同時だったのがちょっと噴いた。


「この世界での事後処理が終わり次第、俺を元の世界に還すんだとよ」

 そう言いながら佐夜はゆっくり目を閉じる。


「佐夜、貴方はそれでいいの?」

 そんな佐夜に再び美里が問う。


「いいのって何が?」

 美里の問いに佐夜はやや苛立った感じで返す。


「還るって事はつまり、もう協会や機関の人達とはもう会えないって事でしょ? 貴方は本当にそれでいいの?」

「……いいも何も、元々俺や正義達みたいな『次元迷子』は基本元の世界へ還すのが協会機関───世界を管理している者の義務だろ。ここで俺が別れが寂しいからって我が儘を言って残る訳にはいかないだろ……」

 美里の問いに佐夜はそう言って横を向き、会話を強制的に終わらせ無理矢理寝た。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 一方、今回あまり戦っていない愛沙と真桜は再び、ホテルのプールスパレジャー『HUROBA』へとやって来て剛の部下であるチャア達と一緒に色んなスパを楽しんでいる。ちなみに正義も一緒にプールへとやって来たのだが、正義は今回、結構戦って体力を消耗したのか一回泳いだ後、ソファーで寝てしまっている。


「のう、お姉ちゃんや。佐夜を誘わなくて良かったのかの?」

「本当は色んな意味で誘いたかったんだけどね。でも佐夜は今回、正義と同じで戦い疲れているだろうから部屋で休ませたかったのよ。無理は肌に良くないからね」

 流れるプールでプカプカ浮かびながら愛沙は浮き輪で浮いている真桜にそう返す。

 ちなみに『色んな意味で誘いたかった』という意味には、佐夜の女性化によるEカップの秘訣を知りたかった愛沙である。後、女の子になったのだから男子更衣室が使えない佐夜が女子更衣室に入った時の佐夜の反応が見たかったというのもある。


「それにあの子、ここの事件の処理が終わったら元の世界に還らされるみたいだからね。少なからず動揺している状態で誘えないわよ」

「……そうじゃのう。まさか突然の別れ通告をされるとは予想しとらんかった」

 佐夜がヴァンとグラスにそう通達されていた時、愛沙達もその場にいたので当然聞いている。


 ちなみに愛沙達3人の場合はというと、愛沙と正義は送還術で還す事が可能なのだが真桜の場合、現地での先代魔王の魂と融合してしまっている所為で送還術で返す事が出来ない上、例え還したとしても魔王の力は消えない為、色んな世界の悪者に狙われる可能性があるので真桜は協会が預かる事になった。なので愛沙と正義も真桜の保護者として特例にて真桜と一緒に協会預かりになったのだ。

 しかし佐夜は違う。送還術で還す事が出来ないのは真桜と同じなのだが、真桜とは違い魔王の力は無い上、錬成術や異世界での事情事態を佐夜の記憶から消去することが可能な為、佐夜は元の世界に還す事が決まったらしい。


「ま、今日の所は休ませてあげて佐夜とは明日遊ぼう」

「じゃの。多分明日辺りが最後じゃと思うしの……」

 そう言って2人はチャアが滑りまくっているスライダーの方へ歩いて行った。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「う~ん………」

 そしてもう一方、浅い眠りから覚めた舞華はフラッと立ち寄った土産店が並ぶ街路にある食べ物系ではない土産屋で色々と物色している。

 土産というのも舞華の場合、元の世界には帰らない事が本人の希望もあって決定し、舞華は『機関』での所属が決まったらしい(勇治郎談)。

 という事は元の世界へ帰らなくてはならない佐夜とはここでお別れになるので舞華は何か思い出になる様な物を探していたのだ。


「あら? そこに居るのは舞華さん?」

「ん、リアさん何でここに? プールに行った筈じゃ?」

「貴女こそ部屋で寝ていたのでは?」

「あはは、少し寝たら変に目が覚めちゃってて……(てへり)」

「そうですか。私はちょっと……泳ぐ気分にはなれませんでしたので」

「……もしかして佐夜関係?」

「……貴女も?」

 リアの問いに舞華は黙って頷く。


 リアは勿論世界破壊者(コードブレイカー)である剛について行くわけなのだが、世界破壊者の剛は一時的に協会への預かりとなり、そこで亜空間や異世界を自由に移動できる『異世界旅人(トラベラー)』のライセンスを取得する事になっている。

 その為リア達はこの後、佐夜や舞華、愛沙達とは一足先にイニシエに向かう事になっているのでチャア達が楽しんで協会の人が迎えに来た時点でここにいる舞華ともお別れなのだ。故にリアには悠長に遊んでいる暇は無く、舞華と同様に思い出に残る様な品物を探しに来たのだ。


「それにしても佐夜さんは本当に不思議な方でしたね」

「……そうね」

 横に並びながら土産を物色する2人は佐夜の事を思う。

 舞華の事情は過去に話しているので省略し、佐夜に対する感情は友情以上愛情未満だがそれでも佐夜に対する感謝の気持ちは大きい。


 リアの場合、奴隷から解放してくれたご主人である剛と同僚のチャア達以外の人達と会話をする時、いつも心の距離を置いて話している。これはウサギ亜人特有の性質であり、奴隷経験から他人に対して容易く心を開かない鋼鉄の心を持った奴だと常日頃チャア達に言われているのだ。

 しかし佐夜との会話では、何故か己の心が安らぐ感じで自然とナチュラルに佐夜と正面から向き合って話している事にリアは最近(というか先日)気付き、それに気付いた時にはもう後少しでお別れな状況になってしまい、心なしか寂しくなったリアはとてもプールに行く気分にはなれず、フラリと歩いていた所で土産屋を見つけ、今こうなっている。


 そして土産を買った2人は店を出て向き合い、

「じゃあ私はこれで」

「うん。またどこかで」

 そう言って2人はこの世界での別れを口にして別れた。





 佐夜が元の世界へ帰還するまで後、2日。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 ~SS(ショート・ショート)~


 リオが全身鏡の前で何やら自分の身体を弄りながら唸っている。


リオ「むむむむむむ………」

陽菜々「? リオちゃんどうしたの頬っぺた膨らまして?」

リオ「むむむ……む? 陽菜ちゃんか。あのね、さややの事でちょっと問題が起きてね……」

陽菜々「佐夜さんがどうかしたの?」

 「きゅ?」的な感じで首を傾げる陽菜々。


リオ「ほら、さややってリオと同じポニテでしょ? 長さが違うけど」

陽菜々「うん」

リオ「で、リオと同じで超が付くほど美少女で見た目通り女子力が高いじゃん?」

陽菜々「う、うん……」

リオ「で、さやや突然女性化してEカップになったでしょ?」

陽菜々「そ、それで?」

リオ「あの時は気が動転してルイと一緒にさややを揉みくちゃにしちゃって気付かなかったけど、今のさややって────」

 そう言ってリオは苦痛の表情を浮かべてこう言った。


リオ「ヴァン隊長の好み、どストライクじゃん!」

 そしてリオはORZ。


陽菜々「それってヴァンさんがポニーテールと巨乳好きで、女子力の高い女の子が好きって事?」

リオ「そう! 対するリオもポニテだけど女の子じゃないし、胸も無いし、身長も無いし、何より女子力が足りないっ!」

陽菜々「し、身長は関係ないんじゃないかなー?」

 ORZの状態で叫ぶリオ。


リオ「っ、このままではさややに隊長を取られちゃうかもしれないから今、こうやって胸(おっぱい)をおっきくしようとしてたの」

陽菜々「そ、そうなんだ(それは無駄などりょくじゃないかな?)。でもリオちゃんそれなら女子力を高める為に料理を覚えればいいんじゃないかな?」

リオ「? リオ、料理くらい出来るよ? さやや程じゃないけど……」

陽菜々「さっきテレビでやっていた特集で大豆製品&料理で豊胸効果? が伺えるって言ってた。女の子だと嬉しい効果だけど男の子は摂り過ぎに注意とも言ってたから多分、男の子も取り過ぎたらおっきくなっちゃうんじゃないかな、おっぱい?」

リオ「それ本当(マジ)!?」

 リオはその朗報にガバッと起き上がって陽菜々の肩にガシッと手を置いた。


陽菜々「う、うん……。ろくに身体が動けないからって一緒にテレビを見ていたマスター(ゼロの事)も「検証はしていないが根拠はあるな」って言っていたし」

リオ「だったらこうしてもいられない。陽菜ちゃん、リオは早速大豆をかき集めてくるね!」

陽菜々「あ、行ってらっしゃい……」

 バビュンという効果音と共にリオはどこかに行ってしまった。


ゼロ「ちなみに協会機関の化学薬品や魔法の類に性転換を促す物もあるが、それは組織の規則によって禁止されているからご了承してくれ」

陽菜々「ま、マスター!?(いつの間にここに!?)」

 そして締めをどこからか現れたゼロが言って、陽菜々がビックリした。




次回は遂にミシバイクロを離れます。まだ佐夜の世界には着きませんが。

では。

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